マツダ 新型CX-60はCX-5よりもディーゼルの力強い駆動力、FR由来の機敏な運転感覚が特徴┃おすすめグレードは400万4000円の「XD・Lパッケージ(2WD)」だ!【2022年】
MōTA / 2022年9月10日 10時0分
2022年6月末より予約受注を開始し、同年9月より販売開始予定のマツダ 新型CX-60。同車は、直列6気筒エンジンやマツダ初のPHEV(プラグインハイブリッド)などを含む計4種類のパワートレイン(動力源)を設定するなど注目のSUVとなっています。 今回は、そんな新型CX-60について、カーライフ・ジャーナリストの渡辺陽一郎さんが詳しく解説します。
マツダ 新型CX-60のボディサイズ
新型CX-60のボディサイズは、全長が4740mm、全幅は1890mmです。同社のミドルサイズSUVのCX-5よりも大きく、トヨタ ハリアーに近いです。一番の特徴は駆動方式で、CX-5のような前輪駆動(FF)ではなく、新しいプラットフォームを使った後輪駆動(FR)を採用しています。
マツダ 新型CX-60では直列6気筒3.3Lクリーンディーゼルターボエンジンを搭載
3.3Lの場合、直列4気筒では快適性を含めてバランスが悪く、エンジンの作動に伴う損失も大きくなるために6気筒を採用しました。6気筒ではエンジンを横向きに搭載する前輪駆動は困難なので、縦向きに積む後輪駆動を採用しました。
このほか後輪駆動であれば、前後輪の荷重配分のバランスが良くなり、加速時には荷重が後輪に加わるから駆動力の伝達効率も高まります。後輪駆動ならフロントピラー(柱)と前輪の間隔が広がり、ボンネットの長い「魂動デザイン」の表現にも適しています。いろいろなメリットが生じるために、後輪駆動を採用しました。
マツダ 新型CX-60、現在の納期状況
販売店に納期を尋ねると「2022年9月上旬に契約した場合、XDハイブリッドの納期は年末から2023年1月ですが、そのほかのパワーユニットは2023年の2月から3月」とのことです。2022年9月上旬時点で、PHEVの動力性能やWLTCモード燃費は未定とされており、グレードを選びにくい面があります。
マツダ 新型CX-60の内装
ATレバーの操作方法には注意が必要
乗降性は悪くないですが、SUVとしては、ドアの開口部の上下寸法が少し足りません。頭を若干下げて乗り降りします。
マツダ 新型CX-60のパワートレイン(動力源)
フル加速時には、ATのシフトアップは、4000回転を超えた領域で行われます。アクセルペダルを踏んだ瞬間に、蹴飛ばされるような加速が生じるディーゼルらしい設定ではありませんが、ATが8速なので、高回転域を保ちながら効率良く速度を上昇させます。
また低回転域で巡航中にアクセルペダルを踏み増すと、ATがシフトダウンして速度を上昇させるまでに、若干の時間差が生じます。CX-60の8速ATは、トルクコンバーターではなくクラッチを使っており、速度の微調節はしやすいですが、滑らかさでは少し見劣りします。
マツダインテリジェントドライブセレクトでスポーツモードを選ぶと、アクセル操作に対する反応が機敏になります。以前のマツダはこのような演出を「運転感覚が不自然になる」という理由で控えていましたが、新型CX-60では考え方が少し変わってきたように思えます。
この前後方向の揺れを抑える制御は、同乗者の快適性を高めてクルマ酔いを防ぐ効果を発揮しますが、ドライバーは慣れを要します。峠道などのカーブに入る手前で減速した時、ボディが前側へ傾かないと、前輪に荷重が加わっていないように感じるのです。そのために前輪が外側へ滑り、旋回軌跡が拡大するような不安が生じます。実際には前輪に荷重が加わって問題なく曲がりますが、前後方向の揺れを抑えたことで、一種の錯覚が生じて荷重移動を実感しにくいです。
慣れるとこの違和感も解消されて軽快に良く曲がりますが、後輪の接地性はもう少し向上させて良いでしょう。危険を避ける時など、状況に応じて後輪の横滑りを誘発する面があります。そこが後輪駆動的な挙動ともいえますが、今は安定性を重視する設定が主流です。
マツダ 新型CX-60はCX-5から上級車種へ移行を考えているユーザーに最適
マツダ 新型CX-60の価格・燃費・おすすめグレード
従って新型CX-60の買い得ベストグレードは、ノーマルタイプのディーゼルを搭載するXD・Lパッケージ・2WD(400万4000円)です。この価格帯にはトヨタ ハリアーハイブリッドG・2WD(400万円)、日産 新型エクストレイルe-POWER・G・2WD(429万8800円)、スバル レガシィアウトバックXブレイクEX(414万7000円)などが用意され、上級SUVの激戦区です。競争に勝ち抜くためにも、新型CX-60・XD・Lパッケージでは、価格を割安な設定に抑えています。
[筆者:渡辺 陽一郎 撮影:小林 岳夫]
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