【トヨタ ランドクルーザー誕生70年の歴史を振り返り後編】ランクルのレクサス版投入と80系ランクルから高級車路線へシフト! 注目は今なお人気の70系ランクルにアリ
MōTA / 2021年6月16日 15時0分
トヨタ 新型ランドクルーザー300が発表され、2021年夏にも発売される見込みだ。今となっては高級SUVというイメージのランドクルーザーであるが、振り返ってみると軍用車を市販版に仕立てたジープのようなモデルからスタートと、今の姿からは想像もできたいクルマであった。そこでトヨタ ランドクルーザーの70年にも及ぶ歴史を振り返ってみよう。今回は後編と題して、今なお世界的に人気を博している70系ランドクルーザーから現行モデルまでをご紹介する。
今なお人気の70系ランドクルーザー! このモデルから派生車種ランドクルーザープラドが誕生
いわゆるヘビーデューティー系とも言われる40系の後継車種として1984年11月に発売されたのが、70系と呼ばれるモデルだ。エクステリアは40系のイメージを踏襲しながらもフロントガラスに曲面ガラスを採用するなど、近代化も図られていた。その一方で従来にあった幌タイプも用意され、業務用作業車としての一面もキープしている。
1985年10月には70系のショートボディをベースとしたワゴン(乗用)モデルが登場。こちらはのちにランドクルーザープラドと名前を変え、新たな道を進むこととなる。そして1999年にはフロントサスペンションをリーフスプリングからコイルスプリングに置き換える変更を実施し、2004年まで日本国内では販売が続けられた。
また2014年には発売30周年を記念して、バンとトラックの70系を期間限定で再販。V6 4リッターのガソリンエンジンと5速MTの組み合わせのみというラインナップではあったが、注文が殺到したことは記憶に新しいところだ。
>>
ランドクルーザーのレクサス版LXが加わったのは80系モデルから! ランドクルーザーが高級車の仲間入りを果たした歴史的なモデル
乗用車登録のランドクルーザーとしては2世代目となる80系は1989年10月に登場。すでに日本国外での人気が高くなっていたランドクルーザーは、海外での商品力強化のため、ボディサイズを一回り拡大した。乗用登録モデルは直6 4リッターのガソリンエンジンのみとし、バンには新開発の直6 4.1リッターディーゼルエンジンを用意。1992年のマイナーチェンジではエンジンを直6 24バルブDOHCの4.5リッターガソリンエンジンに置き換え、組み合わせるATも電子制御の4段ECTとすることで、動力性能と経済性を大きく向上させていた。
また、このときに4輪ABSや本革シートをオプション設定とし、高級クロスカントリーワゴンとしての性格をより強めている。そして、1996年には80系ランドクルーザーをベースとしたレクサスLXが海外で発売された。高級車という立ち位置を不動なモノに! 100系ランドクルーザーは今なお中古車市場で高値で取引中
1998年にフルモデルチェンジを果たしたランドクルーザーは100系となり、本格4WDとしての基本性能はそのままに、よりラグジュアリーなモデルとしてプレステージ性を高めることに主眼が置かれていた。そのため、当時は“砂漠のセルシオ”とも評価されるほどの仕上がりとなっていたのだ。搭載されるエンジンはランドクルーザー史上初となるV8 4.7リッターガソリンエンジンを採用。サスペンションもフロントがリジッドアクスル式から独立懸架のダブルウィッシュボーン式に変更され、ステアリングもボールナット式からラック&ピニオン式となるなど、大幅な近代化がなされた。
さらに上級グレードにはアクティブ・ハイトコントロール・サスペンション(AHC)とスカイフックTEMSが新採用(オプション)され、電子制御による高性能化にも拍車がかかっていた。
98年にはレクサスLXをベースとした最上級グレードの「シグナス」も追加され、高級四輪駆動車の地位を不動のものとしている。
発売から14年目のランドクルーザー200! 国内でもレクサス LXが正規販売へ
100系の後継モデルとして2007年9月に登場した200系は、セパレートフレーム構造のプラットフォームを一新し、あらゆる面で性能を向上させたモデル。エンジンも先代と同じくV8 4.7リッターガソリンエンジンを採用したが、新たに吸気VVT-iを採用するなどし、一気に出力を53PSも向上させている。2009年には新たにV8 4.6リッターエンジンへと置き換えられ、排気量こそ減少しているが、パワー、トルクともに4.7リッターエンジンよりも向上している。
また、不整路や急坂路などの険しい路面状況でも極低速を自動的に維持する世界初のクロールコントロールを採用したほか、前後の駆動力配分を瞬時に最適化してくれる新開発のトルセンLSD付トランスファーも標準装備した。
2015年のマイナーチェンジでは、エクステリアのデザインが一新され、先日発表された300系に通じるものへとリファイン。先進安全装備の「Toyota Safety Sense P」も標準で装着されている。
新型ランドクルーザー300の国内早期導入に期待!
