【新型アウトランダーPHEVとRAV4 PHV比較】価格差約17万円あるも、7人乗り仕様や充電機能を考えれば新型アウトランダーPHEVに軍配か!?
MōTA / 2021年10月28日 13時30分
2021年10月28日に先行予約がスタートした三菱 新型アウトランダーPHEV。初代モデルは2013年にデビューし、世界初SUVのプラグインハイブリッドカーとして大ヒットを記録。その後、競合車が続々とデビューしており、日本車で言えば最大のライバルとなるのがトヨタ RAV4 PHVだ。両車の最上級グレード同士で比較すると約17万円と価格帯がかなり近いのだった。そこで今回は新型アウトランダーPHEVとRAV4 PHVの比較を敢行。一体どんな違いがあるのか!?
国産プラグインハイブリッドSUV対決!
これから先の社会を見据えて、プラグインハイブリッドで実用性の高いファミリーカーが欲しいと思っているパパ・ママ。それならデビューほやほやの最新モデルである三菱 アウトランダーPHEVと、大人気のトヨタ RAV4 PHVは最有力候補ですよね。この記事では、室内の装備や使い勝手、購入後の維持費予想までを徹底比較します。
価格差約17万円! 新型アウトランダーPHEVとRAV4 PHV比較
新型アウトランダーPHEVは20インチホイールを装着! 内外装デザインの上質感が最大の魅力
まず三菱 新型アウトランダーPHEVは、フルモデルチェンジして2021年10月28日に発表され、12月16日から発売となる最新SUVです。PHEVモデルは2013年に初代が登場し、今では世界中で累計29万台以上が販売されたベストセラーPHEVとなっています。新型はコンセプトとして「威風堂々」を掲げ、デザインはもちろんボディやシャシー、パワートレーンなどすべてが刷新され、居住性もアップ。モーターやバッテリーの出力もアップしており、EVのみで87km(WLTCモード)の走行距離を実現しています。パワートレーンは2.4Lエンジン+モーターで、全車4WDとなっています。
今回取り上げるグレードは、トップグレードとなる「P」532万700円。外観は大きく異なるところはないですが、センターピラーがブラックアウトされたり、フロントとリヤのガーニッシュがボディ同色となったり、上質感がアップする印象です。タイヤはベースグレード以外は20インチを履いており、迫力満点です。
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RAV4 PHVは電気だけで95kmも走行可能!
一方でトヨタ RAV4 PHVは、2020年の発売と同時に注文が殺到し、一時は受注停止をしていたほどの人気ぶり。もともとのRAV4のデザイン性がウケたことや、EVでの走行距離が95km(WLTCモード)と長いこと、実用性の高さがその理由です。パワートレーンは2.5Lエンジン+モーターで、全車4WDとなるE-Fourです。今回取り上げるグレードは、トップグレードとなる「ブラックトーン」539万円。外観はどのグレードでも同じ仕様で、変わるのはタイヤサイズが18インチから19インチになり、アルミホイールが切削光輝+ブラック塗装になることのみ。オプションでパノラマムーンルーフが設定されています。
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【内装比較】最大の違いは乗員定員と快適装備
新型アウトランダーPHEVは9インチナビとオーディオ装備が自慢
ではまず、室内の居住性や装備を見ていきましょう。新型アウトランダーPHEVは、なんといっても3列シート7人乗りの設定となっているのが大きな特徴。「M」と「G」は5人乗りが設定されています。3列目のスペースはちょっと膝まわりがタイトではありますが、帰省時や子どもの部活動の送り迎えなど、いざという時に7人乗れると助かるシーンは子育て期には多いもの。それが選べるのは嬉しいですね。前席と後席は、たっぷりとゆとりのあるスペースが確保されています。
装備としては、ヒーター付きの本革巻きステアリング、3ゾーン独立温度コントロール式フルオートエアコン、運転席&助手席シートヒーター、リヤシートヒーターが標準装備。リヤシートはリクライニングが可能で、3列目シートは床下収納ができるようになっています。
オーディオはスマホ連携の9インチディスプレイナビが標準装備で、BOSEプレミアムサウンドシステムも付いています。USBはタイプAとC、1500Wのコンセントも標準装備です。
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RAV4 PHVは夏場に嬉しいベンチレーション機能を装備
対するRAV4 PHVは、2列5人乗りで室内はとくに頭上のゆとりが特徴的。後席の足元も広々としています。ステアリングヒーターがついた本革巻きのステアリングや、1席集中モードと温度センサーがついた左右独立温度コントロールのヒートポンプオートエアコン、運転席&助手席の快適温熱シート+ベンチレーションが標準装備。後席シートヒーターも付いています。後席はリクライニング機能があり、USBは前後に2個ずつ、1500Wのコンセントも標準装備です。
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【ラゲッジ比較】使い勝手は新型アウトランダーPHEVに軍配も広さはRAV4 PHV
次にラゲッジの使い勝手を見ていきましょう。新型アウトランダーPHEVは、3列目まで使用すると容量は最大284Lで、小型のスーツケースが3個積めるくらいのスペース。でも開口部の底辺がいちばん広くなっており、深さがあるので普段の買い物などには十分に使えそうな印象です。3列目シートを床下格納すると、最大646Lの容量に。これはSUVとしては大きく、フロアもフラットで使いやすいラゲッジです。
2列目シートは4:2:4分割で倒れて、最大1390Lもの広大でフラットなスペースになり、大きな荷物も余裕です。足の動作でテールゲートが開閉できる、エレクトリックテールゲートも標準装備となっています。
RAV4 PHVは、後席使用時でも690LとSUVトップレベルの大容量を確保。開口部はほぼスクエアで、奥行きも996mmとしっかり確保されています。横幅も大きいですが、奥にいくとやや出っ張りが大きな部分もあります。後席は6:4分割で倒せて、しっかりフラットになるので車中泊にもぴったり。足の動作でバックドアが開閉できる、ハンズフリーパワーバックドアも標準装備となっています。
【充電機能比較】急速充電機能は新型アウトランダーPHEVだけ! 充電サービスは僅差でRAV4 PHVがお得か!?
