四角い無骨なフォルムが特徴的な四駆3選! SUVにはない力強さ漂う存在感が魅力のモデルを紹介
MōTA / 2022年2月23日 18時0分
SUVの人気が高まり、様々なモデルが登場する昨今。今ではFFモデルながらSUVとしてカテゴライズされる車種もあるが、やはり同カテゴリーの魅力は「四駆」ではないだろうか? ここではかつて人気を博した無骨なフォルムが特徴的な四駆を3台紹介する。
日産 初代テラノ(1986年-2006年)
最初に紹介するのは、1986年にデビューした5ナンバーサイズに収まるSUVの日産 初代テラノ。日本では「テラノ」としてリリースされたが、アメリカでは「パスファインダー」の名で販売され、現在でもその名は受け継がれている。エクステリアは、カリフォルニアにある北米日産のデザインスタジオ「NDI」(日産デザインインターナショナル)が手掛けており、三角形のウィンドウや力強い走りを予感させる前後のフェンダーラインが当時は個性的で新鮮だった。
見た目だけではなく、オフロードユースに必要な機能とタウンユースでの快適な乗り味を併せ持っていたこともテラノの特徴。たとえば、足回りに5リンク・コイル式リヤサスペンションを採用し、ロングストローク化することで、タウンユースでの快適性を実現していた。デビュー当初は、直列4気筒 2.7L ディーゼルエンジンモデルのみの設定だったが、1987年よりV6 3.0Lガソリンエンジン、1988年にはディーゼルターボもラインナップしバリエーションを拡大。
1980年代、三菱 パジェロを筆頭に流行していたRVブームの波に乗り、日産を支えるモデルにまで成長した。
トヨタ 2代目ハイラックスサーフ(1989年-1995年)
次に紹介するのは、1989年に登場したトヨタ 2代目ハイラックスサーフ。初代モデルから2代目N130系とフルモデルチェンジした際、FRP製のリムーバブルトップを廃止し、4ドアバージョンをラインナップ。小型ピックアップのハイラックスをベースとしていたことは初代と変わらないものの、スチールワゴンボディにすることで乗用車感覚の室内空間を実現。ライバルたちとともに日本のRVブームを盛り上げた1台だ。
初代ハイラックスサーフが2ドアのみであったのに対し、2代目では利便性が高い4ドアを展開。また、リアサスペンションは、リジットアクスルのまま、リーフスプリングからコイルスプリングを用いた4リンク式に変更することで、走行安定性や乗り心地を向上させている。
ボディタイプは、ワゴンとバンをラインナップ。デビュー当初のエンジンバリエーションは、ワゴンに2.0Lガソリンと2.4Lディーゼルターボ、バンに2.8Lディーゼルを搭載している。1990年にはV型6気筒3.0Lガソリンエンジンを追加し、ライバル日産 テラノに対抗。1991年のマイナーチェンジにより、3ナンバーサイズのワイドボディ追加とグレード体型の見直しを実施し、ワゴンのグレードは「SSR」「SSR-G」「SSR-X」の3グレード展開が行われた。
1993年には、環境性能を高めた直列4気筒3.0L ディーゼルターボを搭載し、ディーゼルの新グレード「SSR-V」を追加。年々性能を向上させていき、1995年に3代目へ移行した。
三菱 2代目パジェロ(1991年-1999年)
最後に紹介するのは、1991年に登場した三菱 2代目パジェロ。2代目では、ラダーフレームや先進の4WDシステムといった本格的な“クロカン”要素を初代から継承しつつ、より街中での使用にも馴染むよう洗練されたデザインへと進化。
2代目で車としての性能を引き上げたのもトピックだが、人気バラエティ番組の景品になったことでその名はより広く知られるように。番組内でのかけ声「パジェロ!パジェロ!」は、お茶の間を賑わせた。
また、各部に乗用車的な要素を取り入れつつ、クロカンらしいシンプルさを残したことで、ホンモノ志向が強くなっていた世間のニーズと見事にマッチし、大きなセールスを記録。RVブームの中心的な存在であった三菱 パジェロは、カローラ、マークII、クラウンが販売上位を占める時代に、月間販売台数1位を記録するほどの人気を博した。ここまで3台のRV車を紹介してきた。現在もSUVとして再び人気が高いカテゴリーながら、“四駆”らしいスクエアなフォルム、そこから漂う力強さは現行車にはないオーラを纏っている。現在のSUVも悪くないが、そういった魅力ある四駆の登場に期待したいものだ。
[筆者:望月 達也(MOTA編集部)]
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