新型フェアレディZにも負けてない! 未だ色褪せぬ「Z32」を改めて振り返る
MōTA / 2021年8月22日 15時0分
プロトタイプの発表からおよそ1年。2021年8月17日に7代目となる日産 新型Z(日本名:フェアレディZ)の市販バージョンが米・ニューヨークで発表された。気になる新型フェアレディZだが、Zと言えばZ32の愛称で知られる“300ZX ツインターボ”に当時憧れた!という人も多いはず。ここでは、歴代Zの中でも特に特徴の多いZ32を改め振り返る。
新型にもインスパイアされているZ32のデザイン
平成元(1989)年、バブル真っ只中に誕生したのが4代目となるZ32型フェアレディZ。それまで初代S30型フェアレディZ(1969~1978)から続く「ロングノーズショートデッキ」という古典的フォルムを継承してきたフェアレディZだったが、このZ32では新たに未来的なフォルムが与えられ、フェアレディZの新たなイメージを生み出した。
ちなみに、そんなZ32のデザインモチーフは、7代目となる新型フェアレディZにも強い影響を与えている。新型フェアレディZのテールランプの形状は、Z32のそれに瓜二つ。しかも、Z32の頃では実現できなかった細かな形状もLED化により実現。当時のデザインをオマージュしつつも、最新モデルらしい雰囲気を創り上げることに成功している。
2by2と2シーター、2つのボディタイプを用意
そんなZ32は、それまでの歴代モデル同様に2シーターと、4人乗りの2by2というふたつのボディタイプを用意。このZ32からは、従来の5ナンバーサイズを超え3ナンバー専用車となった。ボディサイズは、2シーターが全長4310mm×全幅1790mm×全高1250mmでホイールベースは2450mm。2by2が全長4530mm×全幅1800mm×全高1260mmでホイールベースは2570mmとなっている。
国産初の280馬力を達成したV6ツインターボエンジン
搭載するエンジンは、当時国産最高の280psを発揮するV型6気筒3リッターツインターボ「VG30DETT」型エンジン。日本車で初の最高出力280馬力というハイパワーで歴史に名を残すとともに、クルマ好きを熱狂させた。 サスペンションは4輪マルチリンク式。ターボモデルには4輪操舵のスーパーHICAS(ハイキャス)が備わり、比較的大柄なボディサイズながら俊敏なハンドリングを誇った。 インテリアは、ラウンド形状のインパネデザインや、メーターまわりのサテライトスイッチレイアウトが特徴的。いっぽうで、歴代続いてきた3連メーターのモチーフはZ32では採用されていない。 Z32では、ノーマルルーフに加え、脱着式のTバールーフも用意されていた。2by2では全車に標準装備となっている。 さらに、Z32では2シーターをベースにした国内初のオープンモデル「フェアレディZ コンバーチブル」も設定された。モーターショーでの参考出品を経て、デビューから3年が経った1992年に追加されている。 Z32は、デビュー時こそ華々しいものだったが、その後のバブル崩壊や景気停滞、さらには日産の経営不振が重なり、モデルチェンジの計画も頓挫。最終的に2000年まで生産を続けた。Z32の中古車価格が上昇中!?
そんなZ32も現在では中古車価格が上昇しているようだ。もともと海外で人気の高かったZ32だが、ここ最近では国内のモデルまで海外へ流出しているようだ。2021年8月22日(日)現在、MOTAの中古車検索で調べたところ全国で72台のZ32がヒット。
最安値は、平成2年式 300ZX ツインターボ 2by2 Tバールーフ、走行3.1万キロ、AT、の個体(修復歴あり)で本体価格69.9万円。
最高値は3.0 バージョンS ツインターボ 2by2 Tバールーフ、平成8年式の個体(修復歴なし)で、走行4.8万キロ、MTで348万円。
こちらのモデルは、高年式のノーマルモデルとかなり程度が高いものだった。ほかに「価格応相談」というのが5台ある。
72台中、価格帯は100万円以下が5台、100~150万円が14台で、150万円~200万円が25台。それ以上が28台(応相談含む)。
昨年8月時点では、61台ヒットした内、価格帯は100万円以下が22台、100~150万円が16台で、150万円~200万円が12台。それ以上が11台(応相談含む)。爆発的に価格が上昇してきている訳ではないものの、じりじりと底値が高まってきている印象だ。
Z32の購入を検討している方は、急いだほうが良いかもしれない!
[筆者:望月 達也(MOTA編集部)]
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