スバルが掲げる総合安全ってなに? アイサイトだけではない! スバルの凄さは「5つの安全」にあり
MōTA / 2021年9月9日 11時0分
2030年までに、スバル車乗車中および、スバル車との衝突による歩行者、自転車などの死亡事故ゼロを目指すという目標を掲げているSUBARU。 1958年に誕生した初の乗用車スバル360開発時、今から50年も前から安全技術を磨き続けてきたスバルの提唱する「総合安全」とは一体どんなものなのか、5つの項目別に紹介します。
0次安全、走行安全、予防安全、衝突安全、つながる安全の5つの項目別に取り組んでいる
元々中島飛行機という航空機メーカーだったスバルは、自動車産業へ参入してからも、航空機同様「安全」というものを実直なまでに最優先して設計してきました。
現代ではステレオカメラを用いた先進の運転支援システムが”ぶつからないクルマ?”のキャッチフレーズと共に広く知られる安全技術のひとつですが、実はそれ以外にもたくさんの安全に対する取り組みがされています。
主に0次安全、走行安全、予防安全、衝突安全の4つに加え、新型レヴォーグからは、新たに「つながる安全」が加わっています。
死角を減らすための取り組み「0次安全」
まず、0次安全とは死角を少なくする視界設計や技術のこと。
古くからスバルのクルマは視界がいい! 見切りがいい!といったことを耳にすることがありましたが、最近のモデルでは三角窓を設けたり、車内のトリム形状を工夫したりといった設計を施しているほか、サイドビューモニターやフロントモニターといったカメラを利用した死角低減装備も積極的に取り入れています。
外観からはガラスエリアが大きいモデルが多いのも、こうした死角を少なくするためのデザインを採用していることがうかがえます。ほかにもステアリング連動ヘッドライトやオートライトといった灯火類の装備のほか、ヒーテッドドアミラーやワイパデアイサー、リヤワイパー、ヘッドライトウォッシャーなど視界の妨げになる要素を極力防ぐ装備も0次安全として多くのモデルに標準装備していることもスバル車の特徴です。
また、疲労によりドライバーの運転が散漫にならないようシートの構造を疲れにくいものにしたり、エアコンのフルオートモードでは内外気の切り替えを積極的に外気導入とすることで、車内の二酸化炭素濃度の上昇を抑え、眠気を誘発することを防止したりといった細かな配慮もされています。ハンドリング性能やブレーキ性能を徹底的に磨き上げる「走行安全」
走行安全は、クルマが走り出してからの安全技術のことを指します。スバルは古くから「走りを極めれば安全になる」という考えのもと、走行性能を上げることでもしもの時に余裕をもってコントロールできるクルマづくりをしています。
ブレーキ性能はもちろん、ハンドリング性能においてもとっさの危険回避に役立つため、徹底的に磨き上げた結果「スバルのクルマってコーナリングが気持ちいい!」と言われるのを耳にします。低重心の水平対向エンジンの採用や走行安定性の高いAWDモデルを多く設定していることからもうかがえます。
また、最近のモデルではVDCの制御などにもこだわり、制御が介入しすぎて違和感が無いようなセッティングとしつつも、いざというときは車体を安定させるモードを備える点にも注目したいところ。走行性能は安全に直結するという考えだからこそ、どのモデルでも妥協のない走りの良さを体感できるのだといえるでしょう。アイサイトを中心にさまざまな運転支援機能を搭載する「予防安全」
予防安全は、アイサイトに代表される運転支援システムなどの安全性能のこと。アイサイトは2つのカメラを備えることで、前方の状況を立体的にとらえ、その状況を判断。まさに人間の目と同じように前方の状況を監視します。
アイサイトには万が一の時に自動的にブレーキをかける「プリクラッシュブレーキ」のほか、全車速追従クルーズコントロールなども備わり、ドライバーの疲労を軽減してくれることで余裕を持った運転に貢献してくれる意味合いも含みます。他の自動車メーカーでもこうした先進の運転支援システムは多くのモデルで装備されるようになりましたが、ステレオカメラを用いたものは少なく、今から20年以上も前から開発をし続けてきたスバルならではの独自技術といえるでしょう。
ほかにもバンパー内に装備されたセンサーにより接近してきた車両を知らせるリヤビークルディテクションなどがありますが、最新のステレオカメラや車両制御にこうしたセンサーやGPSを連携させることでさらに進化したものが新型レヴォーグから採用されている「アイサイトX」になります。
自動車専用道路走行中の渋滞時に、手放し運転が可能な「ハンズオフアシスト」のほか、ウインカーを作動させるだけで車線変更のための操舵支援をしてくれる「アクティブレーンチェンジアシスト」や、ドライバーが意識を失った場合などに、周囲に異常を知らせ、自動停止してくれる「ドライバー異常時対応システム」など、まさに至れり尽くせりの予防安全機能と言えます。 「アイサイトなんかいらない!」という声を耳にすることもありますが、すべての機能は個別にOFFにすることもできるため、ドライバーによって任意で動作を制限させることもできます。しかし、筆者の個人的な思いとしてはかなり高精度に運転を支援してくれるシステムなので「一緒に運転を愉しむ相棒」としてすべての機能をONの状態で動作させることを強く推奨します。
衝突時にも乗員を守る「衝突安全」
スバル360の時代から、衝突安全技術も徹底的に磨き上げてきたスバル。安全性能のなかでも、最後の砦となる技術となるだけに、様々な機構や装備を充実させています。乗員の保護という部分では、水平対向エンジンの採用も全高の低い構造だからこそ衝突時に車室内に押し込まれず、車体下に落ちる構造にできるというメリットがあります。
前述の走行安全にもつながる走行安定性以外にもこうした理由も水平対向エンジンを採用し続ける理由のひとつといえるでしょう。ほかにもキャビンを強固に守る新環状力骨構造ボディを採用するほか、現行型インプレッサから採用されている「SUBARUグローバルプラットフォーム」により、これまで以上にフレームの衝撃吸収性を高めることで、エンジン同様、走行安全と衝突安全の2つの安全性能に寄与しています。
また、万が一の衝突時には乗員保護のために運転席、助手席エアバッグだけでなく、サイドエアバッグ、カーテンエアバッグ、ニーエアバッグなどで身体を打ちつけないようにしています。さらに新型レヴォーグでは助手席座面にもエアバッグを内蔵。サブマリン効果と呼ばれる衝突時の潜り込みによりシートベルトや助手席エアバッグの効果を下げないような構造としています。
スバル車はかなり早い段階で、多くのモデルが全席3点式シートベルトやヘッドレストを装備したことでも知られていますが、後席シートベルト非装着警報もいち早く装備。せっかくの安全性能もシートベルトを装着していなければ意味がありません。
そのため、装着忘れなどを防止するためのものとして初代レヴォーグからは全席のシートベルト装着状態、非装着警報を採用しています。道路交通法では全座席の装着が義務とされていながら、装着を拒む乗員にも警報が鳴ると装着を促しやすいこともあり、ドライバーとしてはかなりありがたい装備と言えます。
スバルは乗員だけでなく、対歩行者の安全性能も充実しており、現行型インプレッサからは国産車では初となる歩行者保護エアバッグも採用。元々搭載位置の低いエンジンによりボンネットとエンジンの間に歩行者と衝突した際に衝撃を吸収するための空間を確保していたスバル車ですが、さらに対歩行者安全性能が向上したといえます。
こうした衝突安全技術はJNCAPやIIHS、EURO NCAPといった、世界中の様々な第三者評価機関から高い評価を得ていることで実証されています。車両トラブルや突然の体調不良でも安心「つながる安全」
他メーカーのクルマでも積極的に採用車種が拡大されているコネクティッドサービス。スバルでは新型レヴォーグから「SUBARU STAR LINK」という名称でサービスを開始。万が一の車両トラブルから、気分が悪くなった時まで専門スタッフがコールセンターで対応。状況に応じてSUBARU iコールボタンと緊急時用のSOSボタンの2つを装備しています。
特に急な体調不良に見舞われた時もこうしたコネクティッドサービスがあれば迅速に搬送されることで、救命率の向上をはかれます。視界の良さも、運転の愉しさも、快適性の高さもすべては安全のために妥協なく磨かれた総合安全性能のためと考えれば、根強いファンを惹きつけるのもうなずけます。
筆者も10万キロ速度記録という偉業からスバルに興味を持ち始めましたが、知れば知るほど大切な家族や友人などを乗せるクルマとして積極的にスバルを選びたくなります。
【筆者:井元貴幸】
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