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コンパクトな7人乗り! こんなのあったの!? 日産 キューブキュービック!

MōTA / 2022年2月5日 11時0分

日産 キューブキュービック

世界的な大ヒットモデルとなった日産 キューブ。その3列シートモデル「キューブキュービック」をご存知だろうか。惜しまれながらも生産を終了してしまったが、コンパクトで扱いやすいだけでなく、ライバルと一線を画す個性的なデザインは今見ても新鮮であり魅力的。中古市場でも人気のねらい目モデルであるキュービックを紹介しよう。

日産 キューブキュービック

惜しまれながらも生産を終了した名車「キューブ」

マーチと共通のプラットホームを使用したトールワゴンとして登場したキューブ。キューブキュービックはそのキューブの2代目をベースとした派生モデルだった。なお3列目シートはフロア下部に収納することができる。

スクエアボクシーでありながらもキュートなデザインで、世界中でヒットした日産 キューブ。ファンに惜しまれながらも3代目を持って生産を終了してしまったが、その個性的なスタイルの代わりとなるモデルが無いだけに、今もなお根強い人気を誇る名車と言える存在となっている。そんなキューブに3列シートを有した7人乗り仕様の「キューブキュービック」というモデルが存在していたことをご存知だろうか。

2代目キューブであるZ11型キューブをベースとしたキューブキュービックは、ボディをややストレッチしホイールベースを延長し3列シートをレイアウトしている。2003年から2008年まで製造されており、その中で前期、中期、後期とたびたびマイナーチェンジが行われた。

実はこの記事を書いている私は、実際にキューブキュービックを所有している。購入した時の動機としては、ママ友がトヨタ シエンタを使用しているのを見たワイフが、7人乗りのクルマを欲しがったことにあった。しばしば擦り傷をこしらえてくる彼女にはミニバンは大きすぎると考えた私は、コンパクトでありながら7人乗れるモデルとして、トヨタ シエンタとホンダ フリード、そして日産 キューブキュービックを候補に挙げた。どれもパッケージング的には近しいものであり、一長一短あったので当初は悩んだ時期もあったもののキューブキュービックを選ぶ流れとなっていった。

決め手となったのはスクエアで個性的なスタイリングである。四隅の見切りが良いため、運転も楽であり、フロントは2名掛けながらもベンチシートとなっているのもポイント。中古市場では値段もこなれていたこともあり、程度の良さそうな個体を物色した。

ホンダ・フリードも7人乗りコンパクトカーとして人気が高いモデルだ。初代モデルは価格がこなれているうえ、フリードの前身モデルと言えるモビリオもスクエアボディでスタイルが良い。

ワイフのママ友が乗っていた2代目シエンタ。ハイブリッドモデルだったことにも憧れていたようだが、数年前の流通価格は候補車の中ではもっとも高めだった。最近は手ごろな個体も見かけるようになった。

使い勝手の良さとスタイリングが魅力なのだ!

左が我が家のキューブキュービック。実は母親は3代目キューブ(Z12型)のオーナーだ。両車を乗り比べると、やはり新しい方がカチッとした仕上がりとなっているのだが、角がしっかり立った箱型デザインの2代目の方が好み。それに3代目に7人乗り仕様は存在しない。

実際にキューブキュービックを使ってみるとその便利さには驚かされたものだ。後部座席(2列目、3列目)をたためばフラットで広大な荷室ができるので、長尺荷物の積載はもちろん、原付や自転車のトランスポーターとしても使えるものであるし、ホイールベースが延長されている分、高速道路での安定感も同年代のスタンダードキューブと比べて高いものとなっている。3列目のシートを出して、2列目のシートを畳むとリムジンのような座席レイアウトを楽しめる。全席フルフラットになるので車中泊だって楽しめる。

ただし3列目のシートは、はっきり言ってしまうと膝の部分が窮屈で、大人が乗るサイズとは言い難い。小学生中学年くらいまでの子どもであれば良いだろう。我が家は3人家族ということもあり、普段では3列目シートは格納し、6名以上乗る際に引き出して使っている。あと少々気になる点と言えば、ドアを閉めた際のペラペラの“音”だろうか。まあ、この手のクルマに重厚感は求めるものではないが、もう少しドアの開閉音がしっかりしていたら、さらに良かったと思う。

キューブは大ヒットしたモデルであるから、今現在も中古市場で多数の車両が取引されている。そのおかげもあってか、かなり価格が抑えられたものも多く見かけることができる。いざという時に“7人が乗れるコンパクトカー”としてキューブキュービックを探してみるのもひとつの手だと思うがいかがだろうか。

日産 キューブキュービックのスペック

キューブキュービック

グレード:15M

新車時価格:165万9000円

エンジン型式:HR15DE

最高出力:109ps(80kW)/6000rpm

最大トルク:15.1kg・m(148N・m)/4400rpm

エンジン種類: 水冷直列4気筒DOHC

総排気量: 1498cc

ボア×ストローク: 78.0mm×78.4mm

圧縮比:10.5

燃料タンク容量:45リットル

使用燃料:無鉛レギュラーガソリン

10モード/10・15モード燃費:19.2km/リットル

足回り系

ステアリング形式:パワーアシスト付きラック&ピニオン

サスペンション形式(F):独立懸架ストラット式

サスペンション形式(R):トーションビーム式

ブレーキ形式(F):ベンチレーテッドディスク

ブレーキ形式(R):ドラム(リーディングトレーディング)

タイヤサイズ:(F) 175/65R14 82S、(R) 175/65R14 82S

最小回転半径:4.7m

駆動系

駆動方式:FF

トランスミッション:CVT(無段変速車)

キューブキュービックのミッションには、通常のATとCVTが設定されており、後者が搭載されているモデルを所有している。CVTミッションそのものの出来は良いのだが、1速ごとのシフトフィールが分かるATの方が良いと言う方もいると思う。

キュービックで東京から下関へ行き、カーフェリーに乗って韓国へ入り、北朝鮮との国境まで行ってきたことがある(写真は釜山の街をバックに撮ったカット)。マイカーで右側通行の海外を走ることができるのだ。新型ウイルスの影響もあり、今はなかなか難しいかもしれないが、機会があれば渡航時の準備や注意点などもお伝えしたいと考えている。

[筆者:小松 男 撮影:小松 男・日産]

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