国産スーパーカー3選! 子供から大人まで誰もが憧れたモデルたちを紹介
MōTA / 2022年2月3日 8時0分
70年代の子供たちを熱狂させたスーパーカーブームに始まり、令和になった今でも、刺激的なスタイリングにハイパワーなエンジンを搭載した“スーパーカー”は、車好きの大人から子供までを夢中にさせる憧れの存在。現在、その多くは海外メーカーのモデルたちだが、かつてはそれに引けを取らない国産スーパーカーが存在した。ここでは、懐かしの国産スーパーカー3選をお届けする。
ポンドカーにも採用された「トヨタ2000GT」
最初に紹介するのは、1967年にトヨタによって発売されたスーパーカー「トヨタ2000GT」。ヤマハの協力を得て開発された2.0リッター直列6気筒DOHC エンジンや4輪ダブルウィッシュボーンサスペンション、4輪ディスクブレーキ、ラジアルタイヤ、マグネシウムホイール、リトラクタブルヘッドランプなど、日本初の技術を多数採用した国産スーパーカーだ。また、販売が終了した1970年までに生産された台数は337台とその存在も貴重なものとなっている。
当時、欧州のスーパーカーに並ぶ性能(最高速度220km/h)を誇ったトヨタ2000GTは、当時、台風が近づくという悪条件にも関わらずスピードトライアルにて、10,000マイル、15,000km、72時間という3つの世界記録と13の国際記録を樹立。そして様々なレースでも優勝を含め、多くの上位成績を残した。また、トヨタ2000GTの伝説はこれだけではなく、当時日本を舞台に撮影された映画007シリーズ「007は二度死ぬ」のポンドカーにも採用されるなど、日本が世界に誇るスーパーカーの1台である。
ホンダのチャレンジの象徴「初代NSX」
次に紹介するのは、ホンダF1の黄金時代に「世界に通用するHondaの顔を持ちたい」という願いから、フラッグシップスーパーカーとして1990年に誕生した初代NSX。世界初のオールアルミニウムボディを採用し、車両重量はわずか1350kg(MT仕様)。開発には、伝説のF1ドライバー アイルトン・セナ氏や中嶋 悟氏が携わっている。全長4430mm×全幅1810mm×全高1170mmの低くワイドなボディ、V6 3.0リッター DOHC VTECエンジンをミッドシップに搭載してデビューした初代NSXは、サイズだけ見ると現在のCセグメントモデルと同じだが、全高が低くボンネットの位置がタイヤハウス分ほどしかないためにサイズ以上にワイドな見栄えに。また、リトラクタブルヘッドライトを採用していることもデビュー当時の特徴だ。
デビューから2年後の1992年には、エンジンの精度を高め、約120kgの軽量化をした「タイプR」がデビュー。ホンダとして初めての「タイプR」誕生とタイプR専用の赤エンブレムが装着された。その地を這うような低い車高にワイドなフォルムは、今の時代においても注目度No,1といっても過言ではない。
“天使の咆哮”と称されたレクサスの頂点「LFA」
3台目に紹介するのは、2009年に購入希望者の受付を開始し、2010年に生産を開始した世界限定500台のレクサス LFA。エッジが効いたエアロパーツを装備し、空気を綺麗に流すルーフラインが特徴の2ドアクーペモデルだ。CFRP(炭素繊維強化樹脂)のモノコックボディを採用することで、車両重量はわずか1480kg。また、LFAで初採用されたシルバーリングが左右に動くデジタルメーターは、レクサス「F」シリーズの定番アイテムとなっている。
レクサス LFAが搭載するエンジンは、ヤマハと共同で開発した4.8リッターV型10気筒「1LR-GUE」。560PS/48.9kg・mというスペックを誇り、出力だけでなくサウンドにもこだわって開発された。高回転時に発するF1マシンのように甲高いサウンドは遠くまで響き渡り、その音色は「天使の咆哮」と称され、多くの車好きを魅了している。電動化が進む昨今、純然なガソリンハイパワーエンジンを搭載したスーパーカーの登場は、今後は皆無と言える。当時、羨望の眼差しが注がれたスーパーカーたちは、今後一層貴重な存在になるだろう。
[筆者:望月 達也(MOTA編集部)]
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