【2022年】トヨタ 新型クラウンクロスオーバーの2.4Lターボはスポーティなドライビングが体感できる! 2つのエンジンを試してオススメするのは2.5Lの「Gアドバンスト」だ
MōTA / 2022年11月8日 11時0分
トヨタは2022年7月15日(金)、16代目となる新型クラウンの4つのボディタイプを発表しました。そのうちの1つであるクラウンクロスオーバーは2種類のエンジンタイプを用意します。 今回は2.4Lターボのハイブリッドを試乗。2.5Lハイブリッドとの走りの違いや価格、燃費面から買い得グレードをカーライフ・ジャーナリストの渡辺陽一郎さんが詳しく解説します。
新型クラウンクロスオーバーのボディサイズ、エンジン、デザイン
最近は新型車を見ても、新鮮で驚く機会が減りました。しかしトヨタ 新型クラウンは違います。従来型は保守的な上級セダンでしたが、新型は独立したトランクスペースを備えるセダンボディを踏襲しながら、外観はSUV風に大きく変更されました。駆動方式も、従来の後輪駆動から、前輪駆動ベースの4WDに変化しています。
クラウンシリーズの第1弾となるクラウンクロスオーバーは、2022年7月15日に発表され、7月22日に解説記事、10月6日には直列4気筒2.5Lハイブリッドの試乗記も掲載しました。
今回は生産や納車の開始が少し遅れた2.4Lターボのハイブリッドを試乗しています。グレードはクロスオーバーRSアドバンストです。この記事では2.4Lターボと2.5Lの違い、新型クラウンクロスオーバーの買い得グレードを考えてみましょう。
新型クラウンクロスオーバーのエンジン
2.4Lターボのハイブリッドは、2.5Lハイブリッドとはメカニズムが異なります。2.5Lは定番のTHS(トヨタハイブリッドシステム)IIですが、2.4Lターボは「デュアルブーストハイブリッド」と呼ばれます。
デュアルブーストハイブリッドでは、前輪側には、エンジン/クラッチ/フロントモーター/クラッチ/6速AT/ホイールの順番で配置されています。通常の走行では、2組のクラッチを締結させて、エンジンの駆動力をホイールに伝えます。
エンジンを停止させ、走行中に充電されたバッテリーの電力でモーター走行する時は、エンジンとフロントモーターの間に置かれたクラッチを離します。フロントモーターと6速ATの間にあるクラッチは締結され、モーターの駆動力を前輪に伝えます。
そして後輪にもモーターや制御機能を搭載して、4WD(E-Four)を成立させました。このE-Fourは、2.5Lハイブリッドにも採用されていますが、2.4Lターボでは、後輪用インバーターを別個に搭載してeアクスルを構成しています。
新型クラウンクロスオーバーの走行性能、馬力
このことはクラウンクロスオーバーRSアドバンストを試乗すると良く分かります。ターボは低回転域から過給を開始して、発進直後にアクセルペダルを軽く踏み増しただけでも、速度を着実に上昇させます。
ちなみに2.5Lハイブリッドの動力性能は、ノーマルエンジンでは2.8L前後の感覚で、システム最高出力は234馬力です。2.5Lハイブリッドでも性能的な不満はありませんが、2.4Lターボは十分な余裕があります。
エンジンノイズも異なります。2.5Lハイブリッドで登坂路に差し掛かると、アクセルペダルを深く踏み増します。頻繁にあることではありませんが、エンジンノイズが高まって粗さを感じます。その点で2.4Lターボなら、アクセルペダルを深く踏まなくても、必要な登坂力を得られます。
また2.4Lターボのハイブリッドは、前述の通り6速の有段ATを搭載するため、アクセル操作による速度の微調節も行いやすいです。加速時には、エンジン回転が上下しながらシフトアップするので、スポーティな運転感覚を得られます。
2.4Lターボの車両重量は、2.5Lハイブリッドに比べて100kg以上重いです。走りの軽快感は乏しいですが、重厚な印象は強まります。
また2.4Lターボには、2.5Lと違って、ショックアブソーバーの減衰力を走行状態に応じて変化させるAVS(アダプティブバリアブルサスペンションシステム)も標準装着されています。ドライブモードセレクトをコンフォートに合わせると、足まわりの設定が2.5Lハイブリッドよりもソフトになり、路上のデコボコを柔軟に吸収します。引き締まり感は薄れますが、街中を時速50km以下で走る時などは、少々硬さを感じるものの快適性が高まります。
そして2.4Lターボのハイブリッドでは、後輪側のモーターを2.5Lよりも強力にしました。そのために急なカーブが続く峠道を走る時などは、相対的に後輪の駆動力が高まり、前輪側の負担を軽減します。走行状態によっては、2.5Lハイブリッドよりも車両が内側へ向きやすく、スポーティで運転しやすく感じます。
新型クラウンクロスオーバーの燃費、価格、オススメグレード、納期
従って走りの満足度は高いですが、燃費はハイブリッドの割に良くないです。ターボ車とあって、プレミアムガソリン(ハイオク)を使ってWLTCモード燃費は15.7km/Lです。燃料価格を1リッター当たり170円/Lで計算すると、1kmの走行コストは10.8円です。
2.5Lハイブリッドは、160円/Lのレギュラーガソリンを使ってWLTCモード燃費が22.4km/Lですから、1kmの走行コストは7.1円です。従って2.4Lターボの燃料代は、2.5Lの1.5倍に達します。
しかも燃料代も1.5倍に増えますから、推奨グレードは2.5Lハイブリッドを搭載するGアドバンスト(510万円)です。2.4Lターボは、全車に本革シートを装着するなど装備を充実させたこともあり、価格が高騰しました。今後は装備がGアドバンストに近い2.4Lターボ搭載車を560万円前後で設定すると良いでしょう。
「グレード名にアドバンストの付くタイプは納期が比較的短く、2.5Lなら約7か月です。2.4LターボのRSアドバンストは約11か月を要します。外装色がプレシャスホワイトパールになると、さらに3か月長いです。アドバンスト以外のグレードは納期が未定です」。つまり実質的に、アドバンストの付かないグレードは選べません。納期は不安定で延びることもあるため、商談する時には確認しましょう。
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