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日産 星野副社長「スカイラインの開発はあきらめません」日本経済新聞の報道を否定 新型車「ノート オーラ」発表会場にて異例のコメント

MōTA / 2021年6月16日 8時10分

日産 新型「NOTE AURA(ノート オーラ)」 オンライン発表会[2021年6月15日(火)発表・2021年秋発売予定] [photo:NISSAN]

日産自動車の星野副社長が、新型車発表会場で新聞報道に対し異例の否定コメントを出した。これは、2021年6月13日(日)に日本経済新聞にて“日産の象徴「スカイライン」開発中止へ”と報じられた記事に対するもの。星野副社長は『そのような意思決定をした事実は一切ございません』『日産はスカイラインを諦めません』と宣言した。

日産 スカイライン 400R 仕様向上

60年以上の歴史を誇る日産を象徴する「スカイライン」消滅の危機はひとまず回避!?

その話題は唐突に新型「ノート オーラ」オンライン発表会が終わろうとしていた場面で始まった。「最後に1点お話があります」と司会が呼びかけると、星野副社長が立ち上がり、コメントを述べたのだ。

日産自動車の星野 朝子副社長(日産 新型「ノート オーラ」オンライン発表会にて

『先週末に日本経済新聞で“スカイライン開発中止”“日産の象徴、開発に幕”と報道されたが、そのような意思決定をした事実は一切ございません』と、新聞報道に対し明確に否定。『日産自動車は決してスカイラインを諦めません』と語り会見を締めた。

先の新聞報道では、EVなどの次世代車両の開発に集中するため、SUV人気などに押され苦戦中のスカイライン次期モデルの開発が中止されたと説明していた。

現役日産車の中では最も古い歴史を持つ「スカイライン」に星野副社長も並々ならぬ思いがあった

2019年に行われたスカイラインのマイナーチェンジ報道発表会での星野副社長

日産 スカイラインは1957年に初代がデビューし、現行型で13代目。現行日産車の中で最も古い64年の歴史を誇り、フェアレディZなどと並び日産を象徴するモデルである。

ここ20年は、主に北米市場向けの高級車ブランド「インフィニティ」のスポーツセダン「Q50」としても売られ、一心同体の状態で維持され続けてきた。

2019年のスカイラインマイナーチェンジ時、星野副社長は報道発表の場で『学生時代、実家の車もスカイライン。社会人になって初めて買ったのもR32型スカイラインターボだった』と話し、自身にとっても思い入れが強い車種であることを明かしている。

現行V37型スカイラインは2021年でデビュー8年! そろそろ次期モデル登場か 流行りのSUV版として再復活もありでは!?

2019年のマイナーチェンジで伝統の丸目4灯テールが復活した現行V37型スカイライン

とはいえ、近年は月1000台どころか、500台にも満たない販売台数で推移しているスカイラインは、決して順風満帆という状態にはない。

そもそも現行V37型スカイラインは、2019年に世界でも最先端レベルの先進運転支援機能「プロパイロット2.0」を搭載し大規模なマイナーチェンジを実施したとはいえ、デビューからは既に8年が経過しようとしている。しかし次期モデルの噂はほとんど伝わっておらず、実際のところ熱心な日産ファンの間ですらその行く末が案じられていた。

クラウンのように!? SUV版スカイライン「スカイラインクロスオーバー」復活もアリなのでは!?

もしや「インフィニティ Q55」をスカイライン名で導入することを検討中!?

同じように歴史の長いトヨタ クラウンも苦戦を強いられており、日本の高級セダン車市場は先行きが不透明な状況。クラウンに噂がのぼったように、SUV版スカイラインという路線だって個人的にはありだと思う。

時代の先を行き過ぎていた!?「スカイラインクロスオーバー」[2009年~2016年](写真は「インフィニティ EX35」

事実、過去には「スカイラインクロスオーバー」というモデルもあった。いま思うとあれはちょっと時代の先を行き過ぎていたのかもしれない。

日本では販売を止めたが、このSUVモデルは今も海外向けには進化を続け現行モデル「インフィニティQX50」として売られており、さらに2020年11月には、クーペSUV版「QX55」も新ラインナップとして追加したばかり。もしや星野副社長は、このあたりをスカイライン名義で国内導入することも視野に入れているのだろうか…!?

インフィニティ Q60クーペ

またインフィニティ版でいうと、日本では廃止されてしまったクーペ仕様も存続している。旧型スカイラインクーペのユーザーの中には、新型を待ち望む声もあり、コレを持ってくる手もあるだろう。

いずれにせよ今回の星野副社長の宣言を期に、次期スカイラインに関する明るい話題が聞こえてくることを、大いに期待したいところだ。

[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル]

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