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トヨタ懐かしのスポーツカー3選┃電動化が進む中、今なおスポーツカーを取り揃えるトヨタの名車を振り返る

MōTA / 2022年4月27日 10時0分

“ハチロク(AE86)”こと、トヨタ カローラレビン

5代目スープラや新型GR86、GRヤリスをラインナップするほか、直近ではカローラのハイパフォーマンスモデル、新型GRカローラを北米で発表するなど、電動化が進む昨今でもスポーツカーを取り揃えるトヨタ。今回は、そんなトヨタの懐かしのスポーツカーを振り返る。

CELICA GT-Four-ST185

トヨタ スプリンタートレノ(1983年-1987年)

1台目に紹介するのは、1983年に登場したトヨタ スプリンタートレノ。型式が「AE86」であることから「ハチロク」の名で今でも多くの人に愛されているモデルだ。

大人気漫画「頭文字D(イニシャルD)」の主人公 藤原拓海のマシンとして活躍し、上下白黒ツートンの通称パンダトレノの人気が急上昇。それまでお手軽価格の入門スポーツカーだったハチロクは、今やプレミア価格のネオクラシックスポーツカーへと変貌を遂げている。

トヨタ スプリンタートレノ(AE86)は、コンパクトFRスポーツカーとして、2ドアノッチバッククーペと3ドアハッチバッククーペをラインナップ。エンジンには、1.5リッター直列4気筒と130馬力を発揮する新開発1.6リッター直列4気筒DOHC 16バルブ 4A-GEU型が設定されている。

ちなみに、スプリンタートレノがスポーツカーらしいルックスと空力性能に有利なリトラクタブル・ヘッドライトを装着しているのに対し、兄弟車であるカローラレビンは、固定式ヘッドライトに自動で開閉するエアロダイナミックグリルを装着。それぞれを差別化しつつ、スポーツカーらしい工夫が盛り込まれていた。

トヨタ 3代目スープラ(1986年-1993年)

続いて紹介するのは、1986年に登場した3代目スープラ。

2代目まで「セリカ スープラ」として北米で販売され、日本ではセリカXXを名乗っていたが、3代目のA70型からスープラ(SUPRA)として独立。ロングノーズショートデッキのスタイリングは、主に北米を意識したものだった。また、高性能スポーツカーのアイコンでもあったリトラクタブルヘッドライトを装備し、まさにスポーツカーらしい1台と言えるだろう。

ボディは、5ナンバーの標準ボディと3ナンバーのワイドボディ2種類を用意。エンジンは1990年以前は2.0リッターと3.0リッター、1990年以降は2.5リッターと3.0リッターが設定されている。

1990年のマイナーチェンジで投入された、2.5リッターツインターボエンジン(1JZ-GTE)は、当時トヨタの5速MT設定車として初の280馬力モデル。

また、1988年には、全日本ツーリングカー選手権(グループA)のホモロゲーション取得用モデルとして、500台限定で発売された「ターボA」が登場。240馬力だった7M-GTEU型エンジンは270馬力にまでパワーアップされ、フロントバンパーには通称「ターボAダクト」と呼ばれる3連ダクトを装着されている。また、ターボAではないモデルにも、あとからダクトを追加するカスタムが流行した。

トヨタ 5代目セリカ(1989年-1993年)

最後に紹介するのは、1989年に登場した5代目セリカ。

先代から丸みのあるデザインや基本骨格を引き継いでいるが、中身は大きく進化。サスペンションの剛性を引き上げ、エンジンは2.0L(3S型)へ統一している。四輪駆動モデル「GT-FOUR」のリアデフにはトルセンリミテッド・スリップ・デフを装着し走行性能を底上げ。また、ボディをワイド化し、クロスミッションを搭載した「GT-FOURラリー」も設定されていた。

1990年、ボディタイプにコンバーチブルを追加し、四輪操舵システムの4WSを搭載したグレードも用意。上級グレードのTYPE-Gには本革シートを装備し、ワイドボディの四輪駆動「GT-FOUR」は、アドバンスを示すAが冠された「GT-FOUR A」となる。また、1991年の小改良では、WRCホモロゲーションモデル「GT-FOUR RC」を5000台限定で生産し、うち1800台が日本で販売された。

5代目セリカでもWRCに参戦していたトヨタは、ラリーの世界で圧倒的強さを見せていたランチアを抑え、カルロス・サインツがドライバーズタイトルを獲得。これは、日本車メーカー初のWRCドライバーズタイトル獲得という快挙である。

また、トヨタ セリカは、1993年にユハ・カンクネンがドライバーズタイトルを獲得、さらに日本車初のマニュファクチャラーズタイトルも獲得した。

ここまで、懐かしのトヨタスポーツカー3台を紹介してきた。トヨタのスポーツカーは、直近では新型GRカローラが北米で発表され、国内での登場が待たれる。果たして、どんな姿を見せてくれるのか、今後の展開に注目したい。

[筆者:望月 達也(MOTA編集部)]

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