このように、日本はもとより世界中で愛され続けてきたランドクルーザー。日本ではすっかり高級SUVのイメージとなっているが、海外では道なき道を行く命を繋ぐ大切な移動手段となっている場合もあり、新型もそういったさまざまなユーザーから信頼される1台になってもらいたいものである。
【筆者:小鮒 康一/まとめ:MOTA編集部】
外部リンク
- 【ランクル300、ラングラー、ディフェンダー比較】先進装備や装備面を考えると新型ランドクルーザー300が一番割安だった
- 新型ランドクルーザー300の狙い目は730万円の最上級版ではなく550万円のベーシックなグレードだ!
- どっち買う!?ラージサイズSUV編〜 新車の「ランクル300」購入予算700万円台で3年落ちの高級輸入SUV「BMW X5」という選択肢はいかが!?
- 新型ランドクルーザー300、「TOYOTAロゴにオフロードモデル感が溢れる」とGRスポーツを推す声【みんなの声を聞いてみた】
- 新型ランドクルーザー300、エンジンはどちらも魅力的!「ランクルと言えばディーゼル」「新型ガソリンのスペックも興味深い」の声【みんなの声を聞いてみた】
この記事に関連するニュース
-
トヨタ「新車のランクル250」に“過激プレイ”開始!? 前代未聞の「クルマを加熱・冷凍チャレンジ」を実行! もはや破壊必須な「激ヤバ実験」 結果はどうなった?
くるまのニュース / 2024年11月20日 9時30分
-
299万円!? トヨタ「ランクル250」が手に届きやすい価格に? 「VX(新車545万円)」を月々抑えて買う方法とは
くるまのニュース / 2024年11月16日 14時10分
-
トヨタ新型「ランドクルーザー」世界初公開! 斬新「横一文字ライト」&「装甲」採用のアーマード仕様! 洗練されすぎな「オーバーランド ヴィジョン」米で公開
くるまのニュース / 2024年11月6日 12時50分
-
ランクル250は最上級グレードを選ぶべき? 試乗で確認
マイナビニュース / 2024年11月4日 11時30分
-
約1000万円! 本格四駆のトヨタ新型「カカドゥ」登場! カクカクボディ×精悍“プラド顔”がカッコいい!「豪州のランクル」どんなモデル?
くるまのニュース / 2024年11月3日 15時10分
ランキング
-
1知っておくと便利「つらい咳」を止めるツボと食材 漢方に詳しい薬剤師が紹介する咳止め漢方3種
東洋経済オンライン / 2024年11月27日 12時30分
-
2密室のコックピットで!? 戦闘機パイロット襲った「大トラブル」いまだ完全解決できない切実な課題とは
乗りものニュース / 2024年11月27日 7時42分
-
3斎藤元彦知事“火に油”の言い逃れ…知事選でのPR会社「400人分の仕事はボランティア」の怪しさ不自然さ
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月27日 10時46分
-
4LINEでもXでもInstagramでもない…東大生が「受験生は絶対入れるな」という"バカになるアプリ"の名前
プレジデントオンライン / 2024年11月25日 16時15分
-
5中高生の憧れの髪型1位は意外にもアレ!調査結果で明らかになった理由とは?
マイナビニュース / 2024年11月27日 14時36分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください