アルファードとヴェルファイアで明暗! かつては上位だった販売シェアが見る影もないヴェルファイア、敗因は「やり過ぎたデザイン」!?
MōTA / 2021年9月15日 17時0分
(右)トヨタ 新型アルファード Executive Lounge S[2.5リッターハイブリッド/E-Four(電気式四輪駆動)]/(左)トヨタ 新型ヴェルファイア Executive Lounge Z[V6 3.5リッター/FF]
トヨタの高級ミニバン「アルファード」が売れまくっている! 2021年上半期の販売ランキングではコンパクトカーに続く3位。半年で5万6778台(月平均約9400台)というから凄い。いっぽうで兄弟車のヴェルファイアはすっかり影を潜めてしまい46位。半年で4845台(月平均約800台)という実績である。 しかしこの2台、少し前まではヴェルファイアのほうが売れていた時代もあったのだ。今回はそんなアルファードとヴェルファイアに起きた明暗の歴史について、モータージャーナリストの鈴木 ケンイチ氏が辿ってみる。
2代目アルファード登場の2008年に誕生した初代ヴェルファイア
今回は、そんなヴェルファイアのこれまでの歩みを振り返ってみたいと思う。
まずヴェルファイアの誕生は、2008年5月のこと。トヨタの最上級ミニバンであるアルファードが第2世代に進化するタイミングで、兄弟車として追加される格好で、最初のヴェルファイアが登場した。
ちなみにアルファードの初代の誕生は2002年のこと。来年が生誕20周年となるが、昭和から続くような古いモデルではないのだ。
2009年から2017年まではヴェルファイアのほうがアルファードよりも売れていた事実!
2.4リッターと3.5リッターV6エンジンを擁し、価格は300~450万円。2モデルの中身は同じものの、デザインはアルファードが『上品』『洗練』、ヴェルファイアが『力強さ』『先進性』をうたった。
そしてこの新生モデルであるヴェルファイアが人気となったのだ。
発売年の2008年こそ、年間販売順位(軽自動車を除く)はアルファード19位、ヴェルファイア23位であったが、翌2009年から順位はヴェルファイアが常に上位となったのだ。
それは2015年1月の第3世代へのフルモデルチェンジ後となる2017年まで続いたのだった。
トヨタ ヴェルファイア/アルファード 販売ランキング推移[2009年~2017年]
2009年 「ヴェルファイア」17位/「アルファード」25位
2010年 「ヴェルファイア」12位/「アルファード」25位
2011年 「ヴェルファイア」23位/「アルファード」圏外(30位以下)
2012年 「ヴェルファイア」10位/「アルファード」17位
2013年 「ヴェルファイア」12位/「アルファード」21位
2014年 「ヴェルファイア」22位/「アルファード」29位
2016年 「ヴェルファイア」17位/「アルファード」24位
2017年 「ヴェルファイア」22位/「アルファード」25位
※自販連(一般社団法人 日本自動車販売協会連合会)調べ
2017年末のマイナーチェンジで状況は一転! アルファードとのシェアが大逆転!
この2017年と2018年の間に何があったかといえば、それがデザイン変更を含むマイナーチェンジだ。
トヨタ ヴェルファイア/アルファード 販売ランキング推移[2018年~2020年]
2018年 「ヴェルファイア」25位・「アルファード」15位
2019年 「ヴェルファイア」23位・「アルファード」13位
2020年 「ヴェルファイア」37位・「アルファード」5位
第3世代のデザインは「アルファード」が『豪華・勇壮』、「ヴェルファイア」が『大胆・不敵』であったが、それがより強調されることになったのだ。
2017年のマイナーチェンジ、ヴェルファイアが『ちょっとやり過ぎた』ことで明暗を分けた!?
市場は、誰が見ても『これが一番偉い』とわかる押し出しの強いアルファードを求めたのだ。
ちなみに、1クラス下のトヨタミニバンでは『堂々感』の「ノア」と『毒っ気のある格好良さ』の「ヴォクシー」で、ヴォクシーの方が売れ行きは良い。こちらはゴージャスさよりも、外連味(けれんみ)の方が求められているのだろう。
同じトヨタのミニバンでも、クラスによって求められるテイストが異なるのだ。
[筆者:鈴木 ケンイチ/撮影:島村 栄二・TOYOTA]
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