日産の新型ミニバンとして「タウンスター」を日本導入? 予想価格やサイズなどを紹介
MōTA / 2024年6月6日 17時0分
トヨタ シエンタやホンダ フリードなど、コンパクトミニバンの販売台数が順調な中、日産のラインナップではミニバンが不足しており、同社は国内市場で苦戦が続いている状態です。そこで期待されているのが、欧州で販売されている日産 タウンスターの日本導入です。 当記事では、タウンスターとはどんなクルマなのか、ボディサイズや内装、パワートレインなどをご紹介します。あわせて、タウンスターが日本発売となりそうな理由について、カーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんが解説します。
タウンスターとは?
日産 タウンスターは、欧州で販売されているミニバン。ルノー カングーの兄弟車でカングーが3代目へフルモデルチェンジされた直後の2021年に登場したモデルです。
都市部や郊外での使い勝手を考慮したサイズ感で、後部にはスライドドアを備えた実用的なモデルです。
タウンスターには、乗用仕様と商用仕様がありますが、当記事では日本に導入されそうな乗用仕様をメインに解説していきます。
タウンスター乗用仕様のボディサイズは2種類
タウンスターの乗用仕様では、標準ボディで2列シート5人乗りの「タウンスター・コンビ」と、ロングボディで3列シート7人乗りの「タウンスター・エバリア」がラインナップされています。
タウンスター・コンビ(2列シート)
ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2716mmで、全長の割に長めですが、都市部や郊外での使い勝手が良いサイズでしょう。
タウンスター・エバリア(3列シート)
ホイールベースも3100mmまで拡大され、室内空間が広がっています。全幅と全高はタウンスター・コンビと同程度です。
2列目と3列目の両方を折りたたむ(あるいは取り外す)と、長い荷物を積むことも可能です。
タウンスターの外観
タウンスターは、コンパクトなミニバンとしてスタイリッシュで機能的なデザインを持っています。
フロントグリルは「エアカーテン」を備えたデザインで、フロントバンパーや前輪周りの空気の流れを最適化し、空気抵抗を低減することで燃費向上に寄与しています。
タウンスターの内装
このタッチスクリーンは、Apple CarPlayやAndroid Autoに対応。また、まるで真上からカメラで映しているようにモニターに映し出して駐車を支援する「アラウンドビューモニター」にも対応。
また、タウンスターのガソリン仕様には、システムがアクセルとブレーキの操作を行い、車速に応じた車間距離を保ちながら走行する「インテリジェントクルーズコントロール」、EV仕様には高速道路の巡航時・渋滞時にドライバーの運転を支援する「プロパイロット」が搭載されています。
タウンスターの荷室
タウンスターのパワートレイン
ガソリンエンジン仕様
EV仕様
タウンスターの燃費
日産 セレナのガソリン車で最も燃費がいいXグレード(2WD)で13.4km/L、トヨタ ノアのガソリン車で最も燃費がいいG・Xグレード(2WD)でも15.1km/Lなので、それらを上回る低燃費です。
タウンスターが日本発売となりそうな理由とは?
日産は国内販売でのシェアに伸び悩んでいます。まずは日産がシェアに伸び悩む原因と、その対策としてなぜタウンスターが必要なのかを解説していきます。
日産は新型車が一時は激減し、国内市場シェアが減少
2023年度における日産の国内販売順位は、1位のトヨタ、2位のスズキ、3位のホンダに続いて4位です。ダイハツは認証に関する不正問題で出荷を停止するまで3位に入ることが多く、その際の日産は5位でした。
日産の国内販売順位を振り返ると、2007年頃まではトヨタに次ぐ2位でした。しかし、2008年に発生した世界的な不況、いわゆるリーマンショック以降は、国内で発売される新型車が激減し、売れ行きが急速に下がっています。
具体的には、2007年における日産の国内販売台数は72万973台でしたが、リーマンショック以降の2010年は64万5320台、2015年は58万9046台と減少しました。2020年は新型コロナウイルスの影響も受けて46万8518台まで下がり、直近の2023年は48万578台と盛り返しましたが、2007年と比べると67%に留まります。この国内販売台数の減少により、メーカー別の順位と国内シェアも下がったわけです。
シェアは回復しつつあるも、売れ筋カテゴリー車種が弱い現状
それでも日産のメーカーの国内販売順位が4~5位と低迷するのは、売れ筋カテゴリーの車種が弱いためです。
Lサイズのエルグランドはありますが、発売が2010年と古く、ハイブリッドも選べないために販売は低迷しています。
したがって、日産の小型/普通車で販売が好調な車種は、ノート、ノートオーラ、セレナぐらいでしょう。その一方で、ルークス、デイズ、サクラは堅実に売れているため、今の日産の国内販売では軽自動車の比率が約40%に達しました。
ニーズの高いミニバンのタウンスターで順位改善を図る?
この2車種の後継となる背の高いコンパクトな車種が登場すると好ましいですが、現在の日産は、国内向けの小型車をノートシリーズに任せています。
ベーシックなノート、上級のノートオーラ、スポーツモデルのノートオーラNISMOと選択肢を増やすことで、日産のコンパクトカー需要を効率よく一手に引き受ける戦略です。キューブの後継を開発するとしても先の話でしょう。
このような状態のため、コンパクトなミニバンが必要です。そこで既に欧州を中心に販売されているタウンスター・コンビが注目されており、キューブの後継車種となり得るモデルです。
2023年のエルグランドの1か月平均登録台数は約190台で、セレナのわずか3%でした。ここまで売れ行きが下がったなら、タウンスター・エバリアを国内に導入する方法も考えられます。
タウンスターの日本導入時の予想価格
問題は価格でしょう。各メーカーの商品企画担当者は「今は円安が進んでおり、海外工場で生産された日本車を輸入すると、価格が割高になって採算を取りにくい」と口をそろえます。
そこが解消された場合、タウンスター・コンビの予想価格は295万円~です。タウンスター・エバリアははセレナe-POWERハイウェイスターVよりも少し安い345万円くらいで導入できれば、幅広い日産車ユーザーから注目されるでしょう。
【筆者:渡辺 陽一郎/カメラマン茂呂 幸正/小林 岳夫/堤 晋一:】
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