コンパクトなサイズながら車中泊におすすめホンダ車3選|広い室内交換やメーカー純正アクセサリーなど魅力が満載
MōTA / 2022年2月11日 10時0分
昨今、人気のキャンプ・アウトドア。それに伴い車中泊ができるクルマにも注目が集まっている。今回は、車中泊を可能とする広い室内空間を備えたモデルだけでなく、さらに快適に過ごせるメーカー純正アクセサリーを備えたコンパクトなホンダ車3台を紹介する。
“おやすみモード”が設定されている「フリード+」
最初に紹介するのは「フリード」の5人乗り仕様「フリード+(プラス)」。フリード+は、全長わずか4.3メートルにも満たない5ナンバーサイズのコンパクトミニバンという扱いやすいボディサイズが大きな魅力の1台だ。フリード+は、3列シートレイアウトのフリードに対し、2列・5人乗りのレイアウト。しかし単に3列目(サードシート)を取り払っただけではなく、荷室部分を床面やテールゲートまで全て刷新し低床化。上下2段の荷室スペースを確保すると共に、後席を前倒しするとフラットな荷室面が現れる。
荷室の床面がフラットなのは他のモデルでもよく見られるが、フリード+はさらに工夫を加えている。メーカー純正の“車中泊”仕様として、フリード+では「おやすみモード」と呼ばれるシートアレンジがある。前席(運転席・助手席)を前にスライドさせ、背もたれも前傾。同時に後席座面も前端までスライドさせたうえで前倒しさせることで、荷室空間を最大限まで拡張。後席背もたれと荷室の隙間をつなぐボードも備えており、フラットな床面はそのまま維持される。
「おやすみモード」にした場合、ラゲッジのバックドアから後席座面(後席は背もたれを前倒しするだけではなく、座面も前に倒す「ダブルフォールディング」式)までのおおよその距離は、実に180cm以上。前席の背もたれまでなら190cmを超える実寸がある。荷室幅も、最も狭いところでも120cm以上が確保されており、余裕で大人2人が寝ることが可能となる。
さらにフリード+では、より快適に車中泊が行えるアイテムが純正アクセサリーに用意されている。写真のマットレスは、ホンダアクセス製の「ラゲッジクッションマット」(2万2000円・税込)。サイズは幅:約123cm×長さ:約180cm×厚さ:約3cmで、フリード+の「おやすみモード」にピッタリとハマるサイズ。直(じか)で寝ると気になりがちな床面のわずかな段差や凸凹も、しっかりと吸収してくれる優れものだ。
窓全面を内側から覆ってくれる「プライバシーシェード」(4万1800円・税込)も車中泊には必須のアイテム。純正なのでフィット感はもちろんのこと、車内側が明るいグレーで圧迫感が少ないのが嬉しい。また外側はブラックなので、夜なら外からガラス越しに見てもほとんどわからない状態。車中泊している状態を悪目立ちさせることもない。5ナンバーサイズでも広々とした室内空間を備える「シャトル」
次に紹介するのは、2011年に発売されたフィットシャトルの後継モデルにあたり、現行モデルは2015年に登場した「シャトル」。コンパクトカーのフィットをベースに開発されており、フィットのワゴン版というイメージだが、遮音性能や室内の質感などにも力を入れているモデルだ。 フィットはコンパクトカーにもかかわらず、広い車内が最大の特徴だが、シャトルもまたフィットのウリを最大限に生かし、それに加えて広大なラゲッジルームを有する。 シートアレンジをしない状態で570リットルを確保し、2列目シートを倒した場合には1141リットルとなり、奥行きは184cmと広大なスペースとなる。身長180cm程度であれば余裕で車中泊が可能だ。 また、広いラゲッジはもちろんのこと、フィット同様に便利なシートアレンジも見逃せない。ホンダのコンパクトカーはガソリンタンクを前席下に配するセンタータンクレイアウトを採用しており、車内フロアはフラット。加えて、2列目シートの座面を持ち上げるチルトアップ機構を備えており、ベビーカーや植木鉢といった背の高いものだって余裕で積むことができる。
さらに、ラゲッジルームからのシートアレンジも簡単。ラゲッジ側から2列目シートの肩部分にあるスイッチを押すだけと、片手で楽に操作できる。
先程のフリード+同様、国内の狭い道や駐車場でも扱いやすい5ナンバーサイズのシャトルながら、広大な室内空間、豊富なシートアレンジを備えるなど、車中泊にもうってつけの1台だ。
豊富な純正アクセサリーが魅力の「N-VAN」
最後に紹介するのは、同社の人気軽自動車N-BOXのプラットフォームを活用した軽貨物車「N-VAN」。 N-VANは、写真のように助手席・後席を収納することで広大かつフラットな荷室空間を生み出すモデル。そこにそのまま寝ても良いが、広大な空間を活用した車中泊仕様に仕立てる純正アクセサリーも発売当初から用意され人気を集めている。 写真のラゲッジボードは、助手席側と後部のセットで用意される。床へ直(じか)に寝るのでなく、運転席・助手席(収納せず前倒しだけした状態)の高さにボードを置き、そこが就寝スペースとなる。手荷物は綺麗に床下へ収納することができ、効率的な室内空間の活用が実現出来るすぐれものだ。セットで10万円少々の純正「マルチボード」。ビギナーの方などは、まずここから気軽に車中泊をスタートしてみるのもありかもしれない。
また、純正アクセサリーには、AC100V/最大1500Wで外部接続用ケーブル付きの「外部電源入力キット」(3万7400円)なども用意されている。近年ではキャンプ場や車中泊専用スポットのRVパークなどに「電源付きサイト」が設けられているのでこちらもおススメのアイテムだ。ここまで魅力的な3台のモデルを紹介してきた。どれも扱いやすい5ナンバーもしくは4ナンバーサイズに収まり、メーカー純正の車中泊向けアイテムが用意されているなど、信頼性の高さと品質の良さは折り紙付き。これから気軽にキャンプ・アウトドアや車中泊などを始めたいと思っている方は、一度検討してみてはいかがだろうか。
[筆者:望月 達也(MOTA編集部)]
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