【2024年】三菱 デリカD:5の価格や燃費、サイズまで最新情報をお届け|アウトドアやキャンプなどをアクティブに楽しみたい人におすすめ
MōTA / 2023年4月8日 10時0分
三菱 デリカD:5は2007年に登場したオールラウンダーミニバンです。悪路走破性に長けたミニバンという唯一無二のコンセプトで、三菱車の中でも根強い人気を持つロングセラーモデルとなっています。2019年に大幅な改良が行われ、外観デザインが一新されました。そんなデリカD:5の価格や内装、燃費やおすすめグレードなどをモータージャーナリストの青山尚暉さんが詳しく解説します。
デリカD:5のおすすめポイント
1. 世界でも類まれな存在のミニバンの皮をかぶった本格SUV
2. 2019年のビッグチェンジで劇的に進化した走行性能と先進運転支援機能
3. 大人でもしっかり座れる3列目席
デリカD:5のレビュー・評価
総合評価 4.25 ★★★★★
外観 |
4.0 |
★★★★☆ |
内装 |
4.0 |
★★★★☆ |
走行性能 |
5.0 |
★★★★★ |
運転しやすさ |
4.0 |
★★★★☆ |
乗り心地 |
4.0 |
★★★★☆ |
価格の割安度・燃費・維持費 |
4.5 |
★★★★★ |
良かった点
デリカD:5は3列シートを備えたミニバンにして、走行性能、走破性は三菱自慢の本格SUVそのもの。アウトドア派、悪路走行を好むアドベンチャー派ユーザーに長きに渡って愛され続けているのが、その何よりもの証拠です。2007年のデビュー以来、およそ12年ぶりのビッグチェンジを行った2019年モデルは、従来型のユーザーの不満点だった質感と先進安全予防技術の進化に加え、走行性能にかかわるすべてに手を入れた新型です。
全車2.2Lクリーンディーゼルターボエンジンを採用するとともに駆動方式は三菱自慢の新制御4WDに統一(前型のガソリン車&2WDも併売)。
ATは燃費とスムーズな変速を可能にする、新開発のワイドレンジなスポーツモード付き8ATとなり、電動化されたパワーステアリング、走行性能と乗り心地を高めた、リヤダンパーを大径化したサスペンション、フロントウィンドウの遮音ガラスやフロアカーペットを含めた入念な遮音・吸音対策まで施されています。
さらには36・7kg-mから38.7kg-mまでトルクアップしたエンジン、新開発8ATの採用などにより、燃費性能も向上。2t近い車重、4WDにしてWLTCモード燃費は12.6km/Lを達成しています。つまり、2019年のビッグマイナーチェンジは、ほぼフルモデルチェンジに近い進化を遂げていたのです。
先進安全予防技術として、前型になかったe-Assistを新装備。自動ブレーキはもちろん、渋滞追従機能付きACC、ブラインドスポットモニター、後退時車両検知警報システム、マルチアラウンドビューモニターまで含まれるのですから完璧です。今、新車で買えるデリカD:5はそうしたビッグマイナーチェンジ以降のモデルであり、電子パーキングブレーキ&オートブレーキホールド機能を持つデリカD:5を走らせると、まずは電動化されたパワーステアリングの適度な軽さによる扱いやすさが感じられ、走りそのものの軽快感が劇的に高まった印象です。
前型の良くも悪くも骨太、本格SUV寄りのワイルドな運転感覚からすれば、まったく別物のクルマのように感じられるほど。
ステップ式8AT、トルクアップしたエンジンの効果もあって、クリーンディーゼルエンジンにして加速は文句なくスムーズです。
特に変速の速さ、スムーズさは前型の6ATとは別次元。前型と絶対的加速性能に大きな差はありませんが、感覚的に「速い」「軽い」という洗練度を高めた印象を持つことができます。
また、カーブ、山道での安定感、走りやすさも性格で応答遅れのないステアリング、カーブのトレース性能によって、見た目からは信じられないあらゆるシーンでの走りやすさを実感できるでしょう。
このあたりは新エンジンの豊かなトルク、パワーステアリングのスムーズさ、新チューニングのサスペンションに加え、フロント回りの剛性アップも貢献していると思われ、これでサマータイヤでなく、M+Sタイヤ(泥道やぬかるみ、雪道も走行できるオールシーズンタイヤ)を装着しているのですから恐れ入ります。オールロード性能の高さもまた、デリカD:5の大きな魅力です。気になった点
2019年のビッグマイナーチェンジで劇的進化を遂げたデリカD:5ですが、そのタイミングで全車2.2Lのクリーンディーゼルエンジンを搭載。
それ以前のデリカD:5より圧倒的に静かに走るようにはなったのですが、走行中のディーゼルエンジン特有のこもり音はやや気になるレベル。
