見た目も中身もスゴかった! 新生ランブレッタ Vシリーズ 3モデル詳密解説
MotorFan / 2018年3月13日 16時45分
外国製スクーターが得意な自分的に青天の霹靂級な出来事だったランブレッタ復活劇。そしてそのランブレッタを日本で展開するのがサイン・ハウスだという話には俄然興味が湧く。後編となる今回は、実際に日本で販売される予定のVスペシャルシリーズを細かく紹介していこう。(REPORT:大家伝)
サイン・ハウスが扱う新生ランブレッタ
前編でお伝えしたように、EICMA2017で復活を果たしたランブレッタ。しかもサイン・ハウスの取り扱いだというから日本で手に入れられるのが確定したワケで、こうなるとスクーターシーンが一気に活気づきそうな期待感が膨らむというもの。なぜならランブレッタの復活は、イタリア車好きの層ばかりか、ファッションという切り口からランブレッタスクーターを欲する層が動き出す可能性を秘めている。これはある意味で、今までスクーターと無縁だった新規ユーザーに対する訴求力が期待できることにほかならない。
さて、そんな新生ランブレッタはかつてランブレッタを製造販売していたイノチェンティ社からではなく、前編で触れている通りイノチェンティ社とKSRグループ(オーストリア)との共同設立によるLambretta GmbH(ランブレッタ有限会社)から販売されることとなった。
このKSRグループとは自転車から4輪バギーまで様々な車種をインナップしており、同社オリジナルブランドの電動スクーターやカフェレーサータイプのロードバイクなども展開。今回のランブレッタ事業によって、2輪メーカーとして発展していこうという狙いがあるのだという。
またLambretta GmbHでは、「2018年3月より量産が始まるランブレッタはブランド名だけを継承した中身のない商品とは全く一線を画する、過去のランブレッタ以上に個性豊かな、中身のある品質の高い商品です」とアナウンスされている。
そもそもランブレッタスクーターは、第二次大戦で生産設備の大半を失ったイノチェンティ社が再建の手段としてスクーター製造に舵を切ったことで生み出されたもの。その際に元々の金属加工業でスチールパイプを扱っていた経験を活かした、フレーム剥き出しのストリップ型スクーターこそ黎明期のランブレッタ・モデルAといった車両であった。その後、剥き出しだったフレームを覆うカバード型スクーターとなり、お洒落なスクーターとしての認知度も高まっていったという経緯がある。
モノコック化でライバルは心中穏やかじゃない!?
では新生ランブレッタの威信をかけたファーストモデルを見てみることにしよう。俄然興味が湧くのはかつてのライバルを意識したからか、ボディ基本骨格をスチール・モノコック形式としている点だ。これにより高い剛性と、ランブレッタならではの高級感も備えている。しかも決してヘビーウェイトとならないよう、鋼板の配置とデザインには相当な工夫が凝らされているという。
そして灯火類はすべてLEDを採用し、フロントウインカーはボディ・パネルへのビルトインタイプとなっている。リヤウインカーはリヤコンビネーションランプ内にインストールされ、美しいテール&フラッシャーを形成。ランブレッタ独自の世界観を構築している。
LCD液晶を配したダッシュボードにはレトロ感漂うスピードメーターが組み合わされ、ランブレッタのロゴが誇らしげに主張する。またブルートゥース・コネクティビティを備え、USBチャージャーも装備するなど、現代的テクノロジーを盛り込むことも忘れていない。その上さらに、キートップ部にはかつてイギリス仕様のレッグシールドに付けられていた"ライオンバッジ"まであしらわれ、ディープなマニアをも唸らせるしかけはサスガの一言。
オールドスクールなテイストも!
