【2024年】三菱 新型アウトランダーPHEVの価格や燃費、納期まで最新情報をお届け|アウトドアや悪路などオールラウンドに楽しみたい人におすすめ
MōTA / 2023年4月12日 10時0分
三菱 アウトランダーは2005年にミドルサイズSUVとして発売されました。現行モデルは2021年に登場し、日本ではPHEV(プラグインハイブリッド)モデル専用車となっています。アウトドアや災害時の電源供給車としても活躍するアウトランダーPHEVの価格や内装、燃費やおすすめグレードなどをモータージャーナリストの青山尚暉さんが詳しく解説します。
新型アウトランダーPHEVのおすすめポイント
1. 電欠のないBEV(バッテリー駆動の電気自動車)とハイブリッドの中間的な電動駆動車
2. 三菱自慢のS-AWC(Super All Wheel Control)によるオールラウンダーな走行性能、走破性
3. AC100V/1500Wコンセントがもたらすアウトドアや災害時の電源供給車としての機能性
4. 充実した先進運転支援機能とコネクテッド機能
新型アウトランダーPHEVのレビュー・評価
総合評価 4.75 ★★★★★
外観 |
5.0 |
★★★★★ |
内装 |
5.0 |
★★★★★ |
走行性能 |
5.0 |
★★★★★ |
運転しやすさ |
4.0 |
★★★★☆ |
乗り心地 |
4.5 |
★★★★★ |
価格の割安度・燃費・維持費 |
5.0 |
★★★★★ |
良かった点
2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤーでテクノロジー・オブ・ザ・イヤーを受賞した三菱 アウトランダーPHEVは日本における最強のSUVと言っていい存在です。その理由は明快。この3代目はPHEVモデルのみとなり、電欠のないBEVとハイブリッドの中間的な電動駆動車であるとともに、三菱自慢のS-AWCによるオールラウンダーな走行性能、走破性、そしてPHEVに用意されるAC100V/1500Wコンセントがもたらすアウトドアなどでの電源供給車としての便利さや、災害、地震大国の日本における、緊急時の給電車になりうる機能まで備わっているからです。
2列シートに加え、多人数乗車可能な3列シートモデルがPHEVモデルとして選べ(先代はガソリン車のみの設定)、まさに究極のオールラウンダーと言えるでしょう。
気になった点
ほぼ完ぺきなアウトランダーPHEVですが、3列シートモデルの3列目席の居住性に期待してはいけません。乗降はアクロバティックな姿勢を強いられ、シートサイズは実測で座面長360mm、幅1040mm、シートバック高440mm、フロアからシート座面先端までの高さ=ヒール段差270mmという格納前提の簡易的なシートです。
身長172cmの筆者がなんとか座れば、頭上に20mm、膝周りに0-110mm(後者は2列目席前端スライド時)と、居住空間もギリギリ。
大人の乗車であれば、ちょっと近くまで……という用途になってしまいます。3列目席の実用性を望むのであれば、ズバリ、ミニバンの皮を被ったSUVと言える3列目席にも大人がしっかりと快適に座れるデリカD:5をすすめます。
新型アウトランダーPHEVの基本スペック・価格表
グレード |
エンジン |
駆動方式 |
乗車定員 |
価格(税込) |
Mグレード |
2.4L MIVEC DOHC 16バルブ4気筒 |
ツインモーター4WD |
5人 |
484万1100円 |
Gグレード |
5人 |
517万9900円 |
||
7人 |
527万1200円 |
|||
BLACK Edition |
5人 |
526万7900円 |
||
7人 |
535万9200円 |
|||
Pグレード |
7人 |
570万5700円 |
新型アウトランダーPHEVのボディサイズ
全長 |
全幅 |
全高 |
ホイールベース |
|
Mグレード |
4710mm |
1860mm |
1740mm |
2705mm |
その他のグレード |
1745mm |
新型アウトランダーPHEVの燃費
グレード |
ハイブリッド WLTCモード |
ハイブリッド 市街地モード |
ハイブリッド 郊外モード |
ハイブリッド 高速道路モード |
EV走行換算距離 |
充電電力使用時走行距離(プラグインレンジ) |
交流電力量消費率 WLTCモード |
交流電力量消費率 市街地モード |
交流電力量消費率 郊外モード |
交流電力量消費率 高速道路モード |
Mグレード |
16.6km/L |
15.3km/L |
17.2km/L |
16.8km/L |
87km |
87km |
227Wh/km |
207Wh/km |
220Wh/km |
245Wh/km |
その他のグレード |
16.2km/L |
17.3km/L |
15.4km/L |
16.4km/L |
83km |
