フルモデルチェンジ直前のホンダ フリードが今売れているワケとは!? 最大の要因は価格と充実の装備内容にあった
MōTA / 2021年8月14日 13時0分
2016年デビューにもかかわらず、今なお販売ランキング上位にランクインするほど人気のホンダ フリード。まもなくのフルモデルチェンジもウワサされているが、一体なぜここまで好調なセールスを記録しているのか!? 今回は歴代フリードの魅力を振り返るとともに、今売れている理由を考えてみたい。結論から言えば、フリードは200万円以下という低価格でありながら充実の装備と豊富な派生車種の存在が大きかったのだ。
フルモデルチェンジ直前なのに堅調なセールスを記録中
現行型で2代目モデルとなるホンダのコンパクトミニバン「フリード」は2016年登場と、そろそろモデル末期である。しかし、フリードの販売は2021年に入っても7月までに約4万1000台(月平均約6000台)と好調が続いている。そこでフリードが歩んだ軌跡を振り返りながら、好調の理由を考えてみた。>>
歴代フリードの魅力は200万円以下の価格設定と充実の派生車種にあり
初代フリードはコンパクトミニバンの先駆車となったモビリオの後継車として、2008年に登場した。2代目フィットをベースとしたコンパクトミニバンであった。初代フリードは当初5人乗り2列シート、2列目がキャプテンシートとなる7人乗り3列シート、2列目が3人掛けのベンチシートとなる8人乗りを設定。
1.5リッターエンジンを搭載するコンパクトミニバンながら3列目も十分使え、燃費良好でよく走る点、それでいて価格は200万円程度とリーズナブルなことを理由に人気車となった。
アウトドアユーザーにピッタリ! 派生車種「フリードスパイク」や「フリードプラス」も素晴らしいデキ
初代フリードは2010年に5人乗り仕様をCピラーのガラス部分を鉄板として収納スペースにするなどし、車中泊のような用途にも対応したフリードスパイクを追加設定。2011年にはIMAという簡易なハイブリッドを追加するなどし、2016年まで8年間販売された。
2016年登場の現行型2代目モデルは初代モデルのキープコンセプトで開発され、スパイクはフリード+と新たな名称が与えられた。1.5リッターガソリンの改良やハイブリッドがDCTを介した1モーターとなるスポーツハイブリッドi-DCDとなった点などが目立つ。
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走行性能を高めたモデューロXやSUV風のクロスターもラインアップ
また、現行フリードはホンダ車の純正オプションパーツなどを担当するホンダアクセスが手掛け運動性能を高めたモデューロXもラインナップ。さらに2019年のマイナーチェンジで最低地上高などは普通のフリードと変わらないものの、クロスオーバーの雰囲気を持つクロスターが追加された点も記憶に新しい。
現行フリードはサイズと充実の先進装備が最大の武器
答えは簡単で、フリードは初代モデルから全長4200mm台というボディサイズながら快適な2列目シートと十分使える3列目シートを持つ点。そして1.5リッターガソリンでも不満なく走り、燃費も良好。価格も1.5リッターガソリンのGグレードの6人乗りなら216万400円とリーズナブルと、初代フリードのキャッチコピーの通り「This is サイコーに ちょうどいい Honda!」だからということに尽きる。
筆者は初代フリードが登場した年に、初代フリードで4人+撮影機材で移動した経験があり、このときにフリードのちょうどよさを実感したことを今でもよく覚えている。
車中泊ニーズにもしっかり対応! コンパクトなのに収納スペースも確保
また、3列目を使わないという人なら2列シート仕様となるフリード+の存在も大きい。ラゲッジスペースは広さだけでなく、上下二段にでき、車中泊の際には就寝スペースを確保しながら下部に荷物を置け、非常に使いやすい点も見逃せない。
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クラス随一の先進装備が最大の魅力
さらに機能は標準車と同等でも、クロスターはクロスオーバー的な雰囲気だけでも魅力的である。それに加え、最大にして唯一のライバル車となるトヨタシエンタに対しても、運転支援システムに先行車追従型のアダプティブクルーズコントロールが付くなどのアドバンテージがあることも、現行フリードがモデル末期になっても好調に売れている理由だろう。
新型フリードもちょうどいいサイズと低価格に期待
現行フリードはモデル末期になっているだけに、そろそろ気になる次期フリードに対してさまざまな意見が出ている。なかには「ステップワゴンと統合される?」という説もあるようだが、ボディサイズなど2台の役割は明確なのもあり、2台はこのまま継続して欲しいと思う。
その際に次期フリードには、「すべてがちょうどいい」というフリードのコンセプトは鉄板なだけに、このコンセプトをこのまま磨き上げてくれれば、成功は確実なのではないだろうか。
【筆者:永田 恵一】
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