【予算400万円のステーションワゴン選び】新型レヴォーグと新型ゴルフヴァリアントの最上級グレード比較。維持費はゴルフヴァリアントに軍配も先進装備などトータルで考えればレヴォーグか!?
MōTA / 2021年8月18日 19時10分
スバル レガシィツーリングワゴンなど、かつて一時代を築いたステーションワゴン。ところが今や国産のスターションワゴンといえばカローラツーリングやMAZDA6、そしてレヴォーグと選択肢がかなり少ない状況である。一方で欧州車を中心に輸入車には多くのモデルが存在するのだ。そこで今回は価格帯の近いスバル レヴォーグとフォルクスワーゲン ゴルフヴァリアントの使い勝手や維持費といった気になるポイントを比較。
日独ステーションワゴン比較!
ミニバンまではいらないけど、荷物がたっぷり積めるファミリーカーが欲しいと考えているパパ、ママはいませんか。それならステーションワゴンという選択があります。
この記事では日本一安全なクルマの称号を獲得したスバル 新型レヴォーグと、史上最大の進化を遂げたとされるフォルクスワーゲン 新型ゴルフヴァリアントを徹底比較。購入後の維持費も予想します。
価格差20万円! 新型レヴォーグと新型ゴルフヴァリアント最上級グレード対決
レヴォーグのオススメは最上級グレードのSTIスポーツ
まずスバル レヴォーグは、スバルが受け継ぐグランドツーリングのDNAを継承し、日本の道とユーザーを念頭に置いて開発されたスポーツワゴン。1.8リッター水平対向直噴ターボ+8速CVTで、全て4WDとなるシンメトリカルAWD。先進の運転支援システム「アイサイトX」搭載グレードでは50km/hまでのハンズオフ走行も可能となっています。
今回取り上げるグレードは、そのトップモデルである「STIスポーツEX」409万2000円。外観はSTIスポーツのみのダークグレーシリカ塗装のフロントグリルや、メッキ加飾付きのフロントバンパー、大型マフラーカッターなどで豪華。
18インチタイヤはSTIスポーツ専用のアルミホイールとなり、ZF社製の電子制御ダンパーと4つの走行モードが選べる「ドライブモードセレクト」が搭載されるのも特徴です。
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対するゴルフヴァリアントもスポーツモデルRラインが買い
一方でフォルクスワーゲン 新型ゴルフヴァリアントは、フルモデルチェンジしたばかりで、フォルクスワーゲンとして初めて48Vマイルドハイブリッドを採用。1.0リッター直3インタークーラー付きターボと1.5リッター直4インタークーラー付きターボがあり、軽快で上質な走りとなっています。
インテリアではデジタル化が進み、物理スイッチが最小限となってタッチパネルに集約。オンラインでつながるコネクテッド機能もあり、カーライフが広がりそうです。
今回取り上げるグレードは、トップモデルとなる「eTSI Rライン」389万5000円。外観はスポーツマインドあふれるR-ライン専用バンパーで引き締まり、17インチアルミホイールやスポーツサスペンションで足回りも専用となっています。
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【内装解説】USBポートの数はレヴォーグの圧勝! ゴルフヴァリアントはコネクテッド機能が魅力
レヴォーグアイサイトX装着車は縦型ナビとフル液晶メーターが標準
では、室内の快適装備やシートアレンジを見ていきましょう。まずレヴォーグは、グレード名に「EX」とつくグレードのみ、12.3インチのフル液晶メーターが標準装備。ナビと連動して地図が表示されるなど、見やすく便利です。11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ&インフォテインメントシステムも標準装備で、タッチ操作でナビやエンタメ、車両情報からエアコンなどまで操作可能です。
シートはSTIスポーツ専用となる、ボルドー/ブラックの本革シートがゴージャス。運転席が10way、助手席が8wayのパワーシートで、シートヒーターは前席と後席左右にも標準装備です。
レッドステッチが効いた本革巻きステアリングやダークキャストメタリックのインパネなど、全体的に上質でスポーティな雰囲気となっています。USBは前席に2個、後席に2個、フロアコンソールボックスやセンタートレイなど、収納もしっかり備わります。
ゴルフヴァリアントはナビは全車オプションもコネクテッド機能は標準装備
対して新型ゴルフヴァリアントは、純正インフォテインメントシステム「Ready 2 Discover」と、目の前に大きなナビが表示されるデジタルメータークラスター「デジタルコックピットプロ」が標準装備。SSDナビ搭載のインフォテインメントシステムはオプション設定ですが、オンラインサービス「We Connect」などが標準装備なので、コネクテッド機能が使えて便利。
30色のカラー調整機能付きのインテリアアンビエントライトが全グレードで標準装備され、夜間にムーディーな空間を演出してくれます。
