【ホンダ フリードとトヨタ シエンタ2列目シート比較】シートの使い勝手や着座のしやすさにも違いがあった!
MōTA / 2021年12月23日 13時0分
国産ミニバンの中で、5ナンバーサイズで乗れるコンパクトな3列シートモデルがホンダ フリードとトヨタ シエンタだ。どちらも1.5リッターエンジンを基本にガソリン車とハイブリッドを揃え、それぞれにパッケージングの工夫を施し、「ちょうどいい」多人数乗車に仕上げてある。 ところで、走りは別にして、ミニバンならではの使い勝手では、ミニバンの特等席と言える2列目シートの居住性が選択の決め手になることは、サイズ、クラスを問わず、ミニバン選びの大きなポイントとなる。2列目シートに満足できなければ、買う意味がないということだ。そこで、両モデルの2列目シートを徹底比較したい。
シエンタはベンチシート、フリードはキャプテンシートがメインだ
まず、シートタイプから説明すると、シエンタは5:5分割のベンチシートのみの設定だ。一方、フリードは贅沢な居住感覚が味わえるキャプテンシートが基本。
ベンチシートは座り方の自由度があるとともに、おむつ替えなどにも便利という利点があり、キャプテンシートのほうは左右シートの間に隙間があるため、2-3列目シートスルーが可能になるメリットがある。 当然、乗車定員はベンチシートだと7名(2-3-2名)、キャプテンシートだと6名になる(2-2-2)のだが、正直言って、このクラスで7人乗車はかなり窮屈だし、大人ばかりの乗車だと加速性能がガクンと落ちるから、お薦めできない。コンパクトミニバンは最大6名までが、それなりに快適に移動できる限界と考えるべきだ。理想を言えば、4名乗車で3列目シートを愛犬専用席、荷物置き場にするか、3列目シートを格納してラゲッジルームを拡大して大容量コンパクトワゴンとして使うのが正解である。
2列目シートは着座のしやすさや立ち上がりやすさもポイントになる
では、2列目シートの居住性、シートの仕立てを比較してみよう。フリードのキャプテンシートはクッション長500mm×クッション幅530mm×シートバック高580mmと、座面はゆったり。360mmのシートスライド量を備え、助手席側を前端に出せば、運転席の母親が後席のこともケアしやすいフォーメーションになる。
身長172cmの筆者のドライビングポジションを基本に、その背後に座ると(以下同)、頭上に210~230mm(360mmものシートスライド位置による)、膝周りにステップワゴンの2列目席の最大360mmをしのぐ最大380mm(2列目シート後端位置)ものスペースが確保される。ここはシエンタを圧倒する部分でもある。ただし、着座のしやすさ、立ち上がりやすさの目安になる、フロアからシート座面先端までの高さ=ヒール段差は約305mmと、やや物足りない。ヒール段差は高いほど、ローソファより椅子のほうが立ち上がりやすいのと同じで、座りやすく、立ち上がりやすいのである。
とはいえ、座ってしまえば、キャプテンシートのかけ心地はアームレストも用意され、フロアがフラットで足の置き場の自由度があるため、コンパクトカーとは思えない贅沢感、かけ心地の良さがある。こう言っては何だが、2列目シートの居住性に関しては、ステップワゴンに匹敵すると言えるほどである。シエンタは座りやすく立ち上がりやすいのが魅力
シエンタの2列目シートはどうか。5:5分割のベンチシートだから、キャプテンシートのようなスルー空間がなく、車内にいるまま3列目シートへの移動は困難(4WDの6人乗りも同様)。
シートサイズはクッション長460mm×クッション幅1250mm×シートバック高580mm。ベンチシートゆえに座面は比較的平板で、サポート性には欠けるものの、姿勢を崩して座りやすいメリットはある。しかも、ヒール段差は340mmとフリードをリード。
フラットフロアと合わせ、より座りやすく、立ち上がりやすい2列目シートと言える。居住スペースは頭上に200mm、105mmのシートスライド最後端位置で膝周りに220mmのスペースだから、居住空間的にはフリードにやや劣ることにはなるが、コンパクトカーとして十二分な、大人がリラックスしてドライブを楽しめるスペースと言っていいだろう。
そしてシートのかけ心地そのものも、ベンチシートゆえにキャプテンシートのフリードに譲る。3列目が不要なら5人乗りの2列シートの選択肢もある!
