“ジープ・ピックアップ”のグラデュエーター、ついに日本上陸! ハードさもさらにアップした【ジャパンキャンピングカーショー2022】
MōTA / 2022年2月16日 18時0分
『ジャパンキャンピングカーショー2022』で、FCAジャパンはジープブランドのニューモデル「グラディエーター(Gladietor)」を発表した。ジープ正規モデルとして日本初導入となるピックアップトラックだ。
ジープの悪路走破性と、多彩な用途に使える広大な荷室を備えるグラディエーター
「生きて帰る」という、クルマとしては究極的な命題を与えられた軍用車・ジープの伝統を受け継いだ走破性能とタフなイメージから、新型ラングラーをはじめとした各モデルは、FCAジャパンの中でも特に売れ筋となっている。そのジープに、グラディエーターの発売が予告され話題を呼んだのは、2021年1月。2021年11月30日には正式に発表され、受注もスタートしていた。
全長は5.6メートル! まさにアメリカンサイズなピックアップトラックだ
発売予告から1年が経ち、ついに公式な場所での初お披露目が行われたグラディエーターは、ジープ ラングラーの4ドアモデル「アンリミテッド」の後半をオープンな荷台にしたダブルキャブ・ピックアップトラックだ。ジープ ラングラー アンリミテッドからさらに480mmも延長されたホイールベースと、全長5.6mに達する迫力あるボディにより、さらにハードでワイルドな印象を得ている。
豪華な内装はジープ ラングラー同等! 快適装備も取りそろえる
ジープ 新型グラディエーターには、ベースとなったジープ ラングラー同様にいくつかの仕様があるが、日本向けにはジープ最強のオフロード性能を持つ高性能版“ルビコン”仕様を導入した。ルビコンは、前後デフロック機構・悪路走行時にサスペンションストロークを増加させる電子制御式フロント・スウェイバー・ディスコネクトシステム、専用ローギア付きロックトラックフルタイム4×4システムなどを備え、悪路走破性能をさらに高めたモデル。
新型グラディエーターではさらに独自装備として、前方に設置されたカメラが前方下部の映像を映し出すオフロードカメラや、MTBへの採用で有名なFOX製パフォーマンスショックアブソーバーも装備しているのも見どころだ。
パワートレインには、最高出力284ps、最大トルク347Nmを発揮するV型6気筒 3.6リッターDOHCガソリンエンジンを搭載し、8速ATと組み合わせた。
レザーシート・前席シートヒーターなどの装備も充実。ジープ伝統の走破性と多彩な用途に使える広大な荷室、快適装備を併せ持った、アウトドアファン・4WDファン待望のSUVといえる。展示車は、リアドアを脱着し、オプションで用意されるサンライダーフリップトップなども装備。ジープらしい開放感もアピールしていた。
正規輸入では日本初となる、ジープのピックアップトラック
ここでグラディエーターの歴史をひも解いてみよう。ジープ製ピックアップトラックには大きく分けて2つの系譜がある。まず初代の「ジープ グラディエーター」は1963年に登場。乗用車(ステーションワゴン)型ジープの草分けである「ジープ ワゴニア」をピックアップトラックに仕立てたモデルだった。
1971年には名称を「ジープ ピックアップトラック」(もしくはJシリーズ)に変えたが、ジープブランドを所有していたAMC(アメリカンモーターズコーポレーション)を、1987年にクライスラーが買収した翌年に生産を終えている。 一方、1986年に誕生したのが、日本でも人気があったジープ チェロキー(XJ型)をベースにしたひとまわり小ぶりなピックアップトラック「コマンチ」で、こちらは1992年まで販売されている。ジープの本格ピックアップトラックは26年ぶりの復活だ!
それから26年経った2018年。2代目となる現行型グラディエーター(JT型)がロサンゼルスオートショーで誕生。日本には、このモデルが入ってくることになった。ジープのピックアップトラックは、これまで正規で輸入されていなかったので、日本におけるジープの歴史に新たな1ページを刻んだといっても過言ではないだろう。ジープ 新型グラディエーターのメーカー希望小売価格は、770万円~(消費税込)と決して安価ではないが、すでに約200台のオーダーが入っているという。
現行型のトヨタ ハイラックスも全長5.3mという巨躯でも高い人気を誇るので、グラディエーターの販売も好調に推移するのではないだろうか。
[筆者:遠藤 イヅル/撮影:和田 清志・FCAジャパン]
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