トヨタ 新型アルファード&新型ヴェルファイアの違いや最新の納期情報を解説
MōTA / 2023年8月8日 16時0分
トヨタ 新型アルファード&新型ヴェルファイアが2023年6月21日(水)に行われました。すでに一時受注を停止するほどの人気ぶりです。 今回新型アルファード、新型ヴェルファイアをひと足先にカーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんが試乗しました。グレードごとのシートやエンジンの違い、運転感覚など、試乗して分かった注意点をご紹介します。
トヨタ 新型アルファード&新型ヴェルファイアの外観
新型アルファード
グレード | パワートレーン | トランスミッション | 駆動 | 価格(税込) |
---|---|---|---|---|
Z |
2.5L ガソリンエンジン(2AR-FE) |
Super CVT-i |
2WD(FF) |
540万円 |
4WD |
559万8000円 |
|||
シリーズパラレルハイブリッドシステム(A25A-FXS 2.5L) |
電気式無段変速機 |
2WD(FF) |
620万円 |
|
E-Four |
642万円 |
|||
Executive Lounge |
シリーズパラレルハイブリッドシステム(A25A-FXS 2.5L) |
電気式無段変速機 |
2WD(FF) |
850万円 |
電気式無段変速機 |
E-Four |
872万円 |
新型ヴェルファイア
グレード | パワートレーン | トランスミッション | 駆動 | 価格(税込) |
---|---|---|---|---|
Z Premier |
2.4L ターボエンジン(T24A-FTS) |
Direct Shift-8AT |
2WD(FF) |
655万円 |
4WD |
674万8000円 |
|||
シリーズパラレルハイブリッドシステム(A25A-FXS 2.5L) |
電気式無段変速機 |
2WD(FF) |
690万円 |
|
E-Four |
712万円 |
|||
Executive Lounge |
シリーズパラレルハイブリッドシステム(A25A-FXS 2.5L) |
電気式無段変速機 |
2WD(FF) |
870万円 |
E-Four |
892万円 |
話題の新型車、トヨタ 新型アルファード&新型ヴェルファイアに試乗しました。グレード構成はアルファードがZとエグゼクティブラウンジ、ヴェルファイアはZプレミアとエグゼクティブラウンジです。
まずは新型アルファード&新型ヴェルファイアの外観の違いから見ていきましょう。
外観はどちらも存在感が強いです。新型アルファードは豪華指向、新型ヴェルファイアはブラックのグリルがスポーティです。
この違いはそれぞれのキャラクターを現しています。後ほど示す走行性能で詳しく解説します。
トヨタ 新型アルファード&新型ヴェルファイアの室内空間
新型アルファード&新型ヴェルファイアのインパネの周辺は先代型と同等か、それ以上に上質です。インパネの中央には、14インチの大型ディスプレイも装着されており、カーナビの地図画面なども見やすいです。
トヨタ 新型アルファード&新型ヴェルファイアのシート
次に新型アルファード&新型ヴェルファイアのシートを見てみましょう。
1列目のシートは、サイズが十分に確保されているので快適です。特に新型ヴェルファイアは全グレードに本革シートが採用されており、伸縮性もあります。
2023年7月時点では安価なグレードにあたる新型アルファード Zと新型ヴェルファイア Zプレミアには、エグゼクティブパワーシートが装着されます。
ただしここまで2列目の足元空間を広げると、3列目が狭くなります。多人数で乗車する時は、2列目の膝先空間を握りコブシ3つ分に調節すると良いです。この状態であれば、3列目にも握りコブシ2つ半の余裕ができます。
それでも先代型の3列目に比べると、座り心地が少し改善され、着座位置を15mm下げ、若干ですが座面は柔軟にされています。多人数で長距離を移動する機会の多いユーザーは、3列目の座り心地を確認しましょう。
エグゼクティブラウンジのシート
新型アルファードと新型ヴェルファイアのエグゼクティブラウンジでは、2列目が文字通りエグゼクティブラウンジシートに上級化されます。
トヨタ 新型アルファード&新型ヴェルファイアの運転感覚
アルファードとヴェルファイアの全長は4995mm、全幅は1850mmと大柄です。先代型よりも約50mm長く、最小回転半径も5.9mなので、0.1〜0.3m大回りになりました。小回りの利きは悪いです。
その一方で視界は先代型に比べて向上されました。インパネの上側がスッキリしたデザインになり、サイドウィンドウの下端が約30mm下がったので、前方と側方が見やすいです。それでも小回りの利きに不満があり、混雑した街中や駐車場では運転しにくいため、購入時には縦列駐車などを試しましょう。
トヨタ 新型アルファード&新型ヴェルファイアのパワーユニット(動力源)
新型アルファード、新型ヴェルファイアのエンジンスペック
エンジンタイプ | 最高出力 | 最大トルク |
---|---|---|
新型アルファード(2.5Lガソリンエンジン) |
182馬力/6000rpm |
235Nm/4100rpm |
新型ヴェルファイア(2.4Lターボエンジン) |
279馬力/6000rpm |
430Nm/1700〜3600rpm |
ハイブリッド(新型アルファード、新型ヴェルファイア共通) |
190馬力/6000rpm |
236Nm/4300〜4500rpm |
新型アルファードのノーマルエンジンは、実用回転域の駆動力に余裕があって扱いやすいですが、車両重量が2トンを超えるため、パワー不足の印象も受けます。特に2500回転以下の駆動力が不足気味で、発進直後は時速35km前後までの加速が緩慢です。
そのためで最も推奨度が高いパワーユニットは、新型アルファードと新型ヴェルファイアの両方に搭載される2.5Lハイブリッドです。設計が新しく、駆動用電池は出力の高いバイポーラ型ニッケル水素です。先代型のハイブリッドは、世代が古くシステム最高出力も197馬力でしたが、新型では250馬力に増強されました。
新型に搭載される2.5Lハイブリッドは特に実用域の駆動力に余裕があり、登り坂に差し掛かってアクセルペダルを軽く踏み増した時の反応は、3Lエンジン以上に相当します。通常の走りが静かなこともあり、発進時と加速時には4気筒特有の少し粗いノイズが耳障りに感じる人もいるかもしれませんが、走りの満足度は高いでしょう。
トヨタ 新型アルファード&新型ヴェルファイアの燃費
新型ヴェルファイアに搭載される2.4Lターボは、ノーマルタイプの4Lエンジンに相当する駆動力を実用回転域で発生させます。そのため、登坂路や高速道路での進入でも、アクセルペダルを軽く踏み増すと、必要な加速が得られます。
4000回転を超えた領域の吹き上がりも活発で、ATは8速の有段式なので、高回転域を保って力強い加速を続けることもできます。
バランスが優れているのはハイブリッドですが、運転を楽しみたいユーザーには、2.4Lターボが適しています。WLTCモード燃費(2WD)は10.3km/Lなので、2.5Lノーマルエンジンとほぼ同じです。
トヨタ 新型アルファード&新型ヴェルファイアの違い
走行安定性や操舵感、乗り心地は、新型アルファードと新型ヴェルファイアでは性格が異なります。
新型アルファードは、Lサイズミニバンらしく上質な乗り心地が重視されました。18インチタイヤのZグレードは、時速40km以下で街中を走ると少し硬いですが、速度が上昇すると柔軟になります。特にノーマルエンジンのZグレードでは、ハイブリッドに比べるとボディが100kgほど軽く運転感覚も軽快です。
ショックアブソーバーは周波数に応じた減衰力の切り替えが可能な周波数感応型になり、荒れた路面を走行する際に地面から受ける突き上げ感を和らげます。こうした装備の効果により、新型アルファード&新型ヴェルファイアのグレード構成の中では乗り心地が最も優れています。
そのため新型アルファードのエグゼクティブラウンジでは、こうした現象が抑えられるよう後輪をモーターで駆動する4WDのE-Fourを推奨します。
また、ショックアブソーバーの減衰力も新型アルファードに比べて高く、ワインディングなどでもしっかりと踏ん張ってくれます。
さらに、Zプレミアグレードには乗り心地の悪化を抑える周波数感応型のショックブソーバーが採用されています。こちらは新型アルファードの上級モデルであるエグゼクティブラウンジのみに設定されている仕様です。
そして全車にスポーティな19インチタイヤが装着されています
操舵に対する反応をさらに機敏にすると、例えば危険を避ける時に、揺り返しが大きくなって後輪の接地性が下がるなど安定性を阻害することにつながるため、適度な反応度合いに抑えています。このように新型ヴェルファイアは、機敏な運転感覚と安定性のバランスを限界まで突き詰めました。
新型ヴェルファイアは走行性能に力を入れた代わりに乗り心地は少し硬めですが、全グレードに装着された周波数感応型ショックアブソーバーの効果もあり、粗さは感じません。適度な引き締まり感があり、従来モデルのメインユーザー層であるスポーティな運転感覚が好きな人に適しています。
新型アルファード&新型ヴェルファイアのベストバイグレード|新型アルファード ハイブリッドZ 2WDは総合的な商品力が高い
ただし現時点で選べるのは上級グレードのみで、今後はベーシックなグレードも追加される予定です。2.5Lノーマルエンジンなら価格は400〜500万円、ハイブリッドでも500〜600万円程度となるでしょう。なお2023年6月22日に掲載した新型アルファードと新型ヴェルファイアのグレード選びに関する記事もぜひ参考にしてみてください。
新型アルファード&新型ヴェルファイアの納期|2023年8月時点で受注は一時停止されている
新型アルファード&新型ヴェルファイアを購入するなら販売店に問い合わせて、受注を再開した段階で連絡がもらえるようにしておきましょう。
それでも「販売店では既に順番待ちができています」とのことで、再開してもすぐに受注が終了する可能性もあります。待つことを前提に考えれば、前述のベーシックなグレードが追加された後で、予算に合った仕様を選ぶ方法もあるでしょう。
【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:茂呂 幸正】
外部リンク
- 【2023年】トヨタ 新型アルファードは「豪華指向」、新型ヴェルファイアは「スポーツ指向」と大きく差別化|400万円台のグレードも追加予定の新型アルヴェル購入ガイド
- 【2023年】トヨタ 新型アルファード&新型ヴェルファイアの買い得グレードは新型アルファードのハイブリッドZグレードだ! 人気高くすでに受注停止も
- 【2023年】トヨタ 新型アルファードの価格は540万円〜、新型ヴェルファイアが655万円〜! 最上級グレード「エグゼクティブラウンジ」は先代より100万円高
- 【2023年】高級ミニバンのトヨタ アルファードの価格や内装、オススメグレードまで最新情報をお届け |幅広いグレード構成が魅力
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