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リバースに入れるのに悩むマニュアルトランスミッション3選│「リング引き上げ式」に「シフト押し込み式」、実は「倒すだけ」と種類は様々

MōTA / 2022年3月19日 16時0分

スバル WRX STI S209

メーカーによって異なるシフトレバー。それはATだけでなくシフトパターンに違いがあるMTもしかり。特に最初悩むのは後退するときに使用するリバースギア(バックギア)ではないだろうか。ここでは異なるシフトパターンを採用するMTを3種類紹介する。

スバル WRX STI S209

特別な“儀式”を必要とするリバースギアが存在する

一昔前は5速MTが主流だったため、リバースギアは右下が定位置だった(それでも違う場所に位置する変わったクルマもあったが)。しかし、最近では燃費の向上などの理由もあり多段ギアとした6速MTが増えてきたため、リバースギアの位置が車種によって異なるようになってきている。

そもそも最近のクルマであれば走行中にはリバースギアに入らないように作られているため、シフトミスが起きることはないが、停車中であれば話は別。そのため、車種によっては特別な“儀式”をしないとリバースギアに入れることができないもの存在する。

シフトノブのリングを引き上げるタイプ

スバル WRX STI タイプRA-Rのシフトノブ

1つ目は、スバル系などのマニュアル車に多く採用されているタイプ。シフトノブの下に備わるリングを引き上げながらでないとリバースギアに入らない仕様となっている。知っている人ならば戸惑うこともないだろうが、知らない人から見ると、リングがシフトノブの加飾に見えてしまい、まさかこれがロック解除のリングだとは気づかない人も少なくないようだ。

シフトノブを押し込んで入れるタイプ

マツダ ロードスターのシフトノブ

次にマツダ車などのマニュアル車が採用しているのが、シフトノブ自体を押し込みながらリバースギアに入れるタイプ。これに関しては前述のリング式のように一見しただけでは分からないため、初見殺しのタイプと言えるだろう。かくいう筆者も4代目デミオ(現MAZDA2)が登場した2014年頃、MT仕様の広報車に初めて乗った際、駐車時にリバースに入れようとしながら一生懸命1速に入れていたほろ苦い思い出がある。

逆に4速マニュアルだったクラシックミニではシフトノブを引き上げてリバースに入れるタイプであり(純正シフトノブには小さく「LIFT」と書かれていた)、同じ操作をするのに真逆の動作が必要となっていた。

実は何もしなくていいタイプ

ホンダ シビックタイプRのシフトノブ

最後に紹介するのは、いろいろなパターンがあるため、この車両はどういう風にリバースに入れるんだろう…? と散々悩ませておいて、実は力いっぱいリバース方向にシフトノブを倒すだけ、というのがホンダ系などに採用されているタイプ。

軽い操作では全くリバースに入る気配がないが、かなり力を込めて操作すると入るというもので、あまりの抵抗の強さに「別のアクションが必要に違いない」と思ってしまうが、それだけに走行中などにうっかりリバースに入ってしまうということは防げるというシンプルなものである。

車種によって大きく異なるシフト操作の方法。普段と違うクルマを乗るときは、固定概念を捨てて一旦取扱説明書に目を通すのが一番なのかもしれない。

[筆者:望月 達也(MOTA編集部)]

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