また、同クラスのミニバンに比べ、フロアが高め。具体的にはスライドドア部分のステップ地上高は450mm。フロアはそこから85mm高い535mmの高さにあります。乗降性を助けてくれる電動ロングステップ(LED照明付き)も用意されているのですが24万8710円と高価です。
クラスは違いますが、トヨタ ノア&ヴォクシーの同種のユニバーサルステップ(非電動ながらスライドドアの開閉とカラクリで連動)は3万3000円となっています。ちなみに3列目席はかなり実用的ですが、340mmのスライドを最後端位置にセットすると、ラゲッジルームの奥行は160mmと最小限になってしまいます。
デリカD:5の基本スペック・価格表
グレード |
乗車定員 |
エンジン |
トランスミッション |
駆動方式 |
価格(税込) |
M |
8人 |
2.2L DOHC 16バルブ 4気筒 コモンレール式DI-D インタークーラー ターボチャージャー付 |
8速スポーツモードA/T |
4WD |
400万1800円 |
G |
7人 |
410万3000円 |
|||
8人 |
|||||
JASPER |
8人 |
418万8800円 |
|||
G-Power Package |
7人 |
433万9500円 |
|||
8人 |
|||||
P |
7人 |
447万5900円 |
|||
8人 |
アーバンギア
グレード |
乗車定員 |
エンジン |
トランスミッション |
駆動方式 |
価格(税込) |
URBAN GEAR G |
7人 |
2.2L DOHC 16バルブ 4気筒 コモンレール式DI-D インタークーラー ターボチャージャー付 |
8速スポーツモードA/T |
4WD |
423万600円 |
8人 |
|||||
URBAN GEAR G-Power Package |
7人 |
446万7100円 |
|||
8人 |
|||||
URBAN GEAR P Edition |
7人 |
457万7100円 |
洗練されたモダンなイメージの「アーバンギア」はより都会的で高級感のあるデザインが特徴的です。
エクステリアはソリッドかつクリーンなフロントメッキグリルと、ワイド感と安定感のあるフロントバンパーにより、ダイナミックな塊感を表現しました。
また、マフラーの切り欠きを廃したリヤバンパーと、洗練されたイメージのリヤゲートガーニッシュ(クリア)を採用し、モダンでクリーンなリヤスタイリングとしています。
インテリアも根の近くの瘤こぶにできる希少価値の高い木目であるバール杢柄を再現し、艶の高い青みの黒木目をアクセントに配し、高級感のあるデザインです。
デリカD:5のボディサイズ
全長 |
全幅 |
全高 |
ホイールベース |
|
デリカD:5 |
4800mm |
1795mm |
1875mm |
2850mm |
デリカD:5の燃費
WLTCモード |
市街地モード |
郊外モード |
高速道路モード |
|
デリカD:5 |
12.6km/L |
10.1km/L |
12.6km/L |
14.1km/L |
デリカD:5は4WDのミニバンで車重も1930〜1980kgと重いため、燃費はWLTCモードで12.6km/Lです。ただ、使用燃料は軽油となるので、ガソリン車に比べてガソリン単価は抑えられます。
デリカD:5の発売日と納期の目安
デリカD:5は2007年に登場したオールラウンダーミニバンです。悪路走破性に長けたミニバンという唯一無二のコンセプトで、三菱車の中でも根強い人気を持つロングセラーモデルとなっています。
マイナーチェンジや仕様変更は定期的に行われていますが、16年以上フルモデルチェンジが行われていません。2019年に大幅な改良が行われ、外観デザインが一新されました。
現在のデリカD:5の納期は比較的早く、3-6カ月となっているようです。
デリカD:5のおすすめポイント解説
1. 世界でも類まれな存在のミニバンの皮をかぶった本格SUV
2007年のデビュー以来、すでに16年もの間、三菱自動車の看板車種として君臨し続けているのがデリカD:5。その基本部分は本格SUVの初代アウトランダーであり、デリカD:5はデビュー前に過酷なパリダカールラリーのサポートカーとして完走した実績を持つ、いわばミニバンの皮を被った、世界を見渡しても類まれな悪路走行にも適した本格SUVと言える存在です。
最低地上高は、カタログの数値では先代の210mmに対して185mmになっていますが、それは計測方法の違いで実質、先代同等となっているようです。クリーンディーゼルエンジンのみで、経済性、航続距離の長さも大きな魅力と言っていいでしょう。
2. 2019年のビッグチェンジで劇的に進化した走行性能と先進運転支援機能
