ホンダ 新型フリードの内装を写真で紹介! 内装の特徴や荷室サイズなども解説
MōTA / 2024年5月9日 11時0分
ホンダ フリードは、2024年6月にフルモデルチェンジが予定されています。その事前情報として、同年5月上旬に新型フリードの内外装と概要が公開されました。 この記事では、新型フリードの内装についてまとめています。内装の主な特徴、グレード別の主な特徴、注目装備・機能、インパネ、シート、荷室などを写真を用いて詳しくご紹介します。
ホンダ 新型フリードとは? 先代とのボディサイズの違いとは
新型フリードは全長を4,300mm前後に抑えたコンパクトミニバンです。小回りが利いて運転しやすく、なおかつ広い室内を備えています。
全長 | 全幅 | 全高 | ホイールベース | |
---|---|---|---|---|
新型 |
4,310mm |
1,695〜1,720mm |
1,755mm |
2,740mm |
旧型 |
4,265〜4,295mm |
1,695mm |
1,710〜1,735mm |
2,740mm |
新型フリードのボディサイズは全長4,310mm、全幅1,695mm(数値はエアー。クロスターは1,720mm)、全高1,755mmです。
先代と比べると、全長が45mm長く、全幅はエアーが同値、クロスターが25mm延長され、ルーフアンテナを含む全高は105mm低くなっています。
新型フリードのグレード別の主な特徴
新型フリードのインパネは上面が平らで、デコボコが少なく、前方視界を向上させています。居室スペースを最大化しているミニバンのため、ボディサイズの割に車内が広いです。
荷室の広さやシートアレンジは基本的に先代型と同じで、使い勝手は良いです。
それでいて新型では内装の質が高まり、シートの座り心地も向上しました。
コンパクトなボディながら多人数乗車も可能で、シートアレンジもホンダ ステップワゴンなどのミドルサイズミニバンと同じく実用的です。ただし、3列目の膝が持ち上がって腰の落ち込む着座姿勢になる点には注意が必要です。
新型フリードのグレード別主な特徴
グレード構成は、シンプルなデザインの「エアー」とSUV風の「クロスター」に大別されます。グレードによって選べる乗車定員が異なるので注意が必要です。
それぞれの特長や乗車定員は以下の通りです。
グレード | 2列目のシートタイプ | 人数 |
---|---|---|
エアー |
セパレート |
6人乗り |
エアー |
ベンチ |
7人乗り |
クロスター |
セパレート |
6人乗り |
クロスター |
ベンチ |
5人乗り |
エアー
6人乗りと7人乗りが選べます。2列目をセパレートにした3列シートの6人乗り、2列目をベンチシートにした3列シートの7人乗りの2種類です。
クロスター
5人乗りと6人乗りが選べます。2列目をセパレートにした3列シートの6人乗り、2列目をベンチシートにした2列シートの5人乗りの2種類です。
クロスターの5人乗りは車内後部が低く、荷物の積み下ろしがしやすい特徴があります。
また車椅子ごと乗り込めるスロープ仕様も用意されています。
新型フリードのインパネ(計器盤)周辺
視認性
メーターはデジタルで多彩な情報を表示できます。ディーラーオプションでは、8インチ/9インチ/11.4インチのカーナビとディスプレイオーディオも装着できます。
操作性
ATレバーとエアコンのスイッチは、高い位置に装着されて操作しやすいです。質感
インパネ周辺も上質です。ミドルサイズミニバンに近い雰囲気があります。
新型フリードの注目装備・機能
新型フリードの注目装備・機能
豊富な収納設備
助手席の前側を見ると、上からインパネアッパーボックス、大型インパネトレー、グローブボックスが並びます。後席にもボトルホルダーなど、収納設備がたくさん配置されました。
車内での優れた移動性
新型フリードの売れ筋タイプとなる6人乗りは、2列目にセパレートシートが設定されているため、車内の中央が通路になって移動しやすいです。3列目に座った乗員が2列目に移動して、スライドドアから乗り降りできます。
対してベンチシートの場合は2列目と3列目に通路がないため、そのままの移動は難しく、3列目へ乗り降りをする際には2列目シートを折りたたむ必要があります。
リアクーラー
3列シート車には、後席用クーラーも用意されます。そのため、3列目まで乗員が座る時でも、3列目の人だけ冷風が当たらなくて暑いという不満もないでしょう。
ユーティリティナット
クロスターの車内の後部には、棚や荷物、ライトなどを吊る時に便利なユーティリティナット(ネジ込み式の穴)が装着されます。荷室の側面にはユーティリティサイドパネルも備わり、ここにもフックなどを引っ掛けられます。
新型フリードの1列目の広さと座り心地
広さ
ボディ幅がコンパクトなため、車内の左右方向は特に広くありませんが、頭上には十分な余裕があります。前方視界が優れ開放感も味わえます。
座り心地
現行型ではシートが刷新されたので、骨盤をしっかりと支えて座り心地も良いです。長距離を移動する時も快適です。
