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暑い時期こそご用心! 真夏にバッテリー上がりが多い理由とは?

MōTA / 2021年8月7日 11時30分

バッテリー上がり(イメージ)

クルマを動かすのに必要なものと聞けば、多くの人が“燃料”と答えることだろう。当然ではあるが、燃料を燃やしてエンジンを回しているクルマには必要不可欠なものである。しかし、その燃料と同じくらいなくてはならないものが“電気”なのだ。

ホンダ 新型ヴェゼル 「G」(1.5リッター・4WD/ボディカラー:プレミアムクリスタルレッド)[2021年4月23日発売] [Photo:和田 清志]

クルマを動かすのに欠かせないのがバッテリー!

エンジンを始動させようとエンジンの始動ボタンやエンジンキーを回したとき、「キュルキュル」という音を耳にすると思うが、これこそがエンジンを始動させるために必要な「セルモーター」が回っている音であり、このモーターを動かすためには電気が必要になるというワケなのである。

「バッテリー」は車種によって搭載場所は異なるが、多くの場合エンジンルーム内に搭載される

そんな重要な電気を供給するために車両に搭載されているのが、自動車用バッテリーである。

ちなみにスイッチオンでエンジンが始動しないハイブリッド車や電気自動車であっても、システムを起動させるためには電力が必要であり、これらの車両にもエンジンを搭載している車両と同じバッテリーが駆動用バッテリーとは別に搭載されている。

バッテリーは直訳すると「蓄電池」となり、クルマに備わる電装品を動かすための電力を文字通り蓄えているもの。そのため、バッテリー内部に蓄えられている電力がなくなってしまうと「バッテリー上がり」と言われる症状となり、エンジンを始動することができなくなってしまう。

バッテリーが突然死!? 真夏の恐怖ミステリーではありません!

人為的な理由でバッテリーが上がる可能性もある

通常、エンジンがかかっている状態であれば、エンジンの動力によって発電されてバッテリーに充電されるのだが、エンジンをかけずにナビやオーディオを長時間利用したり、ライトやルームランプをうっかり消し忘れてしまったりすると電力を消費する一方となって、最終的にバッテリー上がりとなる。

またバッテリーは自然放電してしまうし、ナビやオーディオの時計などのアクセサリー類、最近ではセキュリティやドライブレコーダーなどへも微弱な電気を供給しているので、長期間クルマに乗らずにいる場合も同様だ。

このように人為的な理由でバッテリーが上がってしまう、というのはよくあるケースであるが、実は真夏にバッテリーが突然死するケースも後を絶たない。

ライトをつけっぱなしにした訳でもないのに…カーナビやオーディオの動作がバッテリーに負担をかけていた

よくあるケースのひとつとして、近所のスーパーに買い物へ向かったユーザーが買い物から帰ってくると、バッテリーが上がっていてエンジンがかからなくなってしまうというもの。ライトの消し忘れなどがない状態であるにもかかわらずだ。

これは真夏にありがちなさまざまな要因が重なって発生してしまうトラブルで、第一にバッテリーは熱に弱いため、真夏では本来の性能を発揮しにくくなってしまう。

その状態で車内の温度を下げるためにエアコンをフル回転させると消費電力が跳ね上がる。そして、近距離の移動だけではエンジンから十分な電力を回収することができず、発電量よりも消費量が多い状態となり、バッテリーが上がってしまうというワケなのである。

もちろん新品のバッテリーであれば、このような状況下であってもすぐにバッテリーが上がってしまうようなことはないのだが、少々劣化が進んで本来の蓄電性能が発揮できなくなりつつあるバッテリーを搭載している車両では、意外にも起こりやすいトラブルである。

JAFロードサービス、お盆時期で最も多い出動要請は「バッテリー上がり」だった

お盆シーズンはバッテリー上がりによる出動要請が増えることから JAFでは注意を呼びかけている

2020年度のJAFのお盆シーズンの出動件数のデータを見ても、一般道路では「過放電バッテリー」の出動要請がダントツで多く、1万7569件。2位の「タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足」に7000件近い大差をつけている。

また、通常であれば比較的高い速度で走行できるため、バッテリーへの充電も十分なされる高速道路上も、お盆シーズンの渋滞などで電気の消費量が発電量を上回ったケースなどがあるのか、過放電バッテリーの出動件数は4位にランクインしていた。

お出かけ前にはカー用品店やディーラーでバッテリーの状態チェックを!

このように、時と場所を選ばないバッテリー上がり。このご時世的にクルマで遠出をする機会も減ってしまっているかもしれないが、こんなときだからこそバッテリーの健康状態に気を配ってみてはいかがだろうか。

バッテリーの交換履歴を把握していないような人は、近所の自動車ディーラーやガソリンスタンド、カー用品店でもバッテリーの状態をチェックしてもらえるので、ぜひ足を運んでいただきたい。

【筆者:小鮒康一】

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