「ライズ」「ロッキー」に電動化モデル追加! 5年後のリセールバリューを考えたら、30万円高くてもハイブリッドを狙いたい
MōTA / 2021年11月11日 17時30分
トヨタ自動車(以下トヨタ)とダイハツ工業(以下ダイハツ)は2021年11月1日、人気のコンパクトSUV「トヨタ ライズ」「ダイハツ ロッキー」に新開発のハイブリッドシステム「e-SMARTハイブリッド」を搭載したモデルを新設定するとともに、新しい1.2リッターエンジン車の追加などの一部改良を実施した。ガソリンモデルに比べハイブリッドとの価格差は30万円弱と他社に比べれば安いものの、200万円前後のライズ/ロッキーにとっては少なくない差額だ。果たして新型ハイブリッドは買いなのか。将来を見据えたら「狙い目」だった!
自動車を取り巻く環境の急激な変化に対応すべく誕生した「e-SMARTハイブリッド」技術
もちろん、今回のライズ/ロッキーだけの新技術ではない。自動車を取り巻く環境の急激な変化に対応すべく、今後軽自動車や新興国向けの低価格車両への展開も見据えた設計となっており、トヨタグループにとっても重要な技術を搭載した第一弾モデルなのである。
2035年、国内で販売される乗用車は全て電動化される!
世界的にカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする)に向けた取り組みが急激に動き始めている。日本政府も新車の電動化を推進すべく、2021年1月の国会で菅首相(当時)が「2035年までに国内の新車(乗用車)を全て電動化させる」と宣言。その達成時期も明確にしたことで話題を呼んだ。
電動化と言っても、2021年からわずか14年で一足飛びに全車をEV(電気自動車)やFCV(燃料電池車)にするのは現実的ではない。内燃機関(ガソリン・ディーゼルエンジン)とモーターを組み合わせたHEV(ハイブリッド車)やPHEV(プラグインハイブリッド車)も“電動化”の定義には含まれている。
政府の策が本当に予定通り2035年に実施されるかどうかはまだ不明だが、世界的な情勢から考えてもエンジン単体で動くクルマが新車で買えなくなる時代は、いずれやってくるだろう。
新型ライズ/ロッキーのハイブリッド車は30万円の価格差あり! 200万円のクルマでこの差は少なくない
今回のライズ/ロッキーの場合、ハイブリッド車は通常のモデルに比べ30万円ほど高い。400万円や500万円の高級車ならあまり迷わないかもしれないが、車両価格でおよそ200万円前後のクルマで30万円の違いはかなり大きい。
さらに今回の新型ライズ/ロッキーで新設された1.2リッターガソリン車も、20.7km/Lとかなり優秀な燃費(WLTCモード燃費)だから、維持費の面でも問題は少ない。むしろ積極的に選びたいところである。
30万円の価格差も数年後の売却時には縮まっている! 将来を見据え、狙いべきはハイブリッド車だ
新車のラインナップを電動化させるのも一朝一夕には実現できない。各メーカー共に、向こう数年の間で電動化モデルを増やしていくことを公式に発表している。4年後の2025年頃には、電動化モデルの数も間違いなく増え、販売の主力や市場の人気も今以上に電動車中心になっていることだろう。
3年落ちのシエンタ中古車でガソリン車とハイブリッド車の相場を比較すると新車の価格差同等かそれ以上のひらきが出来ている
これはあくまで一例だが、コンパクトミニバンの「トヨタ シエンタ」ガソリン車とハイブリッド車の中古車で比較してみよう。新車のガソリン車とハイブリッド車の価格は36.6万円から41.8万円ほど差が生じている。
2018年式から2021年式/走行距離1万キロから3万キロ/修復歴なしのトヨタ シエンタを中古車情報サイトを検索したところ、ガソリン車308台(93.9万円~219.8万円)、ハイブリッド車144台(153万円~261.8万円)がヒットした(2021年11月11日現在・MOTA調べ)。
中古車は1台1台の個体差もあるので一概には言えないが、価格帯を見比べる限り新車の価格差同等かそれ以上の開きが生じているようだ。
ハイブリッド人気の上昇で将来の価格差はさらに広がる可能性大!
[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:ダイハツ工業・トヨタ・MOTA編集部]
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