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ハイエース最大のライバルが刷新! 日産 キャラバンが大規模なマイナーチェンジを実施

MōTA / 2021年10月20日 14時5分

日産 新型キャラバン (左)福祉車両(LV)「チェアキャブ」(スーパーロングボディ/標準幅/ハイルーフ/ガソリン)/(右)特別仕様車「プロスタイル GRAND プレミアム GX」(ロングボディ/標準幅/標準ルーフ/ガソリン/2WD)[2021年10月20日(水)マイナーチェンジ] [Photo:島村 栄二]

日産は2021年10月20日(水)、商用1BOXバン「NV350キャラバン」をマイナーチェンジし、車名を「キャラバン」に改めるとともに、内外装デザインの刷新、先進運転支援機能の充実、新グレードの設定などを実施した。まずガソリンモデルを先行でマイナーチェンジさせ、ディーゼルモデルについてはひとまず従来の「NV350キャラバン」のまま併売される。トヨタ ハイエース最大のライバルはどこが新しくなったのか、速報でお届けする。

日産 新型キャラバン (左)福祉車両(LV)「チェアキャブ」(スーパーロングボディ/標準幅/ハイルーフ/ガソリン)/(右)特別仕様車「プロスタイル GRAND プレミアム GX」(ロングボディ/標準幅/標準ルーフ/ガソリン/2WD)[2021年10月20日(水)マイナーチェンジ] [Photo:島村 栄二]

車名から「NV350」がとれた! シンプルな「日産 キャラバン」の名前に復活

日産 新型キャラバン「GRAND プレミアム GX」

商用1BOXバンの世界は「トヨタ ハイエース」と「日産 キャラバン(NV350キャラバン)」が2大勢力となっている。国内の市場規模は年間およそ10万台。販売比率としてはおよそ6:4から7:3で推移しており、TOPシェアの座には長らくハイエースが君臨する状況だ。日産は今回のキャラバンのマイナーチェンジで、更なるシェア獲得を狙う。

なお「NV350キャラバン」の名は、現行E26型が登場した2012年より冠されたもの。今回のマイナーチェンジで、およそ9年ぶりにシンプルな「キャラバン」の名が復活したことになる。

2021年5月には小型商用バン「NV150AD」も「AD」に改名済み。公式発表はないが、今後他の日産商用車シリーズに冠されているアルファベット名(NV200バネット/NV100クリッパー等)も、モデルチェンジや一部改良などのタイミングに合わせ廃止され、シンプルなネーミングへ戻っていくものと見られる。

マイナーチェンジの柱は「機能面の進化」と「個人ユーザーに向けた新提案」

今回の新型キャラバンマイナーチェンジの柱となるのは大きく分けて2つ。

ひとつは、先進運転支援機能や動力性能といった基本性能の強化。もうひとつは、昨今のアウトドアブームを受け、近年急速に伸びをみせているという個人ユーザーに向けた商品力の強化だ。

トランスミッションは7速ATに進化

新型キャラバンでは、全車に標準装備化されるインテリジェント エマージェンシーブレーキ(緊急自動ブレーキ)について、フロントカメラとミリ波レーダーの併用タイプとし、歩行者検知機能も追加するなど性能を向上させた。さらに「インテリジェントルームミラー」をEXグレード以上に標準装備すると共に、EXグレード以上に標準装備している「インテリジェント アラウンドビューモニター」の機能性を向上させるなど、様々な先進運転支援機能が進化している。

動力性能の面では、オートマチックトランスミッションを従来の5速からマニュアルモード付7速に変更。走行性能と燃費を向上させた。

ライバルのハイエース(6速AT)に対し一歩差をつけた格好だ。いっぽう今回のマイナーチェンジでMTモデルは廃止されている。

個人ユーザーのニーズに応えた特別仕様車「プロスタイル」と最上級グレード「GRAND プレミアム GX」を新設

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新型キャラバンは、デザイン面でも大きく刷新を図った。フロントマスク(グリルとバンパー)は、国内外で販売される日産の本格SUVやピックアップトラックなどに採用される新造形デザインを採用。より力強く存在感の強い顔となった。

新型キャラバン「GRAND プレミアム GX」の内装

内装も黒内装色の採用や、新形状のステアリングホイールやシフトまわり、メーターデザインの刷新などを実施し質感を向上させた。さらに、日産の乗用車に広く採用されるスパイナルサポート機能付シートを前席に新たに全車で標準装着し楽な姿勢での運転を可能とする。併せて前席シート座面に2層ウレタン構造シートを採用したり、シートヒーターを装備したことで、座り心地や快適性も大幅に向上した。

日産 新型キャラバン「GRAND プレミアム GX」(ロングボディ/標準幅/標準ルーフ/ガソリン/2WD)

また、新型キャラバンでは新たに新グレード「GRAND プレミアム GX」が設定された。新型キャラバンの最上級グレードで、特に内装の質感をさらに高めた。ライバルのトヨタ ハイエースが、上級グレード「スーパーGL」に上級装備を加えた特別仕様車「ダークプライムII」を設定し高い人気を誇っていることへの対抗策となる。

ロングボディ・標準幅・標準ルーフのみの設定で、価格は319万2200円(2WD・ガソリン・消費税込み、以下同)。

日産 新型キャラバン 特別仕様車「プロスタイル GRAND プレミアム GX」(ロングボディ/標準幅/標準ルーフ/ガソリン/2WD)

また、防水シートやブラックカラーの専用アルミホイール、ルーフスポイラーなどを備える特別仕様車「プロスタイル」もGRAND プレミアム GXとプレミアム GXに設定し、個人ユーザーのアクティブな用途に応える。

こちらもロングボディ・標準幅・標準ルーフ・2WDのみの設定で、価格は311万7400円から334万700円まで。

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ディーゼルはひとまず「NV350キャラバン」として継続販売し、2022年春にも遅れてマイナーチェンジか

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なお今回新型キャラバンへと変わったのはガソリンモデルのみ。ディーゼルエンジンモデルについては現在開発が進められており、追って登場する模様。現段階ではディーゼルのみ旧「NV350キャラバン」のまましばらく継続販売が行われる。

ディーゼル版のマイナーチェンジについてはまだ発表がないが、おそらく2022年春頃の登場が見込まれる。

[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:島村 栄二・NISSAN]

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