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苦戦するセダン市場でも注目度大の「スバル WRX S4」人気の理由は走りとデザインとコスパにあった!

MōTA / 2021年12月3日 19時30分

スバル新型 WRX S4試乗会

かつては世界的にも「乗用車=セダン」だったが、日本では1990年代にRV/ミニバンブームが到来して以来、マーケットは縮小し続けている。だがセダン離れは世界的な傾向であり、セダン王国だった北米市場でも、いまやセダンは新車市場の1割強にすぎない。すでにフォードはセダンを1車種も販売しておらず、もはやメインストリームはSUVに取って代わられた。 そんな状況の中でもスバル WRX S4は人気だ。一体なぜなのか。進化したポイントを紹介しながら解説していこう。

スバル新型 WRX S4試乗会

新型モデルは排気量や装備内容が進化した

「Cセグメントの4ドアAWDセダン」という、今や世界的にも非常にレアな絶滅危惧種であるにもかかわらず、先代WRX S4は国内で累計約2万台を販売。北米でもその約4倍が顧客の元へ届けられた。レヴォーグやレガシィ、アウトバック、アセントほどではないものの、根強い人気を獲得しているWRX S4は、スバルにとって重要なモデルであることに違いはない。

一部改良されたレヴォーグ

なぜWRX S4はこれほど人気はあるのだろうか。先代は最後まで販売していたSTIスポーツ・アイサイトが416万9000円と、決して安くはなかった。新型もベーシックグレードのGT-Hが400万4000円、最上級グレードのSTIスポーツR EXは477万4000円と、排気量アップや装備内容の進化などがあるとはいえ、さらに値上がりしている。

新型WRX S4

だが新型WRX S4は、今回も世界中のSUBIE(スビー:海外ではスバルファンをこう呼ぶ)を歓喜させ、さらに多くのファンを新たに生み出すことになりそうだ。

熱烈なファンには「そうじゃない!」と批判されるかもしれないが、WRX S4の魅力は、走りとデザイン、機能性、コストパフォーマンスといったところである。

先代から走りには定評があったが、新型では排気量をアップしスポーティさを高めた

走りの良さについては、今さら繰り返すまでもない。先代WRX S4は、300馬力と400Nmを発揮する2.0リッターターボ+シンメトリカルAWDのパッケージングによる走りで、世界で高く評価された。今回登場した新型はさらに進化し、レヴォーグ譲りの技術により、圧倒的なポテンシャルを感じさせる、非常に懐の深い走りを実現している。

先代WRX S4

2.4リッターターボに排気量アップした一方で最高出力は275馬力、最大トルクは375Nmと、数値的には先代より低いが、過給技術や変速制御、そしてAWDシステムの進化が、これを補って余りあるスポーティネスを実現している。

新型WRX S4に採用された2.4リッターターボエンジン

デザインはスバル車に共通するデザインテーマ「ダイナミック×ソリッド」を採用

次にデザインだが、先代が歴代インプレッサWRXのイメージを継承した造形であったのに対し、新型はスバル車に共通する「ダイナミック×ソリッド」というデザインテーマを進化させた「BOLDER」を採用した、アグレッシブなスタイルに変化した点が注目だ。

スバル車に共通するデザインを踏襲している

彫りの深いフロントマスクや張り出したフェンダー、煮えたぎるマグマのように光るテールライトなど、注目ポイントはいくつもあるが、先代までと最も異なる点は、前後フェンダーに備わるスポーツサイドガーニッシュである。

新型WRX S4のテールランプ

この樹脂製のガーニッシュは、コンセプトカーの「ヴィジヴパフォーマンスコンセプト」でも提案されていたもので、直進安定性を高める空力パーツの一部でもある。また輪郭を前傾したヘキサゴン状としたことでウェッジシェイプを強調。

樹脂パーツはコンセプトカーの「ヴィジヴパフォーマンスコンセプト」で採用されたものだ

ハイパフォーマンスを印象づけるアグレッシブなルックスを実現した。また新型WRX S4のオフロードイメージも感じさせるデザインは、ターマックでもグラベルでも、最高の走行性能が求められるラリーカーのDNAを継承したモデルである事を印象づけていると言って良いだろう。

実用セダンとして手を抜かれたことがないことも、WRX S4の人気の大きな理由だ。新型も幅1100mm、奥行き1001mm、高さ500mmという、先代と同等のトランク容量を備え、キャビンスペースはショルダールーム(先代+30mm)や前後席間距離(同+25mm)も先代からさらに拡大。ファミリーカーとしての実力は一層高められている。乗り心地もグッと向上しているだけに、さらに人気を博すことになりそうだ。

トランク容量は先代と同等程度を備えている

国産車ではライバル不在! 輸入車と比較してもコストパフォーマンスは高い

最後にコストパフォーマンスだが、これは現在世界で販売されているCセグメントの4WDハイパフォーマンスセダンでダントツである。前述のように、新型WRX S4は先代から価格が若干上昇したが、国産車にはもはやライバルは存在しない。

国産モデルにはライバルがいない新型WRX S4

スペックが同等の4WDセダンは、メルセデスAMG A35 4マチックセダンやアウディS3セダンといった輸入車に限られる。これらのモデルは、確かにエンジンスペックは最高出力300馬力以上、最大トルク400Nmと新型WRX S4を上回るが、価格も600万円台後半とはるかに高い。いかに新型WRX S4がお買い得か一目瞭然である。

メルセデスAMG A35 4マチックセダンは約700万円から購入できる

スバルの伝統を継承しながら最新技術を惜しげなく投入した新型WRX S4は、はっきり言って先代以上の傑作と言っていい仕上がりである。

「2.4リッターターボなのに、なんで275馬力なの?」などと言わず、まずはその走りを体験することをオススメする。その進化ぶりに驚くことだろう。

【筆者:竹花 寿実】

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