新型アウトランダーPHEVは住宅などに給電可能!
続いて充電について比較してみましょう。新型アウトランダーPHEVは、外出先でもスピーディーに充電可能な急速充電に対応しているのが大きな魅力。大まかな目安としては、約38分で80%の充電が完了します。また、普通充電は200Vに対応。15Aで約7.5時間で満充電になります。
自宅以外で充電する際には、三菱の「電動車両サポートカード」に1650円で入会すると、基本料金が月額550円の「ベーシック」と、月額1650円の「プレミアム」があり、三菱自動車販売店の急速充電器が1分5.5円(30分165円)で利用可能。高速道路などに設置されている急速充電器は、「ベーシック」が1分13.2円(30分396円)、「プレミアム」が1分8.8円(30分264円)で利用でき、「プレミアム」は500円(税抜)分の無料充電が含まれています。普通充電器の利用は、「ベーシック」が1分1.54円(1時間92.4円)、「プレミアム」が無料となっています。そしてもう1つ、エンジンで発電して充電する方法もあります。こちらは停車中の場合で約94分で80%の充電が可能となっています。
また、災害時などにクルマを蓄電池として住宅に電力を供給したり、家で自然エネルギーで発電した電力をクルマに使うこともできる、V2Hにも対応しており、ガソリン満タンの状態なら最大約12日分の一般家庭の電力が賄えます。これは大きな安心に繋がりますね。
RAV4 PHVも外部給電可能
一方のRAV4 PHVは、急速充電には対応していません。普通充電の100Vなら約27時間で満充電、200Vなら約5.5時間で満充電。自宅以外での充電料金は、1650円のカード発行手数料を払い、「EV・PHV充電サポートカード」に入会すると、基本料金が月額1100円で充電し放題の定額プランと、基本料金なしでその都度2.75円/分を支払う従量プランが選べます。そのほか、エンジンを使って発電して充電することも可能です。また、V2Hには対応していませんが、付属のヴィークルパワーコネクターを使った外部給電ができ、1500Wまで家電が使えます。
【先進安全装備比較】新型アウトランダーPHEVの充実っぷりはお見事! RAV4 PHVは必要十分な内容
では安全装備を比べてみましょう。新型アウトランダーPHEVは、速く安全にコーナーを曲がることから始まった独自の4輪制御技術、「S-AWC」が大きな特徴。サーキットもガンガン走れるくらいの素晴らしい走行性能を持っています。ナビリンク機能がついた全車速追従機能付きレーダークルーズコントロールと車線維持支援機能がセットになった「マイパイロット」をはじめ、誤発進抑制機能やふらつき警報、標識認識システムなどの「e-Assist」も全車標準装備となっており、サイド&カーテンエアバッグも全車について安心感は抜群です。
RAV4 PHVもプリクラッシュセーフティをはじめ、全車速追従機能付きレーダークルーズコントロール、サイド&カーテンエアバッグ、誤発進抑制機能のインテリジェントクリアランスソナーなどが標準装備となっています。
【維持費比較】ガソリン代をより抑えられるのはRAV4 PHV
最後に維持費を予想してみましょう。新型アウトランダーPHEVは、年に一度かかる自動車税が4万5000円。自動車税は免税です。どちらも、充電を繰り返してEV走行を続ける限りは、ガソリン代は大きく節約できますが、仮にハイブリッドとして走る場合のガソリン代を試算してみると、WLTCモード燃費は16.2km/L。ガソリン代の平均価格が157.2円(10月27日現在)なので、500km走行するのにかかるガソリン代は、約4851円です。RAV4 PHVは、自動車税が5万1000円。重量税は免税です。ハイブリッドでの燃費はWLTCモードで22.2km/Lなので、500km走行するには約3540円かかります。
というわけで、3列シートとなるアウトランダーPHEVは、室内の快適性はもちろん、とくに安全装備がレベルアップしている印象を受けました。でもRAV4 PHVもさすがの充実装備で、実用性は十分すぎるほどです。充電方法の選択肢や災害時の活用方法なども吟味しつつ、皆さんのファミリーにはどちらがぴったりか、じっくり選んでみてくださいね。
【筆者:まるも亜希子】
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