ホンダ N-BOXジョイの内装を紹介! 荷室や後席の広さ、使い勝手など詳しく解説
MōTA / 2024年9月19日 11時0分
ホンダ N-BOXジョイは、N-BOXのアウトドアテイストのモデルです。 2024年9月26日(木)に正式発表され、9月27日(金)に発売が開始されます。 今回は、カーライフ・ジャーナリストの渡辺 陽一郎さんがN-BOXジョイの内装の特徴や後席の広さ、荷室の使い勝手などに焦点を当てて詳しくご紹介します。
N-BOXジョイとは
ホンダ N-BOXには、以前から標準ボディとエアロパーツを装着したカスタムがありますが、3つ目のモデルとしてN-BOXジョイが加わります。販売店では2024年8月29日(木)から価格を明らかにして予約受注を行い、9月19日(木)に内外装のデザインが公開されました。
N-BOXジョイは9月26日に正式発表され、27日には生産や納車を伴う発売となります。
MOTAでは2024年9月2日に価格を含めた詳細な情報を掲載しています。
そこで今回は、内装について詳しく紹介していきましょう。
N-BOXジョイの内装の特徴
N-BOXジョイの室内はN-BOXの標準ボディやカスタムと同じく広々としています。内装の基本構成も共通ですが、N-BOXジョイではシートや荷室のデザインに違いがあります。
特に注目すべきはチェック柄のシート生地と荷室の素材です。内装をチェック柄で揃えているため、後席を格納した時の居心地も快適にし、荷室を小部屋として使えるように配慮されています。
現時点では、モノトーンのシンプルな内装は展開されていません。
N-BOXジョイの注目装備
N-BOXジョイでは特徴的な内装となっています。注目される装備は以下の3つです。
N-BOXジョイの注目装備
一つずつ詳しくみていきましょう。
シート生地と同様の荷室表皮で快適
荷室の表皮は、一般的にはシート生地とは異なります。ところがN-BOXジョイでは、シート生地と同じ素材を使って、日本初の成形同時接着を行いました。
これにより荷室の素材は色彩や柄、手触りともにシートの表皮と同様にすることができ、リラックスした気分を味わえます。
プレート入りで平らな荷室
荷室の基本的な広さやレイアウトは、N-BOXの標準ボディやカスタムと同じですが、細かな造りは異なります。
荷室の床にプレートを入れて、デコボコを抑えると同時に座った時の快適性を高めました。荷室後端の床も80mm持ち上げて、荷室を平らな状態に近づけています。
荷室に18Lの床下収納が追加
荷室後端の床を80mm持ち上げたので、床下に空間ができました。そこにフロアアンダーボックスを装着しています。ボックスの開口幅は666mm、開口部の奥行寸法は192mmで、深さは182mmです。フロアアンダーボックスの容量は18Lで、折り畳み式のチェアーなどを収納できます。
N-BOXジョイの荷室
N-BOXジョイの荷室は、床面が通常より80mm高く設定されており、フラットな空間が広がります。荷室の床にはプレートが組み込まれ、凸凹を感じさせない工夫がされています。荷室の広さはN-BOXと同じく軽自動車の最大級で、27インチの自転車も積むことが可能です。
ただし、床面が80mm高くなっているため、荷物の積載よりも居住性に重きを置いた設計となっています。
N-BOXジョイの開発者は「テラスでの食事や、ピクニックでレジャーシートを敷いたようなリラックスした空間を目指してチェック柄を採用した」と語っており、世代や性別を問わず、親しみやすいデザインに仕上がっています。N-BOXジョイのインパネの使い勝手
ここからは、N-BOXジョイのインパネの使い勝手について、視認性、操作性、質感の3つの項目をみていきましょう。視認性
N-BOXジョイのデジタルメーターはN-BOXの他モデルと同様に視認性が高く、タコメーター(エンジンの回転数)や安全支援情報など多彩な情報を表示できます。操作性
N-BOXジョイのATレバーやエアコンのスイッチは高めの位置に配置されており、操作が容易です。質感
N-BOXジョイの内装は汚れが目立ちにくい明るいブラウンで仕上げられています。助手席前のトレイには黒っぽいストーンカラーが採用されており、N-BOXカスタムと共通で上質な印象です。N-BOXジョイの前席の広さと座り心地、乗降性
ここではN-BOXジョイの前席について広さや座り心地、乗降性についてそれぞれみていきます。広さ
N-BOXジョイの前席の広さはN-BOXの標準ボディやカスタムと同様で、軽自動車では最大級です。
身長170cmの大人が座った時、頭上には握りコブシ3つ分の空間があります。
フロントウィンドウの角度も直立しているため、奥行きもあり広々と感じられます。
座り心地
N-BOXジョイの前席の座り心地も、基本的にはN-BOXのほかのタイプと同じですが、シート生地の違いによって若干の差もあります。
標準ボディのトリコットよりは少し硬く、カスタムのフルプライムスムースに比べると少し柔らかいです。
乗降性
N-BOXジョイの着座位置と床の高さはちょうど良く、乗り降りしやすいです。
N-BOXジョイの後席の広さと座り心地
続いて、N-BOXジョイの後席について広さや座り心地、乗降性についてそれぞれみていきます。広さ
N-BOXジョイの後席は、N-BOXのほかのタイプと同様に広いです。
後席のスライド位置を後端に寄せて、身長170cmの大人4名が乗車する場合、後席に座る乗員の頭上空間は握りコブシ2つ分で膝先には4つ分の余裕があります。これは軽乗用車では最大級の広さです。
座り心地
N-BOXジョイの後席は座面の前端に少し丸みがあり、大腿部と接する部分が短く感じます。長身の乗員がいる時は注意しましょう。
座り心地は標準ボディよりは少し硬いですが、突っ張るようなサポート不足はありません。座面が短く感じられることを除くと、座り心地は満足できます。
乗降性
スライドドアの開口幅は640mmとワイドで、スズキ スペーシアギアを40mm上まわります。床の高さも適度で乗降性は優れています。
N-BOXジョイの内装の注意点
ここでは、N-BOXジョイを購入する前に押さえておきたい内装の注意点を2つご紹介します。内装の注意点1
N-BOXジョイは、N-BOXの標準ボディやカスタムに比べると、荷室後端の床が80mm高いため、重い荷物を地面から積み降ろす場合は不利です。荷室高も少し減っています。
内装の注意点2
内装はチェック柄のみです。幅広いユーザーに適する柄ですが、モノトーンが好きな場合は選びにくいです。
N-BOXジョイのライバル車との違い
N-BOXジョイのライバル車は、全高が1700mmを超える軽自動車のスーパーハイトワゴンに設定されたSUV風のモデルです。三菱 デリカミニ、スズキ スペーシアギア、ダイハツ タントファンクロスが該当します。
これらの車種に比べて、N-BOXジョイはアウトドアで使うSUVとしては不向きです。
シートの撥水処理などは施されていますが、キャンプ場に出かけるよりも、近所でのんびりと過ごす用途して考えられています。
N-BOXジョイの推奨ユーザー
N-BOXジョイを推奨するのは、本格的なアウトドア派というよりは、日常的にクルマを使い、ライトなアウトドアをときどき楽しむようなユーザーです。
たとえば、買い物に出かけて真っ直ぐ自宅へ戻るのではなく、近所の公園の駐車場に立ち寄ったり、後席を格納して、チェック柄の荷室でファーストフードのハンバーガーなどを食べて、リフレッシュするような使い方が似合います。読書をしたり、昼寝をするのも楽しそうですね。
N-BOXジョイのベストグレード
N-BOXジョイのグレードは基本的に1種類ですが、ノーマルエンジンとターボ、2WDと4WDの選択は可能です。基本的にはノーマルエンジンの2WD(184万4700円)で十分です。
登坂路を試乗してパワー不足を感じた時は、ターボの2WD(204万4900円)を選ぶと良いでしょう。
ターボの価格はノーマルエンジンよりも約20万円高いですが、ターボにはノーマルエンジンがオプション設定にしている右側スライドドアの電動機能、パドルシフト、本革巻きステアリングホイール、上級シート表皮なども加わります。
したがってターボの正味価格は9万円に収まるので買い得です。
まとめ
N-BOXジョイの内装は広々としており、チェック柄が取り入れられたおしゃれで親しみやすいデザインが特徴です。
特に、居住空間としての快適性が強調されており、荷室をリラックスできる空間として利用できるのが魅力です。
一方で、モノトーンの内装が選べないことや、荷室床が高いため重い荷物の積み降ろしにはやや不便さがある点には注意が必要です。
【筆者:渡辺 陽一郎 カメラマン:茂呂 幸正】
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