マグナ、ドイツに新しいコンポジット専門開発研究拠点であるセンター・オブ・エクセレンスを設立
MotorFan / 2018年3月10日 15時20分
ドイツ・エスリンゲンに新しく設立したマグナのコンポジット専門拠点のセンター・オブ・エクセレンスは、非常に厳しくなりつつある燃費基準に対応する欧州の自動車メーカーを先進素材の軽量構造部品や外装部品でサポートすることを目的に設立された。
マグナ エクステリアのプレジデントであるGrahame Burrowは「軽量コンポジット部品は、スチール製部品と比較して30%~60%の重量削減を可能にします」とし、「この数字から自動車メーカーがなぜこのような材料を追い求めるのかは明らかですが、彼らのターゲットを実現するために革新的なソリューションを提案させて頂く準備は出来ています」とコメントしている。
この拠点は主に、車両サブフレームなどの構造部品やドアパネルやボンネットなどの外装ボデー部品の開発の中心拠点になる。すでに、この新拠点でいくつかの欧州自動車メーカーと共同開発プロジェクトを行うことが決定している。プロジェクトの中には、リア構造部品モジュールへの先進コンポジット材の採用研究や、車両サブフレームへのコンポジット採用検討が含まれる。また、クラスA外装パネル用コンポジットの開発に興味のあるメーカーもある。
この拠点には、各種繊維強化樹脂やシートモールディングコンパウンド (SMC) 材等の熱硬化性樹脂材の圧縮成形に最適な2,300メートルトンのエンゲルV-Due成形機が新しく設置されている。この設備により、熱硬化性樹脂材や圧縮成形プロセスを使用しての実物大の自動車部品の開発、試作、試験が可能になる。この成形機は、温度サイクル、気候サイクル、さまざまな静・動試験、微視的検査が可能な試験施設とつながっている。
マグナは、2010年にカナダ国立研究機関と共同でトロントにコンポジット専門研究開発拠点のセンター・オブ・エクセレンスをすでに設立している。キャデラックVシリーズの2016年モデルに採用された炭素繊維製ボンネットやフォード社と共同で行っている炭素繊維製車両サブフレームの量産可能性試験などが、このトロント拠点の主なプロジェクトだ。
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