新型フリードの2列目の広さと座り心地
広さ
ステップワゴンと比べるとフリードの室内高は低めです。ステップワゴンと床の高さは同程度ですが、フリードのほうが全高が100mmほど低いためです。
それでも頭上の空間を十分に確保したため、その代わりに床と座面の間隔が減りました。少し膝が持ち上がる座り方になります。
座り心地
腰の支え方は良好です。腰が落ち込む着座姿勢ですが、長距離を快適に移動できます。
ノーマルエンジンとe:HEV(ハイブリッド)の違い
ノーマルエンジンでは1列目の下側に足が収まりやすいですが、e:HEVは少し狭くなっています。2列目の足元空間が狭いのはハイブリッドシステムの一部を収めたためです。
そのため、e:HEVの2列目に快適に座るには、スライド位置を少し後ろに移動させる必要がありますが、そうすると3列目の足元空間が少し狭くなります。多人数乗車時の快適性は、ノーマルエンジンの方が上まわります。
新型フリードの3列目の広さと座り心地
広さ
床と座面の間隔は、2列目以上に余裕がありません。
膝が大きく持ち上がり、腰が落ち込む座り方になりやすいです。したがって大人が多人数で乗車すると少し窮屈に感じられるでしょう。
それでも身長170cmの大人6名が乗車した場合、2列目の膝先空間を握りコブシ1つ半に調節すると、3列目にも同程度の余裕ができます。
座り心地
3列目に座ると膝が大きく持ち上がるため、大腿部が座面から離れやすいです。
体重をヒップポイントだけで支えることになりますが、座面にボリューム感があり、座り心地には満足できるでしょう。
新型フリードの2列シート仕様の荷室の広さと使い勝手
広さ
クロスターの2列シート仕様は、大容量の荷室が備わります。
車椅子ごと乗り込めるタイプも用意され、荷室の後部を深く掘り込んであるためです。
荷室に用意されたボードを使うことで、棚のように上下に分けられます。
荷物の収納性
ボードをセットした状態で、後席の背もたれを前側に倒すと、車内の中央から後部が平らな広い空間になって長い荷物も積めます。
この状態は、車内で宿泊する用途にも使えます。
平らな就寝スペースの下に、容量の大きな下段の収納空間ができるため、荷物を外に出さなくてもゆったりと休めます。
新型フリードの3列シート仕様の荷室の広さと使い勝手
広さ
3列目のシートは左右に跳ね上げられます。
先代型に比べると90mm低い位置でコンパクトに畳まれ、荷室幅が160mm広がりました。そのためコンパクトなボディでありながら、荷室は広いです。
荷物の収納性
2列目がベンチシートの7人乗りでは、3列目の跳ね上げに加えて、2列目も前方に向けて格納できます。
2名乗車時には、2列目がセパレートタイプになる6人乗りよりも、さらに広い荷室に変更できます。
新型フリードのライバル車との違い
新型フリードのライバル車は、トヨタ 新型シエンタです。新型シエンタには2列目がセパレートタイプになる6人乗りは用意されません。
両側にアームレストが備わり、車内の移動がしやすい6人乗りの設定は、新型フリードのメリットです。また身長170cmの大人6名が乗車した時、2列目の膝先空間を握りコブシ1つ半に調節すると、新型フリードでは3列目にも同程度の余裕ができます。
しかし新型シエンタは、同じ測り方で、3列目の膝先空間がほとんど確保されません。
その代わり新型シエンタは、3列目の床と座面の間隔が新型フリードを上まわり、腰が落ち込む姿勢になりにくいです。両者の3列目シートは一長一短ですが、一般的には新型フリードの方が足元空間が広く、快適に感じられるでしょう。
荷室のアレンジも、新型シエンタと新型フリードではそれぞれに違いがあります。
新型シエンタでは、3列目が2列目の下側に収納されます。
したがって新型フリードと異なり、格納した3列目が荷室に張り出さず、スッキリした空間になります。その半面、3列目を格納する時には2列目も動かす必要があり、格納する際の操作が少しわずらわしく感じられるでしょう。
そのため、頻繁に3列目を出し入れする人には、格納時の操作が簡単な新型フリードの方がおすすめです。
一方、基本的に3列目を格納して使う人には新型シエンタの方が、荷室を広く使えるので快適です。
新型フリードの推奨ユーザーとおすすめの買い得グレード
新型フリードの推奨ユーザー
新型フリードの3列シート仕様は、ファミリーユーザーに適します。ボディがコンパクトで、ミニバンらしい機能が欲しい人にもピッタリです。
2列シートの5人乗りは、クロスター専用ですから、キャンプに出かけて車中泊を楽しむユーザーに向いています。多量の荷物を積む用途にも適します。
買い得グレード
機能と価格のバランスを考えると、エアーの6人乗りが最も買い得です。ただし5人乗りが欲しい場合は、エアーに設定がないため、必然的にクロスターとなります。
【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:茂呂 幸正/本田技研工業】
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