「ランドローバー・レンジローバーSVクーペ」は世界限定999台、すべて手作りのフルサイズ高級2ドアSUV!【ジュネーブモーターショー2018】
MotorFan / 2018年3月8日 17時35分
イギリスのジャガー・ランドローバーは3月6日、同日より開催されたジュネーブモーターショーにおいて、フルサイズ高級SUV「レンジローバー」の2ドアモデル「レンジローバーSVクーペ」を世界初公開した。
世界で999台のみ販売され、そのすべてが英国ウォリックシャーにあるSVOテクニカルセンターで、ジャガー・ランドローバーのスペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)によって手作業で組み立てられるこの限定モデルは、ボンネットとロアテールゲートを除き、フロントおよびリアバンパーなどすべてのアルミニウム製エクステリアパネルを一新。
グリルは、ブライトクローム・フロントメッシュとブルネルメタリック・リアメッシュを採用し、さらにサテンインダスシルバーのメタルサラウンドを配置した。また、ボンネットおよびテールゲートにあるブライトクローム/ブラックナールド仕様の「RANGE ROVER」ロゴは、英国バーミンガムの「Jewellery Quarter」で、手作業で作られる。
144個のLEDを搭載したピクセルレーザーLEDヘッドライトおよび4つのレーザーダイオードを用いた「レーザー・サプルメンタリー・ハイビーム」は、標準LEDの実に5倍の照度を持つもの。80km/h以上で走行中、対向車のライトがない状況で、500m以上先の視認性を確保してくれる。
ボディカラーは極めて豊富に用意されており、グロスまたはサテン仕上げのうち4色は「レンジローバー」初採用色となる「Constellation」「Parallax」「Liquesence」「Obsidian」で、残りの4色は、SVプレミアム・パレットから、「Ethereal」「Flux」「Valloire」「Desire」をセレクト。「Liquesence」には、「レンジローバー」初のリキッドメタル仕上げオプションも設定された。
また、「レンジローバーSVクーペ」専用に、グロス仕上げのデュオトーン・オプションがあり、「Valloire」と「Flux」、「Valloire」と「Ethereal」、「Parallax」と「Ethereal」、「Obsidian」と「Desire」の4つの組み合わせから選択可能となっている。
16色あるSVプレミアム・パレットは、三層コート、ティントクリアコート、パールセント、クローマフレア、サテンマットなどの幅広い塗装仕上げとともにオプションで用意。さらに、SVOによるパーソナライゼンション・サービスの一環として、「レンジローバーSV クーペ」の試乗イベントもしくは英国ウォリックシャーにあるSVOテクニカルセンターを訪問する顧客は、他のカラーも選択可能となる。
「目を見張るほどの美しさとラグジュアリーで上質な触感を備えた」とジャガー・ランドローバーが自ら豪語するのが納得できるほどモダンかつ贅が尽くされた内装の色は、前席と後席を明るい色と落ち着いた色で配色した4種類のデュオトーンから選択可能(「Orchid」と「Eclipse」、「Orchid」と「Vintage Tan」、「Brogue」と「Ebony」、「Cirrus」と「Lunar」)。さらに「Ebony」「Lunar」「Eclipse」「Vintage Tan」では、すべての席を単色にすることもできる。
シートヒーター&クーラー付きの20way電動調整式フロントシートおよび10way電動調整式リアシートには、特別に選定したセミアニリンレザーを使用し、グラデーションのダイヤモンドキルトのデザインを採用。シート自体もより広く、そして深く沈みこむような着座ができるようにし、シート間のインターライナーも専用開発するなど、極めて高い快適性を実現している。
伝統的なクラフトマンシップと特許を取得した新しい形式のプロセスで、ウォルナットとシカモアを組み合わせた「Nautica」のベニアも「レンジローバー」初採用のもの。「Nautica」と「Natural Black Ash」「Santos Palisander」の3種類のエレガントなベニアは、ステアリングホイール・リム、ドアケース、センターコンソール、インストルメントパネル、ラゲッジコンパートメントフロアで選択できる。
さらに、細部までこだわり抜いた1台にしたいという顧客の要望に応えるため、SVOのビスポーク・パーソナライゼーション・チームが、100種類以上の塗装色と独自の組み合わせのサンプル、数々の仕上げ、デュオトーンのレザーシート(フロント/リア)とビスポークのキルトパターン、コントラストステッチ、ヘッドレスト刺繍、ドアハンドルおよびトレッドプレートの刻印、高級感溢れるセミメタル・バッジなども用意している。
インフォテインメント・システムには「InControl Touch Pro Duo」を採用し、10インチのディスプレイ、10インチのコントロールパネル、そして12インチのインタラクティブ・ドライバー・ディスプレイを搭載。
また10インチのフルカラー・ヘッドアップ・ディスプレイ(HUD)は、通りの名前を含む交差情報、スロープやホイール、クルーズコントロール、エンジン回転数、ギアの情報を表示する。
オーディオとしては、デュアルチャネルのサブウーファー付き、1700Wの23基のスピーカーで構成された、Meridian社製3Dシグネチャー・サウンド・システムを搭載し、トリフィールド3D技術により音質を向上させた。
搭載されるパワートレーンは、565ps・700Nmの5.0L V8スーパーチャージドガソリンエンジンに、ロータリードライブセレクターとパドルシフトを備えたZF製8速AT。0-60mph加速は5.0秒(0-100km/h加速は5.3秒)、最高速度は266km/hに達する。
さらに、ツインスピードトランスファーボックスを搭載したフルタイム4WDシステムと、アクティブロッキングリアディファレンシャルにより、どのような路面でも走行可能としながら、「ダイナミック」「エコ」「コンフォート」「草・砂利・雪」「泥・轍」「砂・石・徐行」からモード選択できる「テレインレスポンス2システム」によって、そのオールテレイン走破性能を補完するという念の入れようだ。
レンジローバーSVクーペの最低地上高は、標準の「レンジローバー」より8mm下げられることで、ダイナミックなパフォーマンスと美しさを両立。走行速度が65mph以上になると自動的に15mm車高を低くし安定性を高めることで、燃費が最小限に抑えられる。
エアサスペンションによる車高調整は5種類用意されており、アクセスハイト(通常の車高より最大で50mm低い)、オフロード1ライドハイト(通常より最大40mm高い、時速80k/hまで)、オフロード2ライドハイト(通常より最大で75mm高い、50km/hまで)のほか、障害物が検知されたときには自動的に車高を30~40mm高くし、さらに手動で30~40mm高くすることもできる。
アルミホイールは21インチから23インチまで4つのオプションを用意しており、その中でも275/40R23オールテレインタイヤを装備したツートーンシルバーポリッシュドシックススプリットスポーク(23インチ)と、ポリッシュ仕上げのダークグレイポリッシュドファイブスプリットスポーク(22インチ)は、「レンジローバー」として初めて採用された。
日本市場での販売台数および価格は未定。だが、このレンジローバーSVクーペが、極めて希少価値の高いコレクターズアイテムとなることだけは間違いなさそうだ。
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