新型308 PHEVはプジョー随一の走りと快適性を両立! 存在感バツグンの個性的なフランス車が490万円6000円で手に入る
MōTA / 2022年6月13日 12時0分
2022年4月13日に日本上陸を果たしたプジョー 新型308。 日本仕様は5ドアハッチバックとステーションワゴンのSWに、それぞれ1.2リッター直3ガソリンターボと1.5リッター直4ディーゼルターボ、1.6リッター直4ガソリンターボに電気モーターを組み合わせたPHEVの3種類のパワートレインが用意されます。 今回はジャーナリストの竹花寿実さんがハッチバックのPHEV仕様を、フランス・ベルサイユ近郊で試乗することができました。実際の走りの質感をレポートします。
新型308はダイレクト感と快適性が向上! PHEVモデルの進化具合を他グレードと比較検証
今回試乗する新型308 PHEVは、左ハンドルのヨーロッパ仕様ではありますが、ハイブリッドパワートレインは合計出力が225PSで日本導入モデルと同じ。現地では「HYBRID 225 e-EAT8」と呼ばれるモデルのGTパック仕様で、日本仕様の「GTハイブリッド」と装備内容的にも同等の車両です。
ヨーロッパ仕様のPHEVモデルには、システム最高出力が180PSの「HYBRID 180 e-EAT8」も用意されていますが、日本市場にはより高出力なモデルが導入されました。
筆者はじつは、2021年9月にフランス・カンヌで行われた新型308の国際試乗会に参加し、そこで一通りのバリエーションに試乗しています。そして今年4月には箱根でハッチバックのガソリン&ディーゼルモデルに試乗しました。箱根で日本仕様に乗ったとき、はっきりと感じたのは、半年前にカンヌでドライブしたときよりも「車体全体がピシッとした」という感覚でした。
まるでクルマ全体のネジというネジを増し締めしたかのように、加減速やハンドリングのダイレクト感や快適性がワンランクレベルアップしていると感じたのです。果たしてPHEVにも進化が感じられるのでしょうか。その結論は後回しにして、まずは新型308のPHEVがどのようななクルマなのかをまずは説明していきましょう。
新型308はプラットフォームが刷新され、安全性や燃費性能なども高まった
9年ぶりに生まれ変わった新型308は、従来モデルに採用されていた「EMP2(エフィシエント・モジュラー・プラットフォーム2)」と呼ばれる、旧PSA系のC/Dセグメント用プラットフォームの進化版である「EMP2 V3(バージョン3)」を採用しています。
基本設計は継承しているものの、コンポーネントは実に50%が新設計というから、相当な改良が加えられていると言えるでしょう。具体的には空力性能の向上や軽量化、最新世代のADASへの対応、静粛性向上、燃費改善など、多岐にわたる改良が施されました。
新型308 ハッチバックのボディサイズである全長4420mm、全幅1850mm、全高1475mmというサイズ感は、全長が4275mmだった先代からひと回り大型化。ホイールベースも2680mmと、先代から60mmも伸びています。サイズ拡大により、室内空間の拡大や快適性アップに加え、デザイン面にも大きく寄与しました。また新型308はプジョー 508から採用されている、ライオンの牙や3本の爪あとをモチーフにした、立体的でダイナミックな最新のプジョーデザインを纏っていますが、これはCセグメントとしてはかなりワイドな1850mmの全幅があるからこそカッコよくまとまっているのは明白。個性あふれるクルマが行き交うフランスの路上で見ても、新型308の存在感は抜群です。
新型308に用意される3つのパワートレインの中でPHEVは最も完成度が高い
さて、肝心のPHEV仕様の走りを見ていきましょう。これは昨年乗ったときにも感じたことなのですが、やはり3種類のパワートレインのなかでは最も完成度が高いと言えます。
駆動方式はガソリン/ディーゼルと同じく前輪駆動ですが、PHEVは車両後部に12.4kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載したことで、重量増にはなっているものの、前後重量配分が改善しています。このことが走りの質感をグッと高めているのです。