2019年のビッグチェンジではエクステリア前後のデザイン、インテリアの質感向上、そしてオンロード、オフロードを問わない走行性能の劇的進化だけでなく、先進運転支援機能も一気に充実。先進安全予防技術のe-Assistを標準化し、衝突被害軽減ブレーキシステムやACC(アダプティブクルーズコントロール)はもちろん、ブラインドスポットモニターや誤発進抑制装置、後退時車両検知警報システム、マルチアラウンドビューモニターなどまで用意しています。
3. 大人でもしっかり座れる3列目席
デリカD:5のパッケージングは居住性を重視したもので、ミニバンとして340mmのスライド量を持つ3列目席もかなり実用的。具体的には身長172cmの筆者が3列目席に着座すると、頭上に100mm、膝周りに最小195mmもの(2列目席膝周り空間は最大260mmですが、前方スライドさせ200mmにセットすると、3列目席膝周り空間は240mmにもなります)スペースがあり、シートも座面長490mm、幅1170mm、シートバック高570mmとたっぷりサイズのため、大人でも無理なくドライブを楽しむことができるのです。
外観(エクステリア)
2019年のビッグチェンジで三菱のデザインコンセプトであるダイナミックシールドを採用した顔つきは迫力満点であると同時に「エグすぎ」と賛否両論あったものですが、今となってはトヨタのミニバンを見ても「このエグさでちょうどいい」と感じさせるのではないでしょうか。何しろ、デリカD:5はミニバンの皮を被った、荒野にも似合う、本格SUVそのものなのですから。一方、リヤビューはすっきりと洗練されたデザインだと思えます。
内装(インテリア)
2019年のビッグチェンジで進化した部分の一つが、それまでのモデルのユーザーの不満点だったインテリアの質感向上です。コクピット感のあるインパネ周りは新たに設計されました。ソフトパッドで覆われていて、センターディスプレイも10.1インチの大画面に。最新のミニバンと比べても、遜色のないインテリアとなっています。
後部座席
スライドドアから乗降する2/3列目席の居住性はなかなか。身長172cmの筆者のドライビングポジション基準で、2列目席の頭上に210mm、膝周りに最大260mmの余裕があり、着座性と立ち上がり性にかかわるフロアからシート前端までの高さ=ヒール段差は345mmと高めで乗り降りしやすく、7人乗りの2列目キャプテンシートであれば贅沢感のある居住感覚が手に入ります。
3列目席もこのクラスとして十分なスペースがあり、大人の乗車でも不満なく乗車できるはずです。2列目キャプテンシートであれば、2列目席ウォークイン、2-3列目席スルーでの乗降が可能です。
乗り心地、静粛性ともに本格的な走破性を持つクリーンディーゼルエンジン搭載車としてはなかなかのレベルにあると言っていいでしょう。
安全装備
基本的な安全装備としては運転席&助手席エアバッグ、全列カーテンエアバッグ、運転席ニーエアバッグを装備。
さらにヒルスタートアシストを完備するとともに、e-Assistとして先進運転支援機能を一通り装備しています。
マルチアラウンドビューモニターも設定されているので、車両周囲のモニタリングも万全です。
デリカD:5のおすすめグレード
デリカD:5のおすすめグレードは、ズバリ、最上級のP。マルチアラウンドビューモニターの標準装備でサイドアンダーミラーレスとなり、エクステリアがすっきり。また、先進運転支援機能もフル搭載され、Gパワーパッケージとの価格差も納得の内容となっています。デリカD:5のカラーバリエーション
ボディカラー |
備考 |
|
2トーン |
ホワイトダイヤモンド×スターリングシルバーメタリック |
オプション価格7万7000円 |
スターリングシルバーメタリック×グラファイトグレーメタリック |
||
ブラックダイヤモンド ×グラファイトグレーメタリック |
オプション価格7万7000円 |
|
グラファイトグレーメタリック×ブラックマイカ |
||
ホワイトダイヤモンド ×グラファイトグレーメタリック |
オプション価格7万7000円(JASPER専用色) |
|
ワントーン |
ホワイトダイヤモンド |
オプション価格7万7000円 |
スターリングシルバーメタリック |
||
ブラックマイカ |
||
ブラックダイヤモンド |
オプション価格7万7000円 |
デリカD:5はこんな人におすすめ
あえてほかのミニバンではなく、デリカD:5を選ぶのであれば、やはりアウトドア、キャンプなどをアクティブに楽しみたいユーザーにこそ乗ってもらいたいですね。三菱自慢の4WD、最低地上高の余裕、オールシーズンタイヤの装着で、まさにオールラウンダーな性能、使い勝手を発揮してくれます。街乗り専用ミニバンとしての用途にはもったいないミニバンとも言えるでしょう。
【筆者:青山 尚暉 カメラマン:和田 清志】
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