ダイハツ タント、一部改良で存在感の強いフロントマスクに! SUVテイストを盛り込んだ「タント ファンクロス(価格172万1500円〜)」も登場【2022年】
MōTA / 2022年10月15日 10時0分
ダイハツは、同社のスーパーハイトワゴンであるタントに一部改良を実施するとともに、流行りのSUVテイストを盛り込んだ新モデル「ファンクロス」を追加し、2022年10月3日(月)より発売開始しました。そんな新型タントについて、カーライフ・ジャーナリストの渡辺陽一郎さんが詳しく解説します。
軽自動車の人気ジャンル「スーパーハイトワゴン」に属するダイハツ タントが2022年10月に改良
タントのような軽自動車は「スーパーハイトワゴン」と呼ばれ、優れた実用性で高い人気を得ています。ホンダ N-BOX、スズキ スペーシア、日産 ルークスなどもスーパーハイトワゴンで、売れ行きは好調です。新車として販売される軽乗用車の半数以上が、このタイプで占められます。
そして現行タントは、2019年に発売され、2022年10月に改良を受けました。その内容を見てみましょう。
ダイハツ 新型タント ファンクロスの外観デザイン・ボディサイズ
新型タント ファンクロスのボディサイズは全長3395mm × 全幅1475mm × 全高1785mm(4WD:1805mm)、ホイールベースは2460mmです。
新型タント ファンクロスのボディカラー
新型タント ファンクロスの内装
新型タント ファンクロスの価格・燃費・おすすめグレード
新型タント ファンクロスのWLTCモード燃費は、NAモデルが21.9km/L(2WD)/21.4km/L(4WD)、ターボモデルが20.6/L(2WD)/19.6km/L(4WD)です。
タントやタントカスタムではなく、SUV風を求めるならファンクロス(172万1500円)がおすすめです。
新型タント/タントカスタムの外観・ボディカラー
新型タントは2種類の2トーンカラーを含め計12色を、新型タントカスタムも2種類の2トーンカラーを含め計9色を展開しています。
新型タント/タントカスタム/タント ファンクロスの後席と荷室の使い勝手
要注意! 改良後のモデルでは後席が非ダイブダウン方式に!
その一方で、後席の背もたれを前側に倒すと、座面も連動して下がる機能は廃止されました。新型タントの後席は、背もたれを前側へ単純に倒すだけです。この状態では、従来型と違って荷室に段差ができてしまいます。
そこで新型タントでは新たに、荷室の後端に装着する上下2段式のデッキボードを採用しました。後席を倒して段差ができても、デッキボードを上段にセットすると、平らな荷室になります。従来は広げた荷室の表面に傾斜ができましたが、改良後はほぼ水平になります。
「後席のスライドを荷室側から操作できるようになり、荷室が平らになることは新型タントのメリットです。しかし(後席の座面も連動して下がる)ダイブダウンを省いたのには驚きました。大人用の自転車は従来と同じように積めますが、荷室の高さは5cmほど減っています。従来に比べて荷室の中の移動もしにくいです。また後席を前側にスライドさせた状態で背もたれを倒すと、倒した後席の背面とデッキボードの間に隙間ができます。お客様の反応もさまざまです」。このように後席の機能は一長一短ですから、従来型のタントから改良後の新型タントに乗り替える時は、注意が必要です。
またさらに遡ると、先代タントは、後席の背もたれを前側に倒し、その後で後席を床面へ落とし込むように格納する方法を採用していました。ダイハツ アトレー同様、格納の操作に手間を要しましたが、荷室の床は低く平らで、荷室高も十分に確保されていました。
この時代のタントに比べると、今は荷室のアレンジが簡単になりましたが、積載性は悪化しています。変更の背景には、シートアレンジに関するコスト低減、さらに昨今問題視されている部品の供給体制なども関係しているでしょう。
新型タント/タントカスタムの価格・おすすめグレード・現在の納期状況
今は原材料費と輸送費用が高騰しており、しかも軽自動車は薄利多売の商品ですから、これらのコストアップを吸収できません。そこで改良やモデルチェンジの時に、やむを得ず値上げするわけです。
新型タント/タントカスタムのWLTCモード燃費は、タントNAモデル(2WD)が22.7km/L、NAモデル(4WD)が21.4km/Lです。ターボモデルが21.2km/L(2WD)/19.6km/L(4WD)です。
新型タントの推奨グレードは、実用重視なら標準ボディのX(154万円)、エアロ仕様が好みならカスタムX(178万2000円/価格はすべて)です。納期を販売店に尋ねると「2022年10月上旬の契約で、納車されるのは2023年の1月以降」とのことです。3ヶ月以上を要するので、商談は早めに開始しましょう。
[筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:茂呂 幸正・ダイハツ工業]
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