そのため新型308 PHEVでは発進時は110PSと320Nmを発揮する電気モーターが、スムースで力強く車体を前へ引っ張っていきます。エレクトリックモードでは、最高135km/h、最大64kmのEV走行が可能なので、一般道を流す程度なら、非常に静粛性の高い快適なドライブが楽しめます。
ハイブリッドモードに入れても、基本的に電気モーターが優先されるので、バッテリー残量がある間はほぼEV。アクセルペダルを深く踏み込んだ場合には、最高出力181PS/6000rpm、最大トルク250Nm/1750rpmの1.6リッター直4ターボが瞬時に始動して、加速をアシストします。 スポーツモードを選択すると、基本的に1.6リッター直4ターボは回っている状態となり、電気モーターとともに力強い加速を披露します。エグゾーストノートもなかなかスポーティです。8速ATの変速制御もとてもスムーズで、1.2リッター直3ガソリンターボ車より300kg以上も車両重量が増しているとは思えないほど、とても伸びやかな加速が味わえるのです。
特筆すべきは新型308のハンドリングです。新型308のPHEVは、前述の通り前後重量配分が優れていて、しかも低重心であるため、クルマの挙動にフロントヘビーな印象が全くと言っていいほどなく、とても俊敏で正確なコーナリングを披露します。 ステアリングフィールも雑味がなくスッキリとしていて、ドライビングフィールはほとんどプレミアムカー。ピッチングやロールも少ないので、乗り心地も上質で、まさに「ネコ足」です。またそのレベルも昨年9月に試乗したときからさらに引き上げられ、洗練度が一層増していました。新型308のPHEVは、クラスに関係なく、プジョー車でおそらく現時点で最も走りと快適性を高いレベルで両立させたモデルです。
まだPHEVのGTEに試乗できていないので、確実なことは言えないものの、これまでCセグメントの基準として長く君臨してきたフォルクスワーゲン ゴルフを、多くの面で超えてきたことは間違いないでしょう。このクルマが490万6000円というのは、とてもお買い得と言えます。【筆者:竹花 寿実】
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
ホンダ斬新「“フィット”なミニバン」がスゴイ! “3列6人乗り”や「RSモデル」もあり! 超スタイリッシュなワゴン風の「ジェイド」とは?
くるまのニュース / 2024年9月11日 12時10分
-
新型「大きな高級車」発売! めちゃ豪華内装に「爆速エンジン」を搭載! “限定40台”の四駆セダン 新型「GTL」が凄かった!
くるまのニュース / 2024年9月8日 21時10分
-
プジョー、5つのアクセサリー付きで価格据え置きの特別仕様車「308 GT HYBRID Special Edition」
マイナビニュース / 2024年9月6日 11時1分
-
ホンダ「N-VAN e:」電動化で激変した走りに驚愕 見た目や魅力そのままで中身は別物に進化した
東洋経済オンライン / 2024年9月6日 9時0分
-
日本未発売、ホンダ「シティ・ハッチバック」の実力 1980年代に一斉風靡したホットハッチ再来か?
東洋経済オンライン / 2024年8月30日 9時0分
ランキング
-
1「高くても低くてもダメ」血糖値の正しい整え方 人格破綻まで招きかねない「低血糖」の恐怖
東洋経済オンライン / 2024年9月23日 17時0分
-
2どんな時にスマホを買い替える? 3位スペック不足を感じた時、2位故障した時…1位は?
まいどなニュース / 2024年9月23日 16時0分
-
3健康診断の数値が改善する7つの習慣とは…いわき市で糖尿病の専門医師が解説・福島県
福島中央テレビニュース / 2024年9月23日 14時31分
-
4痛くて腕が上がらない…【医師監修】五十肩という思い込みには要注意!痛みの原因と病状セルフチェック
ハルメク365 / 2024年9月23日 11時50分
-
5コーヒーよりもはるかに効果的…88歳医師が「長生きしたいならこれを飲むべき」と強く勧める"飲み物"
プレジデントオンライン / 2024年9月23日 15時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください