マツダ CX-5とCX-8のディーゼルエンジンはイイとこ尽くめじゃない!? 長距離運転向きだが、ガソリン車より手厚いメンテナンスが不可欠だ
MōTA / 2021年6月24日 18時0分
かつてのイメージとは違いエコカーの仲間入りを果たしているディーゼルエンジン。国産メーカーではマツダが力を入れており、CX-5やCX-8といった大型SUVモデルのユーザーの半数以上がディーゼルを選んでいるほど。その一方でガソリン車と比較すると30〜50万円程度車両価格が高いために、選ぶ際に悩む人も多いという。そこでディーゼルエンジンに向いている人、さらにディーゼル車の注意点を改めてご紹介。結論からいうと街乗り重視で、メンテナンスフリーに近い状態で乗りたいならばガソリン車をオススメしたい。一体どんなメリット、デメリットがあるのか!?
ディーゼルエンジンに向かないユーザーとは!?
化石燃料を使ったエンジン搭載車の将来が危ぶまれる中、ディーゼル車は高負荷時(ハイペースの高速巡航など)の燃費のよさ、そして燃料の安さがある。また車種にもよるが、静かなものなら巡航中のエンジン音の心地よさも得られる。
こうした数多くのメリットを持つだけに、ディーゼルエンジン車が選択できるマツダ車や輸入車を選ぶ際には、購入を検討している人も多いだろう。
しかし、ディーゼル車は誰にでもオススメできるものでもないために、ここではディーゼル車の向き不向きや使用の際の注意を挙げていく。
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車両価格も高いディーゼル車。選ぶ際は使うシーンを具体的に考えてから購入を
結論から書くと、ディーゼル車が向かないのは「走行距離が少ない=街乗りが多い人」である。
大きな理由はディーゼル車は構造的に黒煙の原因となるススが出るからだ。ディーゼル車のススはDP(ディーゼルパティキュレートフィルター)に溜められ、一定量が溜まると軽油を吹いて燃やすDPFの再生が行われる。
街乗り中心ならディーゼルの恩恵を受けられない
ススは街乗りの際に溜まりやすく、DPFの再生が増えるのに加え、燃費も低下する。そのため街乗りが多く、DPFの再生が増えて燃費が下がると、燃料コストの安さというディーゼル車のメリットはかなりスポイルされる。
さらにディーゼル車は低負荷走行の多さによりあまりにススが溜まると、マツダのディーゼル車でリコール対応があったように、調子を崩す可能性もある。
それに加え、それほど速いクルマでなかったのもあり安全な範囲で1日1回程度アクセルを深く踏んで僅かでも煤が溜まりにくようにしていたほど。
また現在のディーゼル車は振動、騒音も良くなってはいるが、街乗りだとやはりガソリン車よりは振動、騒音が気になるものが多いのだ。この点でも街乗りが多い人には向かないのに加え、街乗りが多いならディーゼル車のパワフルさというメリットを楽しめることも少ないだろう。
価格差、そして使用頻度を考えてエンジン選びを!
マツダ CX-5なら2.2リッターディーゼルより2リッターガソリン、CX-8なら2.2リッターディーゼルターボより2.5リッターガソリンという具合で、安価なガソリン車を選ぶ方がいいだろう。
対照的に「走行距離が多い人=高速道路などの高負荷での使用が多い」という人、そこにクルマのジャンルが空気抵抗が多い、車重が重いといった燃費に対する不利な要素が多いミニバンやSUVだと、ディーゼル車はドンピシャリである。
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ディーゼルエンジンの盲点多数! エンジンオイルの交換サイクルが早い&寒冷地での使用など注意点が多岐にわたるデメリットも
エンジンオイル交換はガソリン車よりサイクルが早い!?
あまり知られていないかもしれないが、ディーゼル車は、ガソリン車よりエンジンオイルの交換サイクルが短い。
そしてDPF再生の際にエンジンオイルに軽油が混ざる燃料希釈という現象により、エンジンオイルが薄くなってしまい、オイル量が増えることがある。そのためエンジンオイルの量はガソリン車よりマメに確認し、あまりに増えているようなら交換が必要だ。マツダのディーゼル車の説明書にはエンジンオイルのレベルゲージの×印まで量が増えた場合には「交換が必要」と記載されていほど。
寒冷地での使用は要注意!
軽油は冬場の寒地だと凍るため(というより液状ではなくドロドロとした状態となり、エンジンが掛からなくなることも)、「関東地方などからスキー場に行く」といった際には、「出発前に軽油を満タンにしたら現地で寒地用軽油を混ぜるために給油する」といった対応をしたい。
ディーゼル車のガス欠は絶対NG! 復活がガソリン車よりも厄介だった
なお、マツダのディーゼル車ガス欠寸前になると、トラブル防止のため軽油を少しだけ残した状態でエンジンが止まる疑似ガス欠となる。
ディーゼル車を検討する際には上記のことも頭に置いて、自分に合ったものを慎重に選んで欲しい。
【筆者:永田 恵一】
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