新型ランクル300に加わった「GR SPORT」はダカールラリー参戦のノウハウを投入したモータースポーツ直系のスペシャルモデルだ
MōTA / 2021年8月12日 11時0分
2021年8月2日(月)、14年ぶりにフルモデルチェンジしたトヨタの新型ランドクルーザー(ランクル300)には、新たなラインナップとして「GR SPORT(ジーアールスポーツ)」が加わった。トヨタのモータースポーツを率いるTOYOTA GAZOO Racing(トヨタガズーレーシング)の名を冠し、ダカールラリー参戦のノウハウを盛り込んだ特別なモデルだ。ランクル300 GR SPORTの特徴について解説しよう。
ラリーのノウハウを注入したグレードがGRスポーツだ
ダカールラリーといえば、世界一過酷なラリー競技として知られる。往年の三菱 パジェロが活躍したシーンを思い浮かべる方も多いだろう。しかしトヨタも、ランドクルーザーシリーズで1995年から現在まで、25年以上に渡り参戦を続けていることはまだまだ知られていないかもしれない。そんな過酷なラリー参戦ドライバーが得た知見を活かした新型ランドクルーザー300の特別なモデルが「ランドクルーザー GR SPORT」だ。
ハードな仕上がりではなく「安心して」「疲れない」ことが一番の目標
モータースポーツと聞くとハードな仕上がりを想起してしまいがちだが、それは誤解だ。2021年のダカールラリーは1月3日から1月15日の期間に12ステージ、4000キロ以上に及ぶ区間を走破した。サーキットのように平滑な路面ではない。道なき砂漠を突き進んでいくのだから、そんな中でも安心して運転しやすく、疲れないことが一番の性能目標となる。
ランドクルーザー GR SPORTには、ダカールラリー参戦ドライバーからの改善要望が随所に生かされている。
世界初の電子制御スタビライザーを採用
世界初採用となるE-KDSS(Electronic-Kinetic Dynamic Suspension System)はその中でも最も大きな成果だ。高速時の走行安定性と悪路での走破性を両立させるため、電子制御でスタビライザー(左右のサスペンションを繋ぎ安定性を高める機能)の効果を変化。路面状況や前後輪それぞれの動きを見ながら素早く制御する。競技走行時の極限状態では、起伏の続く中高速走行時、ジャンプ着地後の接地性をアップする効果も得られるという。
2023年からはランドクルーザー300 GR SPORTがダカールラリーに参戦予定
トヨタでは2023年以降、この新型ランドクルーザー300 GR SPORTをベースにした競技車両を製作。チームランドクルーザー(トヨタ車体・Team Land Cruiser TOYOTA AUTO BODY)がダカールラリーに参戦する予定としている。さらに今後もラリー参戦を通じ、GR SPORTをはじめとするランドクルーザー300シリーズの進化や熟成を図っていく。ランドクルーザー300 GR SPORT 主な専用装備
■機能・E-KDSS(Electronic-Kinetic Dynamic Suspension System)
・電動デフロック(フロント)
■外観・専用ラジエーターグリル
・専用フロントバンパー
・専用リヤバンパー
・専用ホイールアーチモール(ブラック)
・リヤトヨタエンブレム(アクリル+ブラック)
・専用リヤマッドガード
・18インチアルミホイール(マットグレー塗装)
・専用エンブレム(フロント・サイド・リヤ)
・専用バックドア下端デカール
・専用ロッカーモール(ブラック)
・専用車名エンブレム(ブラック塗装)
・アウトサイドドアハンドル(ブラック塗装)
・ドアミラー(ブラック塗装)
■内装・専用本革巻きステアリングホイール(切削カーボン調加飾・GRエンブレム付)
・専用オープニング画面(T-Connectナビ装着時)
・専用フロントシート(GRエンブレム付)
・インテリア加飾(切削カーボン調パネル)
・内装色 : GR専用ブラック/GR専用ブラック&ダークレッド
・専用スマートキー(GRエンブレム付)
[筆者:MOTA編集部 トクダ トオル/撮影:TOYOTA]
外部リンク
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