R-ラインではヘッドアップディスプレイと電動パノラマスライディングルーフがオプション設定されていて、開放感ある室内にもなりますね。
プレミアムサウンドシステム「Harman Kardon(ハーマンカードン)」もオプション設定されています。ただUSBの設定はなく、12V電源ソケットが前席とラゲッジに備わります。収納は大きなドアポケットがありますが、やや少なめです。
【シートアレンジ比較】最大の違いはトランクスルー機能の有無。使い勝手はレヴォーグに軍配
レヴォーグのシートアレンジは全グレード共通で、後席はリクライニングも可能。カップホルダーが付くセンターアームレストがあり、ワンタッチフォールディング機能付きの4:2:4分割可倒式。リラックスして座れるだけでなく、荷物と人とのスペースをフレキシブルに使い分けられます。
対するゴルフヴァリアントのシートアレンジは、後席にセンターアームレストがあり、6:4分割の可倒式。アームレスト部分は倒すことはできませんが、トランクスルー機能として使うことができます。
【ラゲッジ比較】大きさはゴルフヴァリアントの圧勝! ハンズフリー機能が標準装備なのはレヴォーグだけ
次にラゲッジを比較します。レヴォーグは5人乗車時で、容量は492L。床下に69Lのサブトランクがあり、合計すると561Lの大容量です。サブトランクには、スーパーマーケットなどの「マイカゴ」が2つ並べて収まるように設計されており、高さが1105mmあるので背の高い荷物も積めるのがいいですね。
「STIスポーツ EX」では肘などの体の一部をかざすと自動で開く、ハンズフリーオープンパワーリヤゲートが標準装備です。
ゴルフヴァリアントは、5人乗車時で611Lとさらに大容量。後席を全てフラットにすると、1642Lまで拡大します。シンプルですが、使いやすさはお墨付き。オプションでパワーテールゲートも設定されています。
【先進装備比較】レヴォーグのみハンズオフ機能を搭載! ACCの作動範囲はゴルフヴァリアントに軍配
レヴォーグの魅力はハンズオフ機能やドライバー認証機能
では安全装備を比較してみます。レヴォーグはそもそも、スバル独自のシンメトリカルAWDや低重心を叶える水平対向エンジンなど、安全性を最優先にした基本メカニズムを採用。
2020年度の第三者機関による衝突安全テストで最高得点を獲得し、日本一安全なクルマの称号を得ました。その上で、長年のノウハウを積み重ねて進化してきた最新のアイサイト・アイサイトセイフティプラスで、360度センシングによる充実の予防安全装備を備えています。
「STIスポーツ EX」では顔認証によるドライバーモニタリングシステムで居眠り運転の防止などを始め、ドライバーが異常時に自動で周囲に異変を知らせながら安全な場所に停止するシステムも搭載。ナビ連動でカーブや料金所などを認識して適切な速度調整をする、先進の全車速追従機能付きACCや、渋滞時ハンズオフアシストなど、近未来を先取りする安全性を備えています。
ハンズオフ機能はないものの、充実運転アシスト機能が自慢のゴルフヴァリアント
ゴルフヴァリアントは、欧州の厳しい安全性能テストをクリアしたモデルです。210km/hまでの速度域で追従機能付きACCが作動する「同一車線内全車速運転支援システム「トラベルアシスト」が標準装備なのは、今も高速道路に速度無制限区間が残るドイツ生まれならでは。ハンズオフ機能はありませんが、レーンキープアシストシステムや、歩行者も自転車も検知するプリクラッシュブレーキシステムなど、十分な安全装備が揃っています。
また、ドライバーに万が一のことがあった場合に周囲に知らせながら安全な場所に停車する「緊急時駐車支援システム エマージェンシーシーアシスト」も全グレードに標準装備されました。R-ラインではダイナミックコーナリングライト、ダイナミックライトアシスト、駐車支援システム「パークアシスト」がオプション設定されています。
【維持費比較】燃料代は僅差でゴルフヴァリアントの勝ち!
では最後に維持費を予想してみましょう。レヴォーグは年に一度かかる自動車税が3万9500円。購入時と車検時にかかる重量税は4万9200円です。ガソリン代は、燃費が13.6km/L(WLTCモード)でレギュラーガソリンの平均価格は152.1円(8月16日現在)なので、500km走行するには約5591円かかります。
ゴルフヴァリアントは、自動車税が3万4500円、重量税が3万6900円。ガソリン代は、燃費が17.0km/L(WLTCモード)でハイオクガソリン使用となりますので、平均価格は159.2円。500km走行するのに約4682円かかります。
ということで、安全装備や快適装備の充実度が大きな魅力ですが、燃費が今ひとつで維持費がかかる印象のレヴォーグ。荷物がたくさん積めてランニングコストも控えめながら、快適装備はそこそことなるゴルフヴァリアント。という結果でしたが、いかがでしょうか? みなさんのファミリーにはどちらがピッタリか、ぜひじっくり検討してみてくださいね。
【筆者:まるも 亜希子】
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