次は「ランドクルーザープラド」のフルモデルチェンジ!? ライトデューティー系ランクル“プラド”シリーズの歴史を振り返る
MōTA / 2021年6月18日 22時20分
1951年に祖となるモデルが登場してから今年で70周年を迎えるランドクルーザー。そんな本格的なクロスカントリー車であるランドクルーザーには、モデル途中でライトデューティー系と呼ばれる“プラド”が追加されている。今回はそんなランドクルーザープラドの歴史を改めて振り返ってみたい。
ランドクルーザープラドの祖先は1985年登場の70系「ランドクルーザーワゴン」から
初代パジェロの対抗馬だったランクルワゴン
プラドの前身とも言えるのが1985年に登場したランドクルーザーワゴンだ。当時の70系ランドクルーザーをベースとしながらも2ドアのショートボディを採用し、直列4気筒のみのエンジンラインナップとすることでフロントオーバーハングを短縮した。
このモデルは82年に登場し、RVブームの火付け役となったパジェロなどに対抗するモデルという側面も持っており、後席の居住性にも配慮した乗用車(5ナンバー)登録や、新設計のコイルスプリングを採用し、乗り心地の向上も図られていたのだ。
1990年のマイナーチェンジで誕生した70系初代「ランドクルーザープラド」(70系・1990年~1996年)
この改良ではフロントマスクを中心にエクステリアの変更がなされ、丸目のヘッドライトから角目のヘッドライトとなったことで近代的なルックスを手に入れている。
当初は5ナンバーサイズであったが、1991年8月には樹脂製の大型ワイドフェンダーをつけた3ナンバーサイズモデルも投入され、93年のマイナーチェンジでは、エンジンのラインナップの見直しやブレーキやサスペンションなどにも手が加えられた。また内装もフルトリム化が進み、乗用車的な内装となっている。
乗用車寄りにキャラクターが大きく変化した2代目 ランドクルーザープラド(120系:1996年~2002年)
搭載エンジンも先代から引き継いだ直4 2.7リッターガソリンエンジンと直4 3リッターディーゼルターボのほか、新たにV6 3.4リッターガソリンを搭載し、より乗用車的なキャラクターを強めた。
また前期型の3ドアは縦型グリルと丸目ヘッドライトを備えたスポーティな装いで、ランドクルーザーにはなかった軽快なイメージとなっている・
99年にはマイナーチェンジが実施され、3ドアが5ドアと共通イメージの角型ヘッドライトとなったほか、トラクションコントロールやスタビリティコントロールを導入して安全性が向上した。
豪華さを増しオンロード性能も向上した3代目 ランドクルーザープラド(150系:2002年~2009年)
ボディラインナップは先代に引き続きロングホイールベースの5ドアとショートホイールベースの3ドアを設定し、エンジンも先代から引き継いだV6 3.4リッターと直4 2.7リッターのガソリンエンジンと3リッターディーゼルターボを採用している。
また、センターデフには新開発のトルセンLSDを採用したほか、高度な登降坂制御を行うアクティブTRCや、H∞-TEMSとリア電子制御エアサスペンションといったオンロード向きの装備も設定された。
2005年の一部改良ではV6 3.4リッターエンジンを4リッターへ置き換え、ATが4速から5速へと多段化。2007年9月には長らくラインナップされてきたディーゼルエンジン搭載車を廃止。追って登場した200系ランドクルーザーもガソリンエンジンのみのラインナップとなったことで、ランドクルーザーシリーズからディーゼルエンジンが消えることになった(日本国外仕様には存在)。
デビュー12周年! 今なお進化し続ける4代目 ランドクルーザープラド(150系:2009年~)
エンジンは先代から引き続き直4 2.7リッターとV6 4リッターのガソリンエンジンを搭載し、サスペンションも基本的な構造は先代モデルを踏襲している。
ただ、極低速でのオフロード走行をアシストするクロールコントロールや、オフロード走破性を高める運転支援システムであるマルチテレインセレクトなどを設定し、電子制御システムはより進化を見せていた。
内装にはセカンドシートのスライド機構と、3列目シートへのアクセス性を高めるウォークイン機構を助手席側に設定。サードシートはスイッチひとつで格納、復帰が可能な電動フロア格納機構を採用し、居住性と利便性を大きく高めている。
2017年にマイナーチェンジを実施し現在の姿に
とはいえ、本家ランドクルーザーが新型となった今、次期ランドクルーザープラドがどのようなモデルになって登場するのかは興味深いところ。その日が来るのを楽しみに待ちたいところである。
[筆者:小鮒 康一/撮影:MOTA(モータ)編集部・トヨタ自動車]
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