もし、シエンタのデザインが気に入り、しかし3列目シートは不要というなら、フリードに2列シートのフリード+があるように、シエンタにも用意される2列シートモデルのFUNBASEを選ぶと、2列目シートのクッション性(クッションの構造が異なる)がよりいいので、検討の余地アリだ。
ちなみに、2列目席の居住性を比較する上で欠かせない、2列目席への乗降性について触れると、スライドドアの開口部はフリードが高さ1165mm、幅665mm。ステップ高390mm。シエンタはスライドドア開口部の高さ1135mm、幅670mm。ステップ高360mm。スライドドアの幅は同等、乗り込みやすさのポイントとなる高さの余裕ではフリード、子供やシニアの足運びのしやすさにかかわるステップ高ではシエンタがやや優位、ということになる。
ここでは両車の2列目シートの居住性についてのみ比較したが、実際の購入時には試乗して1列目席の居住性、運転のしやすさ、動力性能はもちろん、3列目シートの実用性、3列目シート使用時のラゲッジスペースの使い勝手、シートアレンジ性、そのしやすさなどについても、じっくりと比較していただきたい。【筆者:青山 尚暉】
外部リンク
- 大人気ミニバンのトヨタ シエンタだが、オーナーからは不満の声も! そのワケは2列目シートの快適性にあった【みんなの声を聞いてみた】
- 【シエンタとルーミー比較】価格差約6万円も、先進安全装備や室内高の高さを求めるならルーミー! シートアレンジの多彩さ重視ならシエンタだ
- 打倒フリード! 新型シエンタは先進安全装備の充実と2列目シートの快適性大幅向上で2022年度に登場か!?
- 広さや安全性ならホンダ フリード! 子どもや高齢者を乗せるならトヨタ シエンタ! ライバルながら異なるキャラクターの2台を比較
- トヨタ シエンタがいよいよ2022年中にもフルモデルチェンジか! 新TNGAプラットフォームや新バッテリー搭載で室内空間拡大&燃費改善に期待大
この記事に関連するニュース
-
ホンダ「フリード」新旧比較で見るヒットの法則 ちょうどいいサイズ感はそのまま熟成が進んだ
東洋経済オンライン / 2024年11月21日 11時30分
-
ホンダ「2列×6人乗り」小型ミニバンが凄い! まさかの「前席に3人並ぶ」斬新シート採用! 全長4.3mで「最高にちょうどいい」サイズの“エディックス”とは!
くるまのニュース / 2024年11月20日 19時10分
-
日産「コンパクトミニバン」なぜ存在しない? “5ナンバーサイズ”の「シエンタ」「フリード」めちゃ売れてるのに… 「ちょうど良い小型モデル」ラインナップしない理由は?
くるまのニュース / 2024年11月10日 18時10分
-
“新車149万円”のトヨタ「最安級ミニバン」! 全長4.1mの“小型ボディ”に7人乗れる「3列シート」搭載! 走りも楽しめる斬新「超コンパクト・ミニバン」とは!
くるまのニュース / 2024年10月30日 10時40分
-
「シエンタとフリードで迷っています。皆さんどちらを買いますか?」質問に回答殺到!「安全性能なら」「5人乗りなら」両方乗り比べした人も どんな「視点」が重要?
くるまのニュース / 2024年10月27日 18時10分
ランキング
-
1コンビニ大手3社の「肉まん」「高級豚まん」を実食。この冬に食べるべき“コスパ圧倒的”の肉まんは
日刊SPA! / 2024年11月24日 15時52分
-
2品川イオンスタイル「最強フードコート」の実態 太っ腹にも程がある?自由すぎる食のスポットだ
東洋経済オンライン / 2024年11月24日 12時0分
-
3とんでもない通帳残高に妻、絶句。家族のために生きてきた65歳元会社員が老後破産まっしぐら…遅くに授かった「ひとり娘」溺愛の果て
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年11月21日 8時45分
-
4小泉孝太郎がやっている「納豆の最高においしい食べ方」 タレ半分、“あるもの”をたっぷり
Sirabee / 2024年11月22日 16時15分
-
5【ワークマン】2900円の「あったか防水シューズ」を履いてみた 滑らない&水が入ってこない“おしゃれシューズ”
Fav-Log by ITmedia / 2024年11月21日 5時50分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください