日本電気硝子:高効率の深紫外線透過ガラスの開発に成功
MotorFan / 2018年3月3日 22時5分
日本電気硝子は、従来品と比較し、深紫外線域での透過率を10%以上※向上させた新製品を開発し、受注を開始した。3月6日から開催される「第7回LEDNEXTSTAGE2018」(於:東京ビッグサイト) に出展する。 ※波長200nmでの当社従来品との比較
紫外線の中でも比較的波長が短い深紫外線は、殺菌作用や有機物の分解作用を持ち、医療現場や食品工場などでは、深紫外線を発光するランプやLEDが使用されている。これらの光源を保護するために、深紫外線を効率的に透過させる石英ガラスや当社の深紫外線透過ガラスが使用されている。
日本電気硝子の深紫外線透過ガラスは石英ガラスと比べて、低温での熱加工が可能であること、LEDに広く使用されている窒化アルミニウムと熱膨張係数が近似であることなどの利点を有しているが、深紫外線域の透過率が石英ガラスと比較して低いという欠点があった。
同社はガラス組成を見直すことにより、上記の利点を維持しつつ、石英ガラス同等の深紫外線透過率を有するガラスの開発に成功した。これにより、深紫外線が必要とされる様々な装置の性能向上に大きく貢献できる道が開かれた。今後、深紫外線関連装置の市場において、当該製品の優位性を積極的にPRし、拡販に努めていく。本製品の特性及び主な用途におけるメリットは以下の通り。
<本製品の特長>
・250nm以下の深紫外線域の透過率は石英ガラス同等 (波長200nm以下では従来品比10%以上向上)
・軟化点は石英ガラスに比べ1000°C低い約700°Cであり、低温での熱加工(封着等)が可能
・窒化アルミニウムとの熱膨張係数差は石英ガラスに比べ1ケタ小さい⇒熱膨張係数差によるLEDパッケージのガラス剥がれ・割れの発生無し
・各種薄膜を施すことが可能(金メタライズ膜、反射防止膜など)
・管や板形状の他、レンズやプリズム形状での対応も可能
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