ルノー 新型ルーテシアと新型キャプチャーは、コンパクトカーの常識を超える上質感を備えた驚きのモデル!
MōTA / 2022年2月26日 18時0分
2年ぶりの開催となったJAIA輸入車試乗会2022。ルノーの主力コンパクトカー・ルーテシアと、そのSUV版ともいえるキャプチャーに乗ってみた。デビュー間もない2台に込められた、クラスを超えた上質感を解説する。
日産とも深い関係がある、新型ルーテシア&キャプチャー
欧州で最大級の自動車メーカーであるルノー。1999年には日産をアライアンスパートナーに選び、その関係は現在も継続している。おなじみの日産車のプラットフォームやエンジンがルノーと共通しているという例は多い。近年はさらに三菱も傘下入りしており、アライアンス効果を生かしたモデルとして新型アウトランダーPHEVも登場済み。今後も、新車種の開発が期待される。2020年10月と2021年2月に、それぞれ日本での発売が始まったルーテシアとキャプチャーも、ルノー主導で日産と共同開発した「CMF-B」プラットフォームを採用する。これは、新型ノートにも用いられている。新しいノートといえば、総合的な出来の良さで注目されるニューカマーだ。結論としては、同じプラットフォームを使ったルーテシアとキャプチャーも、クラスを超越した仕上がりを得ていた。
Bセグコンパクトハッチの常識を超える!?上質な乗り味に驚き
まずは、ルーテシアから乗り込もう。5世代目となるルーテシア(欧州名クリオ)は、先代とよく似ているが、実際にはプラットフォームから完全刷新。ボディサイズも小さくなっている。 乗り込んで感じるのは、Bクラスのハッチバックとは思えないほどに高い内装の質感。かつてのフランス車がプラスチック感全開だったことを考えると、その進化には感慨深ささえある。座り心地に定評あるルノーのシートは健在。 ダイムラーも開発に加わった1.3リッターターボエンジンは131psを発生する。昨今の小型車ではむしろ贅沢にも感じる4気筒で、徹底した遮音・振動処理もあいまって、静かに、かつ軽快にルーテシアを走らせる。エンジンルームを飾るクルマが多い現代において、カバーを持たない無造作ともいえるほど雑多に見える光景は、エンジンの見せ方が無頓着だったフランス車の伝統を思わせて微笑ましい。 フランス車といえばソフトなサスペンションで…という印象は、この新型ルーテシアでは希薄だ。硬めのセッティングのため、高速道路の繋ぎ目を乗り越える感覚は伝わってくる。しかしショックは最低限で、心地よい硬さを持つ。「マイセンス」「スポーツ」「エコ」の3モードからスポーツを選ぶと、ギアの選択が早まり、ステアリングフィールも変更。R.S.系ルノーのようなスポーティな運転も楽しめる。全体的な走りの質感は非常に高く、完全に1クラス上のクルマ、という印象。クラスレスな上質感は、Bセグメントコンパクトカーの常識を超えているとさえ思った。 嬉しいのは、ようやくルノーにもADAS (先進運転支援システム)が備わったこと。これもルノー・日産アライアンスの賜物といえる装備だ。快適装備も充実しており、フランス車はなかなか手が出しにくい……というユーザーにも、自信を持って推薦できる。SUVは見晴らしが良くて好ましいが、ハッチバック車の「地を這うような走り」は、心理的な安定感にもつながる。このクラスのハッチバックを探している人には、ぜひ一度試乗をオススメしたい。ルーテシアの美点を詰め込んだコンパクトSUV、キャプチャー
2代目となる新型キャプチャーは、2020年で欧州ナンバーワンの販売台数を記録したルノーのコンパクトSUV だ。まずはインテリアから。基本的にはルーテシアのSUV版という成り立ちのため、ダッシュボードなどは共用しているが、デザインはルーテシアと大きく変えられており、アクティブなイメージを強く発散する。とはいえワイルドすぎず、都会的な雰囲気も盛り込まれている。
どっしりとしたステアリング、体が喜ぶシート、硬めだが段差をキレイにこなし車体をフラットに保つサスペンション、最先端の先進安全装備など、ルーテシアの美点はそのまま移植。しかもキャプチャーではエンジンが154psまでパワーアップされていることもあり、快活感をさらに獲得している。
視線が高いうえにダッシュボードの上端が低く見晴らしは良好。リアシートは大きくスライドできるので、多人数乗車でも快適で、しかもリアシートもしっかりした作りで、長時間の移動もラクそうだ。 リアシートを倒せばラゲッジルームも大きく拡げることができる。SUV という売れ筋のキャラ、十分以上の動力性能、快適な車内、高い質感、素晴らしい乗り味を持つキャプチャーが、欧州で売れる理由がわかる気がした。 戦国時代の様相を呈するコンパクトSUV市場だけに、輸入車だけでなく国産車にも、ホンダ ヴェゼルやマツダ CX-30などの強力なライバルがひしめいている。しかしキャプチャーはそれらと互角、もしくは超える一面を数多く有しており、台風の目ともいえるSUVと言っても良いだろう。価格面でも、以前のような「輸入車は高い」ということもなくなったので、300万円台前半でSUVを狙っている人なら、ぜひ候補に入れてみてほしい。[筆者:遠藤 イヅル/撮影:和田 清志]
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
8年ぶり全面刷新! 日産新型「小さな高級車」登場! 全長4.3mに「クラス超え上質内装」とめちゃ“スゴいシート”採用! ちょうどイイサイズの「新型キックス」日本には来る?
くるまのニュース / 2024年11月20日 13時10分
-
ホンダWR-V試乗記・評価 大満足か後悔か? 成功か失敗か? 見極め重要なコンパクトSUV
CORISM / 2024年11月17日 10時10分
-
サイドエキゾースト装備!? ルノー『ルーテシア』次期型を初スクープ
レスポンス / 2024年11月13日 8時0分
-
全長4m以下!? 新「5ドアハッチ」登場! 「小さなスポーティ車」何が凄い? 日本導入もアリ得る? 「A290」の印象は?
くるまのニュース / 2024年11月12日 23時10分
-
「コンパクトSUV」で32年ぶりの復活! “カクカク”デザインのレトロスタイルが超カッコイイ! 新型「4(キャトル)」フランスで発表
くるまのニュース / 2024年11月7日 22時10分
ランキング
-
1【独自】所得減税、富裕層の適用制限案 「103万円の壁」引き上げで
共同通信 / 2024年11月23日 18時57分
-
2昨年上回る規模の経済対策、石破色は一体どこに?【播摩卓士の経済コラム】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月23日 14時0分
-
3副業を探す人が知らない「看板広告」意外な儲け方 病院の看板広告をやけにみかける納得の理由
東洋経済オンライン / 2024年11月23日 19時0分
-
4《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン / 2024年11月23日 16時15分
-
5農協へコネ入社の元プー太郎が高知山奥「道の駅」で年商5億…地元へのふるさと納税額を600万→8億にできた訳
プレジデントオンライン / 2024年11月23日 10時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください