トヨタ RAV4のボディサイズや燃費、価格、おすすめグレードなどを徹底解説
MōTA / 2023年8月21日 18時0分
トヨタ 新型RAV4 グレード:Adventure│ボディカラー:アッシュグレーメタリック×アーバンカーキ│内装色(シート表皮):オーキッドブラウン(合成皮革/スポーティタイプ)│駆動:4WD(ダイナミックトルクベクタリングAWD)
トヨタのミドルサイズSUVであるRAV4は、2019年に登場しました。基本的なメカニズムやプラットフォームはトヨタ ハリアーと共通です。ハリアーは前輪駆動をベースにしたシティ派ですが、RAV4は悪路向けのSUVの性格を持っています。 今回はそんなRAV4のボディサイズや燃費、価格、おすすめグレードなどをカーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんが解説します。
RAV4のおすすめポイント
・4WDは前輪駆動がベースだが、独自の機能で悪路の走破力を高めた
・フロントマスクも野性的なデザインでカッコ良く仕上げられている
・後席や荷室が広くファミリーカーとしても使いやすい
RAV4のレビュー・評価
総合評価 4.0 ★★★★☆
外観 |
3.0 |
★★★☆☆ |
内装・居住性 |
4.0 |
★★★★☆ |
走行性能 |
4.0 |
★★★★☆ |
運転のしやすさ |
2.0 |
★★☆☆☆ |
乗り心地 |
3.0 |
★★★☆☆ |
燃費 |
3.0 |
★★★☆☆ |
価格の割安度 |
4.0 |
★★★★☆ |
5段階採点の解説
外観
RAV4はフロントマスクに悪路向けのSUVに似た迫力を感じます。ボディサイドも直線基調で、同じトヨタのシティ派SUVであるハリアーやヤリスクロスとは雰囲気が異なります。
内装
RAV4のインパネは水平基調のデザインです。メーターの視認性が優れ、エアコンのスイッチなども使いやすく、実用的に造り込まれています。走行性能
RAV4の直列4気筒2Lエンジンは、高速道路での追い越しの加速時や登坂時などで物足りなさは感じますが、出力も穏やかなので扱いやすいです。ハンドリングは良く、思ったように曲がってくれるので、舗装路もスポーティに走れます。
運転のしやすさ
RAV4の全幅は1800mmを上まわりますが、運転席からは前方がよく見えて、ボディの先端や車幅も分かりやすいです。小回りの利きはグレードによって異なります。乗り心地
RAV4の乗り心地は少し硬めですが、段差を乗り越えた際に乗員に伝わる衝撃が小さくなるように、サスペンションによって抑えられています。価格の割安度
RAV4の価格は293万8000円からと、安い部類ではありません。しかし、悪路の走破力を高めるダイナミックトルクベクタリングAWDなどが備わり高性能でありながら、ハリアーと比べると求めやすい設定とされています。総合評価の解説
RAV4はミドルサイズのSUVで車内も広いです。身長170cmの大人4名が乗車した時、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ2つ半になります。荷室長にも余裕があり、ファミリーでも使いやすいです。
その一方でRAV4の外観は鋭角的に仕上げられ、野性味と存在感が強いです。また、RAV4のボディはワイドで、アドベンチャーグレードの最小回転半径は5.7mなので、小回り性能はあまり良くありません。
ほかの車種とは異なる悪路向けSUVのような独特の個性を感じます。
RAV4の2Lノーマルエンジンは、動力性能がいま一歩ですが、アドベンチャーグレードにはダイナミックトルクベクタリングAWDが装着されました。 それにより、カーブを曲がる時、外側に位置する後輪の駆動力配分を積極的に増やして、車両の進行方向を内側へ向けやすいです。悪路と舗装路の両方で、旋回軌跡の拡大が抑えられています。SUVの実用性や悪路走破力と、舗装路における楽しい運転感覚を両立させました。
良かった点
・外観は遠方から見てもRAV4と分かるほどに個性的
・舗装路から悪路まで、SUVとしては良く曲がって運転が楽しい
・独自の装備を採用しながら、ミドルクラスSUVの中では求めやすい価格設定
気になった点
・ボディがワイドで小回りの利きはいま一歩。後方視界も良くない
・車両重量が1600kgを上まわり、2Lのノーマルエンジンではパワー不足
・街中を時速40km以下で走ると乗り心地が硬めに感じる
RAV4の基本スペック・価格表
グレード | エンジン | トランクミッション | 駆動方式 | 価格(税込) |
---|---|---|---|---|
X |
M20A-FKS (2.0Lダイナミックフォースエンジン) |
Direct Shift-CVT(ギヤ機構付自動無段変速機) |
2WD |
293万8000円 |
4WD |
316万9000円 |
|||
G |
4WD |
366万6000円 |
||
G "Z package" |
4WD |
383万6000円 |
||
アドベンチャー |
4WD |
368万4000円 |
||
アドベンチャー “OFFROAD package II” |
4WD |
388万4000円 |
||
ハイブリッドX |
リダクション機構付のTHSII (A25A-FXS 2.5Lダイナミックフォースエンジン) |
ー |
2WD |
353万8000円 |
E-Four(電気式4輪駆動) |
4WD |
379万1000円 |
||
ハイブリッドG |
4WD |
430万4000円 |
||
ハイブリッド アドベンチャー |
4WD |
430万3000円 |
||
ハイブリッド アドベンチャー “OFFROAD package II” |
4WD |
450万3000円 |
||
Z(PHV) |
リダクション機構付のTHSII Plug-in (A25A-FXS 2.5Lダイナミックフォースエンジン) |
E-Four(電気式4輪駆動) |
4WD |
563万3000円 |
RAV4のプロフィール
トヨタ RAV4は、全長を4600mm(アドベンチャーグレードは4610mm)に設定された人気の高いSUVです。
基本的なメカニズムやプラットフォームはハリアーと共通で、前輪駆動をベースにしたシティ派ですが、RAV4は悪路向けのSUVに似た性格と言えます。
RAV4は最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)195〜200mmを確保したことで、悪路のデコボコを乗り越えやすいです。
後席の頭上や足元にも十分な空間があり、4名で乗車しても長距離を快適に移動できます。
RAV4のボディサイズ
全長 | 全幅 | 全高 | ホイールベース | |
---|---|---|---|---|
アドベンチャーグレード |
4,610mm |
1,865mm |
1,690mm |
2,690mm |
G "Z package" |
4,600mm |
1,855mm |
1,690mm |
|
G、X |
4,600mm |
1,855mm |
1,685mm |
|
Z PHV |
4,600mm |
1,855mm |
1,695mm |
RAV4の燃費
グレード | WLTCモード | 市街地モード | 郊外モード | 高速道路モード | |
---|---|---|---|---|---|
2.0Lガソリン車 |
アドベンチャー |
15.2km/L |
11.5km/L |
15.3km/L |
17.5km/L |
G "Z package" |
|||||
G |
11.5km/L |
15.5km/L |
17.4km/L |
||
X [ ]内は2WD |
15.2[15.8]km/L |
11.5[11.9]km/L |
15.5[16.1]km/L |
17.4[18.1]km/L |
|
2.5Lハイブリッド車 |
アドベンチャー |
20.3km/L |
17.9km/L |
22.4km/L |
20.1km/L |
G |
20.6km/L |
18.1km/L |
22.4km/L |
20.7km/L |
|
X [ ]内は2WD |
20.6[21.4]km/L |
18.1[19.4]km/L |
22.4[23.4]km/L |
20.7[21.1]km/L |
|
Z PHV |
22.2km/L |
20.5km/L |
23.0km/L |
22.5km/L |
RAV4のWLTCモード燃費は、人気の高いアドベンチャーグレードの場合、2Lのノーマルエンジンが15.2km/Lでハイブリッドは20.3km/Lです。
Z PHV 電費
Z PHV |
|
充電電力使用時走行距離 |
95km |
EV走行換算距離 |
95km |
交流電力量消費率 |
155Wh/km |
交流電力量消費率(市街地モード) |
125Wh/km |
交流電力量消費率(郊外モード) |
133Wh/km |
交流電力量消費率(高速道路モード) |
171Wh/km |
電力消費率 |
6.45km/kWh |
電力消費率(市街地モード) |
8.00km/kWh |
電力消費率(郊外モード) |
7.52km/kWh |
電力消費率(高速道路モード) |
5.85km/kWh |
