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6年で22万km超の“過走行”レヴォーグを所有する筆者直伝! 愛車を大事に長く乗り続けるには“基本に忠実であること”がなにより重要だった

MōTA / 2021年9月1日 18時0分

メンテ 過走行車 レヴォーグ photo:井元貴幸

一昔前まではクルマの寿命として10年10万kmというのが一つの区切りとされていました。しかし、精度や耐久性の向上により10万kmを超えても全く問題なく走れる時代。 何を隠そう筆者の愛車、2015年式のスバル レヴォーグもこの8月で22万キロを突破しました。 そこで今回は、あくまで自己流ではありますが、筆者の経験を踏まえた「愛車を長く乗り続けるコツ」をご紹介します。

メンテ 過走行車 レヴォーグ photo:井元貴幸

エンジンに負荷をかけた際、エンジンオイルは早めの交換を!

シビアコンディションと言われる、いわゆる過走行の部類からも超越している! とまで言われる私の愛車ですが、基本的な部分は一般的に使用するクルマと何ら変わらないメンテナンスを実施しています。

具体的には3000kmから5000kmの間でエンジンオイル交換を実施しています。この辺りは一般的なオーナーでも気を使っている部分だとは思いますが、通常と異なるのは追加メーターによる油圧やブースト圧、車両に装備されている純正の油温計によるコンディションのチェックです。

基本的にはオイル交換後の走行距離、または期間で交換時期を判断していますが、アフターメーカーのパーツレビューやインプレッションなどでハードに走行する機会もあるため、数値には特に気を配っており、油温が120度を超えるような走行をした場合は交換時期よりも前でもエンジンオイルの交換を実施しています。

エンジン周りは特に気をつかい、クルマを労っている

また、最近のクルマでは暖機運転は不要とされていますが、気温が低い場合、始動直後は油圧が10kpaを超えることもあるため、油温が上がり油圧が安定するまでは負荷をかけずになるべく低回転で走行することを心がけています。

より正確にクルマの状況を知りたい場合には油圧計を使うのも手

このあたりはエンジンのみならずトランスミッションやデファレンシャルギアといった別の部分の油温を上げるという意味でも走らせながらの暖気運転をおこなっています。

ちなみにデファレンシャルギアのオイル交換は基本年に一度、交換不要と謳われているスバルのCVTフルードもトランスミッションにやさしい圧送交換という方式で2年に1度交換しています。

水平対向エンジンに限らず、エンジンやトランスミッションといった駆動部分のオイル管理は特に気を付けているポイントです。また、ラジエター液(ロングライフクーラント)も車検ごとに交換しておきたい部分。劣化したラジエター液は冷却性能の低下のみならず、ウォーターラインの詰まり等の原因にもなるため、あなどれません。

日ごろのメンテナンスが肝心! こまめにエンジンルームを清掃するのがおすすめ

日頃のメンテナンスという点ではエンジンルームの清掃にも気を配りたいところ。

エンジンルームも定期的に清掃したい

ボディの洗車は欠かせないというオーナーも、エンジンルームまではなかなか手が回らないという人も多いと思いますが、パーツクリーナーやシリコンオイルなどを使用し、清掃ついでに油脂類のチェックを行えば点検をしつつ、漏れや滲みなども早期に発見できるので特におすすめです。特別な洗浄方法などはなく、こまめな水拭きだけでもしておきたいですね。

走行距離10万kmが区切り! 定期的な部品交換もしておきたい

ほかにも気を付けたいポイントとしては、予防整備として定期的な部品交換もしておきたいところ。たとえば、10万kmという境目の前後では、点火プラグやウォーターポンプ、燃料ポンプ、燃料フィルターといった普段手の入ることのない場所にも気を配っておきたいところ。

始動前に故障していればエンジンが始動できないだけで済みますが、高速走行中に故障した場合はオーバーヒートやエンジンブローの原因にもなるため、事前に交換しておきたい部分。

とくに目視で点検できない部品も多いので時期や走行距離で交換したい重要部品です。このあたりの部品の交換時期についてはディーラーなどに相談してみることをお勧めします。

目視しただけではわからないポイントにも注意したい

レヴォーグの場合、エンジンはタイミングチェーン、パワステは電動とこれまでのクルマと比べるとメンテナンスが必要な部分や経年劣化での故障などの要素となる部分が減っていますが、それでも機械部品や電子部品の塊ですから、予期しない故障やトラブルが絶対ないとは言えません。

万が一の際にも安心! ディーラーの保証制度を上手に使おう

メンテナンスで悩んだ際にはディーラーに頼るのが良い

比較的クルマにまつわるメンテナンスは自分でこなす筆者でも、重整備となるとディーラーに駆け込む必要があります。

そんなときに安心できるのが保証制度。新車で購入した場合国内に販売されているすべての正規販売車であれば、必ず保証が付帯していますが、いずれも期限や距離が定められ、それを超えた場合は自費でのメンテナンスとなります。

安価な物であればいいのですが、距離がかさむと高額な部品の故障も考えられます。私の愛車の場合は延長保証と呼ばれるプランに加入することで、最長で7年まで走行距離は無制限で保証を受けることができます。

このプランは法定点検、車検を正規ディーラーで受けていることなどの条件を満たしていれば、加入費用を支払うことで保証を受けることができるのです。

点検や車検をディーラーで受けるには保安基準適合車であることが大前提だ

もちろんディーラーで点検、車検を受けるということは保安基準適合車であるというのが大前提になります。

さらに、故障した箇所が社外部品の装着などによるものに起因しないというのも重要なポイント。車検対応車でもアフターパーツの装着で故障箇所への負荷があった場合は保証が受けられないというのも気を付けたいところです。

ちなみに私のレヴォーグの場合、保証で交換してもらった部品はボンネットやリヤゲートのダンパーといったものからCVTオイルポンプといった大物まで、保証規定に沿って異音や動作不良であらゆるものを交換していただいていることも、長くベストコンディションで乗り続けられている理由の一つと言えます。

たまにはロングドライブやワインディングでエンジンを高回転まで回すことも大切!

さて、最後に走らせ方で気を付けるポイントですが、近所の買い物などで1度の走行距離が数キロという短距離の走行の繰り返しがクルマには逆に負担ということがよく言われます。

私の場合は仕事柄、1度の走行が長いことが多く、短くて80km程度から長いときは1度に600km走ることもあります。長距離の走行は高速道路での走行が多いのですが、極力アイサイトの全車速追従クルーズコントロールを使用し、一定速度でエンジン回転数もほぼ一定となりエンジンや駆動系には優しい走行といえます。

全車速追従クルーズコントロールを使用すればクルマにも優しい走行が可能

実際こうした走行が多いことはパワートレーンや足回りなどに熱が加わる状況でありながら、高負荷を与えることも少ないため、過走行ながら調子がいいのはこうした使用環境が理由の一つであるとスバルのエンジニアの方からもお墨付きをいただきました。

もちろんたまにはエンジンを高回転まで回してあげることも重要で、インプレッションなどで、ワインディングなどを定期的に高回転で走行しているのも逆にバランスがいいということがいえます。

なかなか私と同じような環境で走行させるのは一般的なユーザーでは難しい部分ではありますが、短距離での走行が多い人には、たまにはロングドライブをしたり、ワインディングを気持ちよく走ったりといった走行シーンのバランスが重要であるといえるでしょう。

クルマの調子を維持するには長距離走行やワインディングなどを走行することも大切

これまで7台のクルマを乗り継いできましたが、所有してきたクルマのなかでもダントツに走行距離が伸びてしまったレヴォーグ。

これまでのクルマと比べて圧倒的な故障の少なさに驚かされることも特筆すべきポイントではありますが、日ごろの乗り方やメンテナンスなども重要であることを多くの人に知っていただき、読者の皆さんも愛車との思い出をたくさん作ってくださいね。

【筆者:井元貴幸】

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