2022年5月から新型車に義務化されるバックカメラなどの後退時車両直後確認装置 目的は悲惨な事故を抑止するためのものだった!
MōTA / 2022年4月16日 17時0分
すでにご存知の方も多いだろうが、2022年5月以降に発売される新型車に「後退時車両直後確認装置」が義務化される。後退時車両直後確認装置とは一体何を指しているのか。どんなメリット、デメリットが考えられるのかを紹介したい。
後退時に死角に入った子どもを轢いてしまう事故などを抑止するための義務化
まず後退時車両直後確認装置とは何か。国土交通省の資料にはバックカメラや検知システムまたはミラーと記載されている。検知システムとはバックソナーと考えると分かりやすいだろう。
バックソナーとは車両の四隅などについている丸いチップのようなものだ。超音波を出して反射して戻ってくるまでの時間から距離を測定する。この距離に応じて警報を鳴らすシステムだ。
ドライバーが後退する際に車両の後ろなどにいる子どもなど死角に入りやすい交通弱者を発見することを補助する装置だ。実際に駐車場などで子どもを先にクルマからおろし、駐車しようとしたスペースに子どもが入ってしまい、轢かれるといった悲しい事故は絶えない。最近のクルマはデザインを重視して後方視界が悪くなっているものもある。直視で確認しようと思っても、後方がよく見えないといった経験をしたことがある人もいるのではないだろうか。
こうした危険性を下げるため、今回後退時車両直後確認装置が義務化されるという経緯がある。また義務化は乗用車、トラック、バスなど多くの車両が対象となる。
バックモニターを見すぎるのは危ない? 直視も合わせてしっかりと後方確認を!
しかし「義務化」はやりすぎではないかとの声もある。
今回の法律改正に伴い寄せられた意見の中には、バックモニターがあることによってそれに頼りきりになり、危ないといったものがあった。これに対し、国は「モニターを注視する目的は直視するのと同じ目的であり、直視と合わせて適切に利用することで、より効果的に車両直後の安全を確保できるようになる」とのこと。
その効果は国際的にも認められており、国連のWP29(自動車基準調和世界フォーラム)で協定規則が採択された。この国際的な流れに沿って日本でも保安基準に導入したと説明している。バックカメラは必須ではない! コスト増を懸念するユーザーにとってはありがたい
またこれまでオプション装備であったバックカメラを付けなければならなくなることについて、コストが増えるのではないかとの懸念もある。
バックカメラを搭載する際にはクルマの後部を映し出すモニターとしてカーナビとセットで販売されることが多いが「後退時車両直後確認装置はカーナビとの連携を要件としていない」とある。
これは必ずしもバックカメラが必要なのではなくバックソナーで死角や後部に人や障害物があることを認識できれば良いということだろう。 ほかにも、バックカメラの位置や耐久性も気になるところ。カメラの設置場所は、法律で定められる基準の性能要件やその他の保安基準の要件を満たす限りメーカーが決定できる。また製品の経年劣化への対応は、メーカーの品質管理責任にて対処すべきとのことだ。
2022年5月から始まる義務化だが、これは新型車に限られる。ついで現在継続生産されているモデルは2024年5月から適用される。その後、中古車などすでに出回っている車両に対しての対策も取られることとなるだろう。
【筆者:篠田 英里夏(MOTA編集部)】
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「クルマの左寄せ」苦手な人が多い!? よく見えない「左側の車両感覚」をつかむ“カンタンな方法”がスゴい! JAFが推奨する“コツ”ってどんなもの?
くるまのニュース / 2024年11月21日 14時50分
-
新車採用が「義務化」! でも後退時「バックモニター」だけで動くのは「危険すぎ」!? “カメラ”に映らない「死角」がヤバかった
くるまのニュース / 2024年11月20日 20時25分
-
「危険予測」出来てますか!? クルマの周囲に潜む「危険」! あるのに見えない「死角」の対処法は?
くるまのニュース / 2024年11月19日 5時50分
-
韓国・ギアをバックに入れたまま車放置…やっぱり起きた事故、それでもドライバーは知らんふり?
KOREA WAVE / 2024年11月7日 6時0分
-
「まぶしすぎ!」 トラックの“目つぶしランプ”違反にならないの? 「大迷惑」な明るい「横ランプ」 法律にはどう示されているのか
くるまのニュース / 2024年10月30日 15時40分
ランキング
-
1とんでもない通帳残高に妻、絶句。家族のために生きてきた65歳元会社員が老後破産まっしぐら…遅くに授かった「ひとり娘」溺愛の果て
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年11月21日 8時45分
-
2余命1年で入院「病院食」のレベルの高さに驚いた 限られた予算で豊富なメニューをそろえる創意工夫
東洋経済オンライン / 2024年11月23日 9時40分
-
3「洗濯離婚」や「エアコン離婚」が起きる納得の理由 熟年離婚の引き金となるのは「ささいなこと」
東洋経済オンライン / 2024年11月22日 16時0分
-
4ファミマの「発熱・保温インナー」はヒートテックより優秀? コンビニマニアが比較してみた
Fav-Log by ITmedia / 2024年11月21日 19時55分
-
5小泉孝太郎がやっている「納豆の最高においしい食べ方」 タレ半分、“あるもの”をたっぷり
Sirabee / 2024年11月22日 16時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください