トヨタ、ハイブリッドカー「アクア」をフルモデルチェンジ 新型バッテリー搭載で燃費が20%も改善 価格は198万円から
MōTA / 2021年7月19日 13時30分
トヨタは2021年7月19日(月)、コンパクトハイブリッドカー「アクア」をフルモデルチェンジし、発売を開始した。2代目となる新型アクアは、市販車で世界初採用となる新開発のバイボーラ型ニッケル水素電池を搭載。従来モデルに比べ2倍の出力を発揮し、燃費も20%向上させた。また新たに災害時などに非常用電源としてAC100V・1500Wを供給できる「非常時給電モード」も備える。価格は198万円から259万8000円まで(消費税込)。
従来型アクア同様にコンパクトな5ナンバーサイズを保持
2011年登場のトヨタ アクアは、小型のサイズと低価格、そして低燃費性能が広く支持を集め、グローバルで約187万台を販売したコンパクトハイブリッドカーだ。トヨタによると、ユーザーが初代アクアをドライブすることで、通常の同クラスガソリン車に比べ削減出来たCO2排出量は、実に累計約1240万トンにも及ぶという。
そんなエコカーの代表格であるアクアが、今回およそ10年ぶりとなるフルモデルチェンジを実施した。
ホイールベースを50mm伸ばし後席の足元空間など室内が拡大
ボディサイズは、全長4050mm×全幅1695mm×全高1485mm。従来型同様に5ナンバーサイズ枠に収まる。ホイールベース(前後車軸間の距離)2600mmとなり、従来型比で50mm延長されたことで、後席の足元や荷室空間などが拡げられた。新型アクアの特徴は、初代以上に性能を向上させた燃費性能だ。カタログ燃費値は35.8km/L~33.6km/L[WLTCモード燃費]。これは従来型アクアに比べ約20%の向上となる。
世界初の小型・高効率な車載バッテリー「バイボーラ型ニッケル水素電池」を搭載
新型アクアのベースは、2020年発売のコンパクトカー「ヤリス」同様にTNGA-Bプラットフォーム。低燃費や動力性能を確保するため、ヤリスとは異なり新開発の「バイボーラ型ニッケル水素電池」を採用した(一部グレード除く)。バイボーラ型ニッケル水素電池は、豊田自動織機との共同開発により誕生したもので、駆動用の車載電池としては世界初の採用となる。従来型アクア用のニッケル水素電池に比べ、新型アクアはバッテリー出力が約2倍に向上。加速性能が改善されたほか、電気だけでの走行領域も拡大した。さらに高効率化に伴いサイズもコンパクト化され、アクアの荷室や室内空間拡大にも寄与した。
災害時などに非常用電源としてAC100V・1500Wを供給できる「非常時給電モード」も全車に搭載
また新型アクアでは、災害時など万が一の際に役立つ機能として、大容量バッテリーを活用した「非常時給電モード」を全車に標準採用した。これは非常時の車両駐車時、AC100V・1500Wの非常用電源を供給できる機能。また通常運転時にはアクセサリーコンセントとしても活用できる。
価格は198万円から259万800円まで 月販目標は9800台
新型アクアのグレード展開は「B」「X」「G」「Z」の4つ。2WD(FF)に加え、今回アクア初の設定となるE-Four(4WD)も用意された。価格は「B」[FF]198万円から「Z」[E-Four]259万8000円まで(消費税込)。月販目標台数は9800台。生産は岩手県のトヨタ自動車東日本 岩手工場で行われる。
トヨタ 新型アクア 主要諸元(スペック)[FFモデル]
ボディサイズ:全長4050mm×全幅1695mm×全高1485mm/ホイールベース:2600mm/車両重量:1080~1130kg/乗車定員:5名/最小回転半径:4.9m~5.2m/エンジン種類:M15A-FXE型直列3気筒ガソリンエンジン/総排気量:1490cc/最高出力:91ps(67kW)/5500rpm/最大トルク:12.2kgf-m(120Nm)/3800~4800rpm/トランスミッション:電気式自動無段変速機/フロントモーター最高出力:80ps(59kW)/フロントモーター最大トルク:14.4kgf-m(141Nm)/動力用主電池:Z/G/X:ニッケル水素電池・B:リチウムイオン電池/燃料消費率:35.8km/L~33.6km/L[WLTCモード燃費]/サスペンション形式:(フロント)マクファーソン・ストラット式(リア)トーションビーム式/タイヤサイズ:175/70R14~195/55R16(オプション)[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:TOYOTA]
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