【CX-5vsRAV4】アウトドアユーザーに向けた両モデルのパッケージングや走行面を徹底比較! SUVとして高い実力をつけたCX-5はRAV4にどう立ち向かう?
MōTA / 2022年1月19日 13時0分
マツダの旗艦車種であるCX-5に新たに設定されたフィールドジャーニー。SUVらしさを高め、アウトドアライフを楽しみたい人向けに用意された新グレードだ。このモデルの強力なライバルとなりそうなのが、同じくシティ派からオフローダー寄りに大胆な路線変更を果たしたトヨタ RAV4だ。今回は両モデルのパッケージングや走行面での違いについて紹介しよう。
CX-5より長い全長を生かして荷室の奥行きを広げたRAV4
はマツダ CX-5 フィールドジャーニーとトヨタ RAV4のサイズや外観、インテリアについて紹介したが、パッケージングにおいても両車では考え方の違いがみられる。
前後席間距離はややCX-5が広い印象で、RAV4も不満のない後席のニースペースは確保されているが、いくぶんCX-5よりも長い全長を、さらに荷室の奥行きを広くするためにあてたようにことが見て取れる。
荷室容量は最大でRAV4が580リットル、CX-5は505リットルで、寸法としては奥行きも横幅も全体としてはやはりRAV4のほうが広いように見えるが、どちらも十分すぎるほどの広さが確保されていることには違いない。ゴルフバッグはどちらも4個まで積載可能としているが、余裕をもって積めそうだ。リアシートの使い勝手は長尺物を積み込めるCX-5に軍配
リアシートは、RAV4が4:6の2分割であるのに対し、CX-5は4:2:4の3分割可倒式となっているおかげで、真ん中だけ倒してスキーのような長尺物を積んで4名の成人がゆったりと座ることもできる。これができることが重宝するシチュエーションもあるだろう。
また荷室フロア下の容量の大きなサブトランクに加え、前後2分割式のラゲッジボードには防水加工が施されていて、上下2段階に設定できる点もRAV4・CX-5(フィールドジャーニーのみ)で共通する。 上段にセットするとテールゲート開口下端との段差がなくなり、さらにリアシートの背もたれを倒すとどちらもほぼフロアがフラットになる。この点が従来のCX-5はイマイチだったところ、最新版は非常によい形でできるようになり、水平さではRAV4をしのぐ。車中泊したい人にもバッチリだ。 かたやRAV4のハイブリッドとPHVは、AC100V 1500Wの電源コンセントが装備されている点は、さすがはトヨタ。他社にはなかなかないアドバンテージの光る部分だ。トヨタ RAV4は走行状況に応じて、マツダ CX-5はハンドル操作に応じてトルクを制御するシステムを搭載
走りに関しては、パワートレインはどちらも2.0リッターのガソリンがあるが、組み合わされるのがATかCVTかという違いはある。さらに、CX-5はディーゼルが、RAV4は前出のとおりハイブリッドとPHVが選べるほか、3通りもの4WDシステムを用意しているのは、すでに多方面で報じられているとおりだ。
さらに、ベクタリングにおけるアプローチの違いも興味深い。RAV4の一部モデルは走行状況に応じて後輪のトルクを左右独立で制御する「ダイナミックトルクベクタリングAWD」を、CX-5はハンドル操作に応じてトルクを制御し、タイヤの接地状態を最適化してスムーズで効率的な車両挙動を実現するという「GVC Plus(=Gベクタリングコントロール)」を搭載しており、お互い独自の走りを実現している点も特筆できる。悪路走破性についても、RAV4はMUD&SAND/NORMAL/ROCK&DIRTの3つのモードを備えたマルチテレインセレクトを搭載。かたやCX-5にも、既存のi-ACTIV AWDに加えて、直近の改良で追加されたフィールドジャーニーにのみオフロードモードが新設された点に注目だ。
同モードは既存のオフロード・トラクション・アシストが低速でのスタック状態からの脱出を目的としているのに対し、もっと高い車速域で悪路における走破性を高めることを念頭に置いたデバイスであり、どのように作動するのかは、今後テストドライブできる機会を待つことにしたい。
なお、RAV4も2021年12月の改良でアドベンチャーに待望のハイブリッドが設定されたことをお伝えしておこう。 このように、よりSUVとして高い実力を身につけたCX-5の最新版が、RAV4をはじめなみいるライバルたちに対してどのようにわたりあっていくのだろうか楽しみにしつつ、2022年の各車の動向に注目したい。【筆者:岡本 幸一郎】
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