700万円超でも決して高くない!? 世界初公開された限定500台のトヨタ新型「GRMNヤリス」はとんでもないモンスターマシンだった!【東京オートサロン2022】
MōTA / 2022年1月25日 13時0分
2022年1月14日(金)〜16日(日)に開催された東京オートサロン2022。モータースポーツ活動やGRモデルなどの商品ブランドを展開するトヨタガズーレーシングのブースでは、世界初公開となるGRMNヤリスが展示された。 まずGRMNとはどういったモデルなのか、そしてGRMNヤリスはGRヤリスとどういった違いがあるのか700万円超の豪華な装備内容を紹介したい。
GRMNヤリスは「究極のヤリス」と呼べるほどの仕上がりだ
日産のNISMOやスバルのSTIに相当するトヨタのスポーツモデルやモータースポーツ活動などを行う部門となるトヨタガズーレーシング(以下GR)がラインナップするモデルは、現在既存のモデルをベースにするものを含め以下の3つに分類される。
GRスポーツ
既存のモデルをベースに必要に応じてボディ補強、専用サスペンションなどの装着、内外装をスポーティなものにするなどした比較的手軽なコンプリートカー(ハイラックス、ランドクルーザー、C-HR、プリウスPHV、トヨタでも販売されるコペンに設定)
GR○○
スポーツモデル専用として開発されたクルマそのもの(GRスープラ、GRヤリス、GR86)
GRMN
エンジン、トランスミッションといったパワートレーンにも手が加えられた、台数限定となるスペシャルモデル(過去にマークXGRMN、86GRMNなど)
ということを踏まえ東京オートサロンで発表されたGRMNヤリスを紹介していくと、そのコンセプトは「全日本ラリーやスーパー耐久といったモータースポーツからのフィードバックを盛り込んだ、究極のGRヤリス」と言える。GRMNヤリスはエンジンやボディ補強までしっかりと手を入れている
1.6リッターターボ+4WDのGRヤリスをベースにしたGRMNヤリスは、量産モデルを買って後から手を加えて同様の仕様にするにはほぼ不可能なメニューが組み込まれている。
まずはその内容から挙げていこう。
ボディ補強
スポット溶接打点545点追加、鉄板と鉄板の密着をより強くする構造用接着剤を使用する長さの12m延長を行っている。
さらに、2シーター化に伴ってボディ補強ブレースを装着している。アップデートプログラム&パーソナライズプログラム
次に、購入後サスペンションや空力パーツといったハードウェア、ステアリングやエンジンなどのソフトウェアの制御をユーザーそれぞれのドライビングスタイルも考慮しながらセットアップを行う。
約20kgの軽量化
具体的な手法としてはカーボン製ボンネット、リアスポイラー、ベースのGRヤリスでもルーフはカーボン製というのは同じながら材質が変更されている。
さらに2シーター化、サイドエアバッグ付レカロ製フルバケットシートなどが装着される。
エンジン
エンジンはハンドビルドではないが、ピストンを重量差が少なくかつ軽量なものに変更している。
それに伴うエンジン制御の変更により272馬力の最高出力は変わらないものの、最大トルクは37.7kgmから39.8kgmに強化されている。
駆動系
ディーラーオプションで設定されるクロスミッション、加速力重視のローギヤードファイナル、前後機械式LSD、強化クラッチを装着する。この時点で乗るには若干の覚悟のようなものが必要といえるだろう。
インテリア
インテリアでは、バックスキン巻のステアリング、サイドブレーキレバー、シフトノブ、量産のGRヤリスとは若干雰囲気の異なるメーターと、クルマ好きにはワクワクするチューニングメニューが満載だ。
サーキットパッケージとラリーパッケージも用意! 3つの仕様が存在する
そして、GRMNヤリスには以下の3つの仕様が設定される。
ベースとなるGRMNヤリス/731万7000円
これはここからユーザーの趣味、志向に合わせて仕上げていく文字通りベース車だ
サーキットパッケージ/846万7000円
サーキットでの速さ、楽しさを極めるためのパッケージオプション装着車で、減衰力調整機能付きビルシュタイン車高調、18インチの専用BBS製ホイールなどを設定する(オートサロン出展車は量産のGRヤリスより1サイズ太い235幅で、スポーツタイヤでは最強級となる横浜ゴムのアドバン052を履いていた)。
さらにカーボン製カナード付きリップスポイラー、サイドスカート、リアスポイラーなども装着される。
ラリーパッケージ/参考価格837万8764円
ラリーなどのオフロード走行のため、ベースのGRMNヤリスにディーラーオプションのロールバー、サスペンションキット、アンダーガードを必要に応じて装着される。
高額ながら10倍近い倍率となりそうだ!
500台限定となるGRMNヤリスの価格は絶対的には高価だが、メーカーチューンとなる究極のGRヤリスを求めるユーザーには決して高いものではないのは確か。オートサロンで開発責任者の齋藤尚彦氏にGRMNヤリスについて話を聞くと、笑顔が絶えなかったことが印象的だった。
というクルマなだけに、GRMNヤリスに興味を持っている方は多そうだ。500台限定に対し10倍近い倍率となりそうなのは確実。購入検討者の方は、交渉権を得るためのWeb申し込みが2022年2月28日(月)までとなるので、忘れず応募いただきたい。
【筆者:永田 恵一】外部リンク
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