王者“アルファード”も最初は挑戦者だった! 20年に及ぶLクラスミニバン「トヨタ アルファード」成功への歴史を振り返る
MōTA / 2021年6月26日 18時0分
Lクラスミニバンの王者、トヨタ アルファード。現行型の3代目は2015年の登場だが、発売5年を経た2020年度の平均販売台数は9000台近い売れゆきを見せている。どのトヨタディーラーでもアルファードが買えるようになった効果もあれど、コロナ禍という世相を考えると、驚きの数字といえる。でもアルファードが売れるのには、理由がある。力強いデザイン、高級感あふれる内装、高い静粛性と乗り心地を持ち、それでいてミニバンの使い勝手の良さ、多人数乗車も可能なのだから。かつてのバブル期に、高級セダンたるクラウンが、同じような販売台数を記録していたことを思い出す。 そんなアルファードも、初代がデビューして早いもので約20年。3世代にわたるキング・オブ・ミニバンの軌跡を、足早に振り返ってみたい。
忘れてはいけない!? アルファードの前身「グランビア」
打倒エルグランド! 売れる要素を盛り込んだ初代アルファード
縦置きエンジン・後輪駆動だったエルグランドと異なり、アルファードは横置きの前輪駆動としたことで、フロア高が抑えられ居住空間が拡大。エルグランド以上に大きなヘッドライトとグリル、ふんだんに用いられた木目調パネルなどの内外装で、さらなる高級感をアピールした。トヨタの計算は見事に当たり、アルファードはコンスタンスに販売台数を伸ばしていった。
2003年には燃費面でさらにアドバンテージを広げたハイブリッドモデルも設定。対エルグランドのみならず、Lクラスミニバン市場でも盤石の体制を築いていくこととなる。
初代のコンセプトを熟成した2代目アルファードはハイブリッドモデルも進化
2代目アルファードではエスティマとの差別化のため、グレード構成のメインが280PSを誇るV6 3.5Lエンジン搭載モデルへ移行した。コンセプトは初代を踏襲しており、エクステリア上でも、特徴だったリアスライドドアのウインドウ形状が残されたほか、インテリアの高級感は一層アップ。延長されたホイールベースによってさらに室内は広くなり、3列目シートの跳ね上げ方法も改善された。これらの地道な改良も功を奏して、2010年頃にはアルファード+ヴェルファイアの年間販売台数は約10万台に達している。
なおこの代から、中国市場など海外での販売も始めており、日本同様にエグゼクティブカーとしても高い評価を得ている。
さらなる力強さと高級感を手に入れた3代目アルファード
外観デザインは、一目見てアルファードとわかる意匠を残しつつ、ワンモーションフォルムからあえて短いボンネットの高さを強調するスタイリングに変更。メーカー自らが「アクが強い」と称するほどに目一杯広げられた巨大なグリルも目を引いた。
走りの質も磨きがかかり、ミニバンながらも不安のない操縦性を実現。直4ガソリンおよびハイブリッド版のエンジンは2.5Lに変更されたが、ハイブリッド版の燃費はJC08モードで18〜19km/L台となっており、同モードでは16〜17km/L台だった2代目よりも数値が向上している。
デビュー20周年である2022年に登場すると噂される4代目アルファードは、どんな姿やコンセプトで出現するのだろうか。今から楽しみに待ちたいと思う。
[筆者:遠藤 イヅル/撮影:TOYOTA・NISSAN・MOTA編集部]
外部リンク
- 凄く高そうに見えて、実は400万円そこそこで買えるアルファード! 特別仕様車「アルファード S“TYPE GOLD II”」はコスパの高さも魅力だった
- ヴェルファイアは消滅する!? アルファード大躍進の陰で行く末がSNSで噂に…「ヴェルファイア」どう思う!?【みんなの声を聞いてみた】
- かつてはアルファードよりも売れていたヴェルファイアが廃止!? そもそもなぜヴェルファイアが誕生したのか? その理由はトヨタの販売戦略にあった
- トヨタ アルファードの魅力は豪華な内装だけじゃない! アルファードのラゲッジルームはミニバン随一の使い勝手だった
- 【予算500万円のミニバン選び】トヨタ アルファードと日産 エルグランドを徹底比較! 維持費はほとんど同じも3列目の使用頻度が少ないならエルグランドに軍配
この記事に関連するニュース
-
【2024年】新型アルファードの価格や買い得グレードを解説! サイズ・納期・使い勝手は?
MōTA / 2024年7月3日 17時0分
-
トヨタ 新型アルファードの内装を写真で紹介! 高級感のある内装の特徴や荷室サイズなども解説
MōTA / 2024年7月2日 13時0分
-
7人乗りミニバンおすすめ車種15選を紹介! メリット・デメリット、8人乗りとの違い、選び方まで解説
MōTA / 2024年6月28日 18時30分
-
ホンダの「バラード」まだあった!? 「シティ」や「アヴァンシア」まで現役… もはや懐かしい名称の海外モデルとは
くるまのニュース / 2024年6月18日 20時10分
-
【2024年】ハイブリッド ミニバンおすすめ10選! メリットや用途別おすすめ車種も紹介
MōTA / 2024年6月18日 17時0分
ランキング
-
1なぜSuicaのペンギンは愛されるのか ペンギンの顔をした「ベレー帽」が“激アツ”の理由
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月7日 7時30分
-
2最高値を更新した日本株の上昇は今後も続く ただし短期では強弱感対立による激しい攻防も
東洋経済オンライン / 2024年7月8日 10時30分
-
3苦しんでいる人の「死にたい」という発言に「そんなこと言わないで」と返すのがNGな理由【医師・和田秀樹氏が解説】<br />
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月8日 10時0分
-
4「成田空港駅」が廃止!? 空港の旅客ターミナル再編で鉄道も大変革か 「新駅」も想定
乗りものニュース / 2024年7月8日 14時42分
-
5コンビニと美容院…店舗数が多いのはどちら? “コンビニのほうが多そう”と思った人に起きている「思考プロセス」
Finasee / 2024年7月8日 13時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)