85km |
239Wh/km |
220Wh/km |
221Wh/km |
262Wh/km |
アウトランダーPHEVのWLTCモード燃費はグレードによって16.2km/L~16.6km/Lです。満充電、ガソリン満タンなら、約1000kmの航続距離が可能なのでロングドライブ派でも安心です。
新型アウトランダーPHEVの発売日と納期の目安
アウトランダーは2005年にミドルサイズSUVとして発売されました。現行モデルは2021年に登場。日本ではPHEV(プラグインハイブリッド)モデル専用車となっています。現行モデルは「2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤー」において、革新的な環境技術や安全技術を備えたクルマに与えられる「テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞。PHEVという電動化の進展に貢献したモデルとしても評価されています。
そんなアウトランダーPHEVの2023年4月時点の納期はグレード、地域にもよりますが、6-7カ月ぐらいとなっています。
新型アウトランダーPHEVのおすすめポイント解説
1. 電欠のないBEV(バッテリー駆動の電気自動車)とハイブリッドの中間的な電動駆動車
3代目となるアウトランダーPHEVはプラグインハイブリッドモデルのみのラインナップになりました。つまり、電欠のないBEVとハイブリッドの中間的な電動駆動車であり、発電を担う2.4Lガソリンエンジン、および先代比で60kWから85kWになったフロントモーター、70kWから100kWになったリヤモーターを搭載。駆動用バッテリーは13.8kWhから20kWhへと増強され、EV走行可能距離はWLTCモードでPグレード・Gグレードが83km、Mグレードが87kmまで延長。実質65~70km(先代は55~60km)はモーターだけで静かに、パワフルに走ることが可能です。
2. 三菱自慢のS-AWC(Super All Wheel Control)によるオールラウンダーな走行性能、走破性
アウトランダーPHEVの大きな武器となる高度な四輪駆動システムが、ツインモーター4WDをベースにアクティブスタビリティコントロール=ASC、アンチロックブレーキシステム=ABS、ブレーキで左右輪を制御するアクティブヨーコントロール=AYCを統合制御する三菱独自のS-AWC(Super All Wheel Control)。その進化は著しく、先代では前輪のみだったブレーキ制御を後輪にも拡大。前後輪の分散制御が可能となり、タイヤ1輪あたりの制動力を小さくできることから、前後輪の左右輪間の駆動、制動力を最適制御しやすく、悪路の走破性の高さはもちろん、山道を含むオンロードでもより高い旋回性能と安定性、ダイナミック性能をもたらしてくれるのです。
三菱を代表するスポーツカー、ランサーエボリューション譲りのS-AWCの実力と言えるでしょう。最低地上高は先代の190mmから200mmに高められています。なお、ドライブモードは常用モードのパワー、エコ、ノーマル、ターマック(ワインディングなどで使用する、後輪への駆動力配分を増やす等により旋回性能を向上させるモード)、そして悪路、雪道用のグラベル、スノー、マッドの7種類。万全です!!
各モードにセットした際、走行シーンをイメージできるイラストとモード名がメーター内に大きく表示され、今、どのモードで走っているかが一目瞭然です。
3. AC100V/1500Wコンセントがもたらすアウトドアや災害時の電源供給車としての機能性
アウトランダーPHEVにはAC100V/1500Wコンセントが用意され、車内外で1500Wまでの家電品が停車中でも使用可能。アウトドアではもちろん、災害時には走る電源供給車として活躍してくれます。便利さとともに、災害大国日本では、絶大なる安心が手に入ることになります。
4. 充実した先進運転支援機能とコネクテッド機能
アウトランダーPHEVには、日産とのアライアンスの効果が発揮される充実した先進運転支援機能を始め、三菱コネクトによるコネクテッド機能が用意されています。例えば、進化版のMIパイロットはACC(アダプティブクルーズコントロール)作動時にカーブや標識を認識し、車速を自動制御。運転の安全・安心に直結します。
また、三菱コネクトではスマホ連携のリモートエアコン機能、タイマー充電などの充電管理機能、駐車位置確認機能、リモートボイスコントロール、自動ソフトウエアアップデート、オペレーターによる問い合わせサポートなどが利用できるほか、三菱初のエアバッグ連動型SOSコールまで用意されているのですから完璧です。
外観(エクステリア)
