【トヨタ ライズのガソリンとハイブリッドモデル比較】価格差30万円あるも、機能に大差なし! 最大の違いは内装装備と維持費にあった
MōTA / 2021年11月10日 19時0分
世界的なSUVブームのなか、5ナンバーサイズのモデルは非常に選択肢が少ない。だが、その市場に対するニーズは高く、事実トヨタ ライズは大ヒットとなっている。そして2021年11月1日には待望のハイブリッドモデルを追加するなど、さらに魅力を増したのだ。引き続きガソリンモデルもラインアップするのだが、ハイブリッドモデルと一体何が異なるのだろうか!? そこで今回は内装装備や維持費に至るまで、徹底的に比較を敢行。果たしてどの程度の差があるのか!?
トヨタ ライズのガソリン・ハイブリッドモデル対決
ファミリーでも便利に使えて、運転しやすい5ナンバーサイズのコンパクトSUVが欲しいパパ・ママ。それなら有力候補に挙がるのがトヨタ ライズですよね。
でもそこで悩ましいのが、ガソリンとハイブリッドのどちらがいいの? というところ。この記事では価格差30万円の価値はあるのか、ファミリーにはどちらが嬉しいのか、購入後の維持費予想も含めて徹底比較します。
価格差30万円! ライズのガソリンとハイブリッドの最上級グレード比較
ライズは全長3995mm、全幅1695mmの5ナンバーサイズながら、SUVらしいタフなスタイルと1リッターターボエンジンの元気な走りで、2019年にデビューして以来の大人気モデル。2021年11月1日にガソリンモデルの一部改良とともに、新たにハイブリッドモデルが登場し、さらに魅力アップ。ガソリンモデルには、新開発の1.2リッターエンジンが2WDモデルに搭載されました。従来より低速域での加速性能が良くなったことと、燃費がWLTCモードで20.7km/Lにアップしたことがトピックです。4WDモデルは1リッターターボが続投となっています。
そしてハイブリッドモデルは、1.2リッターエンジンを発電専用に搭載し、そこで発電した電力を使って100%モーター走行する「e-SMARTハイブリッド」というのが大きな特徴です。燃費は驚きのWLTCモード28.0km/Lを達成。今回はガソリンモデルの「Z」203万9000円(2WD)と、ハイブリッドモデルの「Zハイブリッド」232万8000円(2WD)を取り上げて比較していきます。>>
【外装比較】見た目は大差なし! 最大の違いはホイールとヘッドライト機能にあった
まず、どちらもトップグレードなので装備の充実度は高いのですが、どんな違いがあるのかを見てみましょう。外観では、どちらもタイヤが17インチとなり、アルミホイールは切削光輝+ブラック塗装となりますが、デザインは異なります。ルーフスポイラーやリヤサイドスポイラーといったパーツは全車標準装備なので、ガソリン/ハイブリッドにかかわらず同じ。ヘッドランプもLEDとなるのは同じですが、ハイブリッドにのみ、降車後も周囲を照らしてくれて安心な「ヘッドランプ点灯延長機能」がつきました。
【内装比較】メーターに違いはあるも機能はまったく同じ
インテリアでは、どちらも本革巻きでシルバー塗装付きの3本スポークステアリング、本革巻きのシフトノブですが、ステアリングスイッチの内容が変わり、ガソリンモデルにはドライブモード操作、ハイブリッドモデルにはECO走行モード操作のスイッチが装備されます。また、ガソリンモデルはちょっとスポーティな7速シーケンシャルシフトマチックを採用。メーター内の表示には、ガソリンモデルにエコドライブインジケーター、ハイブリッドモデルにハイブリッドシステムインジケーターが含まれます。オーディオはどちらもオーディオレスが標準で、トヨタ純正ナビ・オーディオがオプション設定。スピーカーは6カ所です。
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【シートアレンジ・収納比較】違いはほとんどないも、ハイブリッドモデルだけアクセサリーコンセントが装備される
シートの違いもなく、前席がレッドパイピングのファブリックで、シートヒーターも標準装備。後席は2段階のリクライニングができ、6:4分割可倒式となるところも同様です。ライズの後席は天井も適度に高く、足もとにもゆとりがあるので、後席もよく使うファミリーには便利な空間。チャイルドシートを装着しても、お世話がしやすいと思います。収納スペースは、中間グレードの「G」になるとガソリンとハイブリッドとの差がやや出てくるのですが、「Z」では同等。センターコンソールにカップホルダーがつき、オープントレイやサイドポケット、センターコンソールボックス、助手席シートアンダートレイなどもあって、細々した荷物もスッキリと収納できます。
USBはフロント1個、リヤ2個、アクセサリーソケットも標準装備。後席ドアにボトルホルダーがあります。
と、ここまで見てくるとほとんど差がないように感じるのですが、大きく変わるのはハイブリッドモデルにはオプションでAC100V・1500Wのアクセサリーコンセントが装備できるところ。これはアウトドアレジャーなどでもホットプレートや電気ストーブなどの家電が使えて、楽しさを広げてくれるのはもちろん、非常時給電システムも付いているので、災害時の停電などに備えることもでき、ファミリーとしては安心感が変わりますね。【先進安全装備比較】どちらも全車速追従式クルコンを装備で差はなし! 最大の違いは走りにあった
このほか、先進の安全運転支援技術については、昼夜の車両と歩行者を検知する衝突回避支援ブレーキや、新たに停止保持機能がついた全車速追従機能付きアダプティブクルーズコントロール、夜間の走行に便利なアダプティブドライビングビームなど、ほぼフルに揃います。
ブレーキ制御付きの誤発進抑制機能(前方・後方)や、標識認識機能も搭載されているので、日々のうっかりミスも予防してくれるのが頼もしいですね。オプション設定ですが、車庫入れの際の死角をなくしてくれるパノラミックビューや、半自動でサクサク車庫入れしてくれるスマートパノラマパーキングアシスト(駐車支援システム)も装備可能となっているので、運転に自信がない人も安心です。
ハイブリッドモデルはワンペダルドライブも可能! モーター独特のスムースな加速も魅力
そして装備の差のほかに、変わってくるのは走り方や運転しやすさ。ガソリンモデルも新エンジンになり、低速から力強くスムースに加速するので市街地メインの日常使いで扱いやすいのですが、ハイブリッドモデルはモーター駆動の特徴である、レスポンスの良さとなめらかさを両立した加速フィールと、高い静粛性が大きな魅力です。幹線道路への合流でモタモタしがちだった人も、これならサッと加速できて合流がスムーズにできたり、高速道路の追い越しなどでも思い通りの力強さが引き出しやすいといった利点があります。
エンジンが発電している間は音がしますが、モーターのみで走行している間は静かなので、家族との会話も無理なくでき、音楽やエンタメを楽しむ人にとっても、ゆっくりと眠りたい人にとってもありがたいのではないでしょうか。また、アクセルペダルの操作だけで加速と減速が自在にできる「スマートペダル」が運転時のペダルの踏み替え頻度を軽減し、ドライバーの負担を減らしてくれます。長時間の運転や、渋滞時に運転することが多い人にも嬉しい機能ですね。
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【維持費比較】最大の違いは重量税の有無! ガソリン代は大差でハイブリッドの圧勝
では維持費を予想してみましょう。まずガソリンモデルは、年に一度かかる自動車税が3万4500円。購入時と車検時にかかる重量税が7500円。ガソリン代は、燃費がWLTCモード20.7km/Lでレギュラーガソリンの平均価格(11月8日現在)が160.1円なので、500km走行するのに約3867円かかります。対するハイブリッドモデルは、自動車税が3万4500円。重量税は免税です。ガソリン代は、燃費がWLTCモード28.0km/Lなので、500km走行するのに2858円かかります。
アウトドアによく行くファミリーはハイブリッドがオススメ
ということで、トップグレード同士だったこともあり、装備の差はそれほど大きくなく、維持費もガソリン代が1000円ほど変わる程度なので、ガソリンモデルでもファミリーには十分に満足できるクルマだという印象です。
ただ、レジャー時や災害時にコンセントで家電が使えたり、走りが快適になるという点ではハイブリッドが優位。30万円の価格差は、そこに価値を見出せるファミリーなら納得の差ではないかと思います。皆さんのファミリーにはどちらがぴったりか、ぜひじっくりチェックしてみてくださいね。
【筆者:まるも 亜希子】
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