2022年春「ホンダ ステップワゴン」がフルモデルチェンジ! 新シリーズ“AIR”も追加され2022年1月7日に初公開へ
MōTA / 2021年12月27日 11時30分
ホンダのMクラスミニバン「ステップワゴン」が間もなくフルモデルチェンジを実施する。正式発売は2022年春。2022年1月7日(金)には、オンライン上でジャパンプレミアイベントを実施し、先行披露される予定だ。 1996年の初代ステップワゴン発売から数え、今年2021年はデビュー25周年の記念すべき年。その最後を飾るニューモデル発表予告に興味津々、という方も多いはず。6代目となるホンダ 新型ステップワゴンの最新情報をご紹介する!
6代目ステップワゴンのフルモデルチェンジは2022年春に実施と決定
Mクラスミニバンの市場を開拓したホンダが遂に動き出した! ホンダは2021年12月10日(金)、「ステップワゴン」のフルモデルチェンジを、2022年春に実施すると正式に発表した。1996年登場の初代モデルからちょうど25年。新型で6代目モデルとなる。
折しも2021年12月8日(水)には、トヨタがライバルのミニバン「ノア/ヴォクシー」を2022年1月にフルモデルチェンジすると、ティザーサイト(事前予告サイト)を開設したばかり。偶然か否か、ほぼ同じタイミングでガチのライバル車同士がフルモデルチェンジを果たすことになる。これは実に楽しみだ。
新型ステップワゴン ティザーサイトの「ミニバンを変える、新しい大きさ。」とはいったい何を指すのか
ホンダの新型ステップワゴン ティザーサイトには、車両を真横から観た写真と、フロント部分を斜めから撮った写真、そして室内の写真数点から構成されている。 横から見る新型ステップワゴンは、全体にスクエアなデザインで、人気の軽「N-BOX」をそのまま拡大させたような立派さ。室内の広さを外から感じさせる、存在感のあるデザインだ。そしてサイトには「ミニバンを変える、新しい大きさ。」とのキャッチコピーが目に飛び込んでくる。
これまでステップワゴンは、標準グレードを5ナンバー規格(全長4700mm×全幅1700mm以下)に収めたボディサイズとしていた。カスタムグレード「ステップワゴン スパーダ」は、エアロパーツなどの加飾により全長や全幅が5ナンバー枠を少し超え、3ナンバーとなっていたが、車体自体は標準グレードと共通だった。
もともとステップワゴンでは、売れ筋がスパーダ系で占めていたことから、ユーザーの3ナンバーアレルギーも少ないと判断したのかもしれない。6代目新型ステップワゴンでは、全車が3ナンバー化し、室内寸法などが拡大する可能性を示唆している、と予想する。内装の豪華さにも注目! セカンドシートにオットマン、豪華なシート表皮とあわせ上級グレードの誕生か
さて、続いては新型ステップワゴンの内装について見てみよう。注目点はセカンドシートだ。乗員の足元を支え、快適な座り心地を提供するオットマンが備わっているのが写真からもわかる。
またシート地自体も上質そうなイメージだ。2021年中に上級ミニバン「オデッセイ」が生産終了となってしまうことから、高級車としての需要も新型ステップワゴンが引き受けることになるためだとみられる。
なおサイト上では、これまでの「ステップワゴン SPADA(スパーダ)」と共に「ステップワゴン AIR(エア)」という新たなサブネームが設定されていることを示している。ステップワゴン AIRが従来のノーマルグレードを指すのか、それとも新設される上級グレードを指すのかは、現段階では不明だ。
サードシート(3列目)側から室内を望むショットでは、サードシートの座面角が斜めにカットされているのが見える。これは現行型同様に、サードシートが床下収納型である証拠だろう。
シフトレバーは廃止され、NSXやアコードのようなボタン式に
またインパネを観てみると、大型のセンターディスプレイが目立つ。シフトもレバータイプではなく、NSXやアコード、インサイトなどの上級モデルにみられるボタン式となっており、シンプルなセンターコンソール回りとなっているのがわかる。さらにエアコンの吹き出し口は、最新のヴェゼルやシビックにも似たパンチングメタル形状の凝ったデザインとなっていることが確認出来る。
なおメーター類は確認出来ないが、全面液晶パネルとなっていることが予想される。
1.5VTECターボと2リッターe:HEVのラインナップは現行型同様
ここからは、まだ公開されていない新型ステップワゴンの情報だ。MOTA編集部が得た情報によると、新型ステップワゴンのパワートレインは、現行同様の1.5リッターVTECターボエンジンと、2リッターe:HEV(イーエイチイーブイ)ハイブリッド車がラインナップされる見込みとなっている。ただし燃費性能はいずれも向上している見込み。また先進運転支援技術「Honda SENSING(ホンダセンシング)」の機能向上も期待される。
ステップワゴンは1996年から続く老舗ブランド、ただし近年は販売が低迷気味
他社に先駆け1996年に登場し、Mクラスミニバンの市場を開拓したホンダ ステップワゴンだが、1999年には対抗車として日産 セレナ、そして2001年にはトヨタ ノア/ヴォクシーがそれぞれ登場し競争も激化。2021年度上半期(2021年1月~6月度)の新車販売ランキング(自販連調べ・軽除く)でステップワゴンは17位(2万1193台)。8位のトヨタ ヴォクシー(4万1101台)や11位の日産 セレナ(3万2283台)といったMクラスミニバンのライバル車から比べると厳しい状況にある。
現行型で5代目となるホンダ ステップワゴンは、近年人気の主流であるハイブリッド車をエアロカスタム系のスパーダシリーズにしか設定しておらず、しかも他社ライバルに比べやや割高な価格設定としている。シビアに比較検討することが多い同クラスにおいて、スターティングプライスは重要なセールスポイントとなるため、ライバル車に対し不利な条件となっているのが現状だ。実際に見積もりを取れば、オプション装備などでけっきょく各社横並びに設定なのだが、これはちょっと勿体無い話ではある。
また価格設定以外にも、自社にコンパクトで安価なミニバン「ホンダ フリード」という強力なライバルを抱えていることも大きな要因と見られる。ちなみにフリードは上半期ランキングでヴォクシーに次ぐ9位、3万5551台を売っており、社内同士で食い合いとなっているのだ。
新型ではこの辺りの課題をクリアすべく、質感の向上といった対策が図られるという訳だ。
[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:和田 清志・茂呂 幸正・Honda]
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