向かうとこ敵なしな新型カローラクロスにも盲点あり! カローラらしからぬ車幅、エンジンラインナップにも不満の声が
MōTA / 2021年9月21日 12時0分
トヨタから2021年9月14日、新型カローラクロスが発表された。RAV4とヤリスクロスの間に位置する、売れ筋のコンパクトSUV。世界の大衆車ブランド“カローラ”を名乗る安心感に加え、199万9000円から319万9000円という手頃な価格設定とも相まって、デビュー前から人気間違いなしの予感がする話題のニューモデルだ。 まさに「向かうところ敵なし」な新型カローラクロスだが、ネガはないのだろうか。改めて検証してみよう。
価格良し、デザイン良しと向かうとこ敵なしなカローラクロスだが…
デビュー早々に大反響の新型カローラクロス。カローラツーリング(ワゴン)よりも安い199万9000円からという低価格戦略や、RAV4よりも小さくヤリスクロスほど大小さ過ぎない程よいサイズなど、見どころも十分だ。さらに先行して発表されていた海外仕様に対し、日本仕様はオリジナルのフロントデザインに変更。トヨタのロゴではなくカローラの“C”マークがフロントに配されている。
SNS上でもデビュー前から反響が大きく、特にデザインは
「日本仕様カッコいい」
「(海外仕様の)黒いグリルより良い」
と、日本仕様を推す声が大きかった。
価格良し、デザイン良しと、死角のなさそうな新型カローラクロスだが、盲点はないのだろうか。
カローラクロスのボディサイズは車幅1800mm超え! 駐車場によっては入場制限の可能性も
新型カローラクロスのボディサイズは、全長4490mm×全幅1820mm×全高1620mm。RAV4ほど大きくはなく、狭い街中でも扱えるギリギリのサイズ感が嬉しい。ただし集合住宅の駐車場などでは、入場可能な車両のサイズに制限を設けている場合がある。
そもそも全高に制限のある立体駐車場は1550mm以下とするケースが多いため、そもそもSUVは全体にNGとなるが、意外と盲点なのが車幅だ。
新型カローラクロスの車幅は1820mmで、1800mmをわずかに超える。まず日本で古くからある駐車場は、5ナンバー枠(車幅1700mm以内)を基準に設計されたところが多い。実用上でも+100mmの1800mm辺りがひとつの境界線となっている。また前出の集合住宅駐車場における制限でも、1800mmを基準とするケースがある。
たかが20mm、されど20mm。
実はベースのカローラ/カローラツーリングについては、欧米向けモデルに対し日本仕様のみ車幅を狭めたり全長を縮めるなど国内向けにわざわざ個別の対応を実施している。
そうした事例を見ているだけに、フェンダー幅を工夫するなど「20mmくらいの差はなんとかならなかったのか」と思えるのも確かだ。
エンジンラインナップにも不満の声!? ガソリン4WDや、よりパワフルなエンジン追加の要望も
新型カローラクロスのパワートレインは2種類。ハイブリッド(1.8リッターガソリン+モーター)と、通常の1.8リッターガソリンエンジンで、これはカローラ(セダン)やカローラツーリング(ワゴン)などと共通するもの。日本で主流のハイブリッドモデルではFFと4WD(E-Four)が設定されているが、ガソリンモデルはFFのみだ。
また他のカローラシリーズにある1.2リッターターボや、カローラツーリングの限定モデルにあった2リッターダイナミックフォースエンジンは新型カローラクロスにはない。
SNS上ではさっそく
「2リッターダイナミックフォースエンジンの設定を希望」
といった声も上がっている。
確かに、コンパクトなサイズでパワフルなエンジンとの組み合わせはなかなか魅力的だ。この辺りは、新型カローラクロスの今後の売れ行き次第、といったところだろう。
サイズやエンジンラインアップについては改善の余地がありそうなカローラクロスだが、デザインや価格などではおおむね好評とあって、早くも納車待ちが発生しそうな状況だ。カローラクロスが気になるようなら、まずは販売店の展示車などをチェックしてみて、サイズ感などをチェックしてみると良いだろう。
[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:TOYOTA]
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