3代目となるアウトランダーPHEVのエクステリアは、デリカD:5や最新のエクリプスクロスとも共通するダイナミックシールドを新世代化。フードを高めた厚みと迫力あるフロントデザイン、筋肉質なフェンダーフレア、エッジの効いたボディサイドのキャラクターライン、そして飛行機の垂直尾翼をモチーフとしたというDピラー、大径20インチのタイヤ&ホイールの採用など、立派で堂々とした幅広感、存在感は先代の比ではありません。
ボディカラーに2トーンカラーが用意されるのも大きな魅力です。アルミボンネット&樹脂フェンダーを採用するボディは全長4710mm×全幅1860mm×全高1745mm(Mのみ1740mm)、ホイールベース2705mm。先代より一回り大きくなっています。
内装(インテリア)
インテリアの高級感、機能的で上質さを感じられるところもアウトランダーPHEVの大きな魅力。水平基調のインパネは質感が高く、メーターは先進感溢れる12.3インチの大型フル液晶ドライバーズディスプレイを採用。ナビゲーションも9インチの大画面スマートフォン連携ナビゲーションを用意しています。 特筆すべきはドライビングポジション、シートのかけ心地です。前席は2層ウレタン構造となり、背もたれのサイズ、サポート部分が大型化され、背もたれ部分の優しく確実なサポート感が好印象。身長172cmの筆者がシートをもっとも低い位置にセットしてもボンネット全体が視界に入るため、大柄なボディではありますが、車両感覚は掴みやすいほうと言えるでしょう。これは、道なき道を安心して走破するための本格SUVに不可欠な機能要素でもあるのです。
後部座席
先代の不満点のひとつだった2列目席のかけ心地も向上しています。具体的にはウレタンパッドの硬度、形状、厚み、フレームレイアウトを最適化するとともに、背もたれの高さを実測で約50mm高め、肩口までしっかり包まれるシート形状になっているからです。身長172cmの筆者のドライビングポジション背後のスペースは、頭上に170mm、膝回りに250mmとなり、先代の同130mm、230mmを上回っています。シートのかけ心地、居住空間のゆとりともに大幅にアップグレードされているのです。
ただし、3列目席は乗降性や着座性を含め、あくまで緊急席的と考えましょう。
安全装備
アウトランダーPHEVは安全装備、先進運転支援機能も充実。4輪駆動のS-AWCを始め、アクティブヨーコントロール=AYC、アクティブスタビリティコントロール=ASC、および運転席&助手席、サイド&カーテンエアバッグ、運転席ニーエアバッグ、パーキングセンサーなどをフル装備。
さらに日産とのアライアンスによる先進安全機能MI-PILOT、三菱のe-Assistとして衝突軽減ブレーキ、踏み間違い防止アシスト、車線逸脱警報システム、前方衝突予測警報、後側方衝突被害防止支援システム、後退時車両検知警報システムなどが全グレードに満載されています。
新型アウトランダーPHEVのおすすめグレード
おすすめは2列シート、5人乗りです。3列目は緊急席的な使い方になってしまうからです。5人乗りが設定されているグレードはベースグレードのMまたは上級グレードのGとなります。ベストバイはより装備が充実し、三菱コネクト、エレクトリックテールゲート、足元の精悍さと走行性能を高める大径20インチタイヤなどが標準装備されるGグレードでしょう。
逆に、三菱コネクト、エレクトリックテールゲートが不要なら、タイヤ交換時の費用も節約できる18インチタイヤとなるMグレードでも装備や走行性能を含め、十分満足できると思います。
新型アウトランダーPHEVのカラーバリエーション
ボディカラー |
備考 |
|
2トーン |
ホワイトダイヤモンド×ブラックマイカ |
オプション価格13万2000円 |
ブラックダイヤモンド×ディープブロンズメタリック |
オプション価格13万2000円 |
|
レッドダイヤモンド×ブラックマイカ |
オプション価格13万2000円 |
|
スターリングシルバーメタリック×ブラックマイカ |
オプション価格5万5000円 |
|
ワントーン |
ホワイトダイヤモンド |
オプション価格7万7000円 |
レッドダイヤモンド |
オプション価格7万7000円 |
|
ブラックダイヤモンド |
オプション価格7万7000円 |
|
コズミックブルーマイカ |
||
ディープブロンズメタリック |
||
スターリングシルバーメタリック |
||
チタニウムグレーメタリック |
||
ブラックマイカ |
新型アウトランダーPHEVはこんな人におすすめ
アウトランダーPHEVはそのサイズ感、走行性能から、街乗りメインではもったいない車種、電動車と言えます(街乗り専用なら同じ三菱車のPHEVモデルであるエクリプスクロスがあります)。アウトドアやロングドライブ、雪道、悪路のドライブを1年中、オールラウンドに楽しみたいユーザーにこそ、乗ってもらいたい最強の電動車と呼べる1台です。
【筆者:青山 尚暉 カメラマン:和田 清志】
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