いっぽうスタイリングは同じオーストリアのKISKA Design(キスカデザイン)が担当。キスカデザインはこれまでにKTMやHusqvarna、スポーツ用具のAtomic製スキー板やZeissの双眼鏡などを手がけ、先進的でありながらユーティリティに優れたデザインを提供することで知られている。そして今回はランブレッタのために専門チームを組み、ランブレッタのオリジナルデザインを守りながら現代風に洗練されたスタイリングを完成させているといえる。
シート下にはフルフェイスヘルメットでも余裕の大きなラゲッジスペースが用意され、フックやグローブボックスなどの収納装備も充実。実用性も十分に兼ね備えた設計で、使い勝手は申し分なさそう。
シートは薄手ながら、表皮×ステッチをボディカラーに合わるという凝った作り。ボディカラーは基本8色が用意されるが、サイドパネルやトップエンドのパーツをカーボン製パネルに変更したツートーン・カラーボディ仕上げもオプション設定されるという。このツートーン・カラーボディなら、ある意味で往年のランブレッタらしいオールドスクール・スタイルを楽しめそう。
ほかにV125ではV50をベースに前後連動式ディスクブレーキを加えており、V200にはさらにABSも標準装備するが、見た目的には大径ドラムブレーキ風デザインとするなど往年のスタイルを彷彿させるデザイン処理が随所に見て取れる。
すべての排気量でEURO4に適合した空冷4サイクルエンジンを採用し、V125とV200は電子燃料噴射システムも備える。
かつてのランブレッタではチェーン駆動を採用していたが、新型は現代的なベルト式CVTを採用。足周りはフロントにテレスコピックフォークを備え、前後ともPIRELLIをチョイス。
魅力あふれる3ラインナップで展開
今回発売されたΝewランブレッタには50/125/200という3つの排気量バリエーションが存在し、それぞれV50 Special/V125 Special/V200 Specialというネーミングとなっている。そしてフロントフェンダーが固定タイプ(Fix)と可動タイプ(Flex)の2バージョン用意され、全8色のボディカラーを組み合わせたラインナップで展開される。
V50 Specialは、空冷4サイクル49.5㏄エンジンを搭載したボトムエンドを担うモデル。上級機種と同等のボディワークと装備を持ちながら原付免許、あるいは普通自動車免許で運転可能。ユーロ4適合エンジンは静粛性に優れ、とてもクリーン。レトロな固定式フェンダー(Fix)モデルにマットグレーとオレンジ、モダンなフレックス(Flex)フェンダーモデルにはレッド、ブルー、ホワイト、ブラックの4色を揃える。 38万円のワンプライスで展開。
V125 Specialは、空冷4サイクル124.7㏄エンジンを搭載した中核モデル。往年のランブレッタを彷彿させるスタイルながら、電子制御燃料噴射システムの採用でユーロ4に適合しつつ10.2ps(7.5kw)を発揮。前後ディスクブレーキはコンバインドタイプ。FixフェンダーのボディカラーはV50 Specialと同様の2色。FlexフェンダーにはV50 Specialで採用の4色に加え、ブラウンを加えた合計5色を揃える。40万円のワンプライスで展開。
V200 Specialは、空冷4サイクル168.9㏄エンジンを搭載するハイエンドモデル。ユーロ4への適合はもちろん、豊かなトルクと伸びのあるパワーが身上。前後ディスクブレーキにはBOSCH製ABSシステムを採用し、安全面も抜かりなし。FixフェンダーモデルにはV200 Special専用色であるシルバーブルーを加えた3色構成とし、Flexフェンダーモデルはブルー、ホワイト、ブラック、ブラウンの4色を揃える。45万円のワンプライスで展開。
◎固定式フェンダーモデル(Fix type)
◎可動式フェンダーモデル(Flex type)
ランブレッタ用品にも期待大
なおランブレッタは長年ライセンスビジネスを展開してきたこともあり、豊富なアパレルやアクセサリーのラインアップを誇っているため、こうした部分での展開も計画されているという。
これに加え、かつてのモッズ文化を代表するようなクロームガード類、ライトやミラー、キャリアなどもラインナップして、今後オフィシャルサイトやSNSを通じて発信していく予定。
写真は欧州で展開予定のヘルメット。ターゲットマーク×ランブレッタロゴのエンブレムを配したバージョン(左写真)、それとイノチェンティ×ランブレッタロゴのエンブレムを配したバージョン(右写真)とが各色用意される模様だが、国内導入については未確認。それでもアパレル、アクセサリー、カスタムパーツなども販売予定だというので、新生ランブレッタと輸入元サイン・ハウスの動向に注目&東京モーターサイクルショーでのお披露目が待ち遠しい。
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