価格が割高? フィットが国産ライバル車と比べて見劣りしてしまう理由
MōTA / 2022年4月29日 12時0分
ホンダ 現行フィットの売れ行きが芳しくないことがたびたび報じられている。実際、ライバルとなるトヨタ ヤリスや日産 ノート、トヨタ アクアなどと比べると販売台数が少々見劣りする。 まずはフィットがライバルと比べて不利になってしまう点を紹介したい。
2021年度のフィットの販売台数は5万台程度で、ライバルと比べると見劣りする
実際どうなのか調べてみると、2021年度(4月~3月)は13位となる5万5947台で前年比59.3%にとどまり、トヨタ ヤリスが1位の19万1414台で94.5%、日産 ノートが4位の9万5521台で132.9%、モデルチェンジしたトヨタ アクアが5位の8万4734台で176.1%となったのに比べるとたしかにさみしい状況なのは否めない。
心地よさを非常に良い形で実現したデザインが魅力
筆者は、2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤーの選考時にも、フィットに10点を投じた。時代の要望である電動化の要素を積極的に取り入れるとともに「心地よさ」というこれまた時代が求める要素に注力し、それを非常によい形で実現していたことを高く評価したからだ。いまでもコンパクトカーの中では抜群の完成度だと思っている。
ホンダ フィットは割高感や燃費などの面でやや物足りなく感じる
まず売れていない要因を考えてみると、競合車に対して何かが大きく劣っているわけではなさそうだが、フィットとしては価格がやや割高に見える気がする。
その点、全車e-POWERで、オーラまでラインアップしたノートはもっと割高感があるが、それでもオーラともどもノートが売れているのは、最初から上質であることを前面に打ち出したからだろうか。フィットも割高なわけではなく、むしろ「コストパフォーマンス」としては高いわけだが、「印象」の話になると難しいところだ。
デザインは、ひとつ前の3代目ではゴテゴテしたデザインが嫌いという人が少なくなかったことを考えると、現行型は先代のデザインを引きずっておらず、愛嬌があるし上質な雰囲気もあって個人的には好みなのだが、むしろおとなしすぎるという声が少なくないようだ。だから買わないというほどではないように思うのだが、これまた難しいところだ。
【筆者:岡本 幸一郎】
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