荷室が抜群に使いやすく、車中泊にも最適なダイハツ 新型アトレー/ハイゼットカーゴは、軽商用バンになってもワゴン感覚の運転が楽しめる!
MōTA / 2022年4月2日 12時0分
2021年12月に17年ぶりにフルモデルチェンジしたダイハツ 新型アトレー/ハイゼットカーゴ。前回は、大幅刷新した新型モデルの内外装や使い勝手をカーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんが解説したが、今回は実際に試乗した内容をお届けする!
新採用のCVTは走行中、常に効率の優れた回転域を保ち、ノーマルエンジンでも満足度が高い
ノーマルエンジンの新型ハイゼットカーゴ デラックスは、車両重量が900kgを超えることもあってパワー不足を感じる。特に平坦路でも、発進から時速25km前後までの加速が鈍い。それでも時速30kmに達すると、街中であれば不満のない動力性能を発揮する。
この走りには、新型から採用が開始されたCVT(無段変速AT)も大きな影響を与えていた。無段階に変速されるから、エンジンは常に効率の優れた回転域を使える。エンジン負荷の大きな登り坂や発進加速時には、エンジン回転数を高く保つことが可能だ。逆に負荷の小さな高速巡航時には、エンジン回転数も下げて、燃料消費量を抑えられる。
先代型の4速ATは、加速時にシフトアップするとエンジン回転数が下がってしまう。この時に加速が緩慢になり、アクセルペダルを踏み増すと、粗いノイズが大きく響いた。これに比べて新型ハイゼットカーゴは、CVTの併用でノーマルエンジンでも満足度が高い。
軽商用バンになってもワゴン感覚の運転を楽しめるターボエンジン
しかも最大トルクの発生回転数を2800回転に抑えたので、発進直後からターボが過給効果を発揮する。排気量が1Lのノーマルエンジンを積んでいる感覚に近い。高速道路や峠道の登坂路でも、パワー不足を感じにくい。
またエンジンの負荷が抑えられるので、アクセルペダルを深く踏む機会も減り、ノイズも小さく抑えられる。軽商用バンになってもワゴン感覚の運転を楽しめる。
走破力を高める4WD
2WDから4WDオートに切り替えると、ステアリングホイールに若干の振動が伝わったが、走行安定性を高めるメリットは大きい。4WDでは前輪も駆動するから、カーブを操舵角に応じて正確に曲がり、ステアリングホイールの手応えも曖昧さが抑えられて安心感が高まる。
新型アトレーRSの車両重量は、2WDでも970kgと重く、全幅は1475mmで全高は1890mmと高い。走行安定性を保つ上で不利な要素も多いから、4WDシステムが舗装路でも効果的に作用する。
使い勝手や走行性能は高まったが、乗り心地や燃費では他車が有利な面も
一方、乗り心地は硬い。5ナンバー車だった先代アトレーカスタムターボ RSのタイヤは13インチ(165/65R13)だったが、新型では12インチ(145/80R12)と小さい。しかも指定空気圧は前輪が280kPa、後輪は350kPaと高く、これらの主な数値は新型ハイゼットカーゴと共通だ。最大積載量の増加に対応した足まわりの影響もあり、アトレー同士で乗り心地の新旧比較を行うと、新型が硬く感じる。重い荷物の積載性は向上したが、乗り心地は少し悪化した。
また新型アトレー RSのWLTCモード燃費は、2WDでも14.7km/Lだ。トヨタ 新型ノア&ヴォクシーの2WDは15.0~15.1km/Lだから、ミドルサイズミニバンと比べても、新型アトレー RSの燃料消費量は多い。またダイハツ タントの2WDは、ノーマルエンジンが27.2km/L、ターボでも24.8km/Lに収まり、新型アトレー RSに比べると燃費性能は大幅に優れている。
購入検討車は是非、ドライブを楽しんでから判断を
購入検討者はこれらのメリットとデメリットを十分に考慮した上で購入してほしい。試乗をしっかりと行うことも不可欠だ。今のところ新型アトレーのレンタカーは少ないが、長所と短所のハッキリしたクルマでなので、可能であれば借り出して、丸1日ドライブを楽しんで判断したいところだ。
[筆者:渡辺 陽一郎/カメラマン:島村 栄二]
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