RAV4の発売日と納期の目安
RAV4の売れ行きは、ハリアーほど多くありませんが、日本車の中堅水準です。売れ筋の価格帯が350〜450万円に達する車種としては良好です。今後も現在の人気が継続されるでしょう。納期と今後のモデルチェンジ予想
RAV4が日本で発売されたのは2019年なので、2024年の終盤から2025年にフルモデルチェンジを受ける可能性が高いです。前輪駆動ベースの4WDを主力にしながら、ノーマルエンジンの動力性能を向上させ、安全装備も進化させるでしょう。
RAV4のリセールバリュー
リセールバリューの5段階採点:4点
RAV4はいま人気が高い野性的な雰囲気のSUVなので、中古車市場でもリセールバリューは比較的高いです。
発売から4年が経過しましたが、売却額に不満を感じることはないでしょう。
RAV4のおすすめグレード
おすすめグレード:おすすめグレード:2.0Lガソリン アドベンチャー(368万4000円/4WD)
RAV4の推奨グレードは、2.0Lエンジンを搭載するアドベンチャーです。動力性能は大人しいですが、後輪左右の駆動力配分を積極的に変化させる機能により、SUVカテゴリーのなかでは良く曲がります。
クルマ好きのユーザーは、動力性能よりも曲がりやすさを重視する傾向があるため、2.0Lガソリンのアドベンチャーもそこに合わせてセッティングされています。
最低地上高は200mmを確保したことで、悪路のデコボコも乗り越えやすく、フロントマスクも専用フロントグリルやフロントスキッドプレート、ボディのリフトアップ感を強める専用フロントバンパーなどが採用され、野性味を強められています。
RAV4のライバル比較
共通のプラットフォームを持つハリアーとRAV4ですが、ハリアーの内装のほうが高級感があります。
また、4WDが必要ないというユーザーにとっては、RAV4は大半のグレードが4WDを搭載しており、SUVというカテゴリーの性質上、2WDは選びにくいでしょう。
ハリアーに比べてRAV4のほうが、運転して楽しいセッティングとなっており、クルマ好きのユーザーに適しています。機能や装備の割に価格が抑えられていることも特徴です。マツダ CX-5もライバル車に相当します。車内の広さなどの実用性は同程度ですが、CX-5は実用回転域の駆動力を高めたクリーンディーゼルターボが用意されています。
CX-5は舗装路指向が強く、RAV4は悪路指向といえます。両車とも運転感覚が楽しく、なおかつ個性的なので、乗り比べて判断すると良いでしょう。
RAV4のカラーバリエーション
ボディカラー | 備考(価格) | |
---|---|---|
2トーン |
アッシュグレーメタリック×アーバンカーキ |
オプション5万5000円高 ※アドベンチャーグレードのみ |
アッシュグレーメタリック×グレイッシュブルー |
オプション5万5000円高 ※アドベンチャーグレードのみ |
|
アティチュードブラックマイカ×プラチナホワイトパールマイカ |
オプション7万7000円高 ※Zグレードのみ |
|
アティチュードブラックマイカ×グレーメタリック |
オプション5万5000円高 ※Zグレードのみ |
|
アティチュードブラックマイカ×エモーショナルレッドII |
オプション9万9000円高 ※Zグレードのみ |
|
ワントーン |
プラチナホワイトパールマイカ |
オプション3万3000円高 |
シルバーメタリック |
||
センシュアルレッドマイカ |
オプション3万3000円高 |
|
エモーショナルレッドII |
オプション5万5000円高 ※Zグレードのみ |
|
ダークブルーマイカ |
||
アーバンカーキ |
※アドベンチャーグレードのみ |
|
アティチュードブラックマイカ |
||
グレーメタリック |
RAV4を販売店で試乗するときのポイント
RAV4の全長はハリアーやトヨタ ランドクルーザーなどに比べて小さく、運転時に注意するほどの大きさではありませんが、ボディは他のSUVと比べてもワイドです。狭い裏道を走ったり縦列駐車を行って運転がしにくくないか試しましょう。乗り心地も少し硬く、街中を時速40km以下で走った時に確認しておくと良いです。2Lエンジンを試乗する場合は、登り坂に差し掛かった時に、パワー不足を感じないかチェックしてみましょう。
RAV4のメリットとされる後席や荷室の広さも見ておくと安心です。
【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:島村 栄二/堤 晋一